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第五十三節 挨拶回り

前回のあらすじ

突然の俺の行動に世良は喜んで俺を地獄に叩き落す。

それを助けてくれたのは根本藍乃だった。

少し心配になる。今は俺の知っている根本だよな?

メンドクサイ、メイドではなく。




 今、体の自由を奪われています。


 何でこんなことをされているのかって? 俺は知っています。


 根本の目的は俺に彼女の思っていることを言わせること。と、いう名の挨拶回りだった。


 選挙活動みたいですね。


 今は、他のクラスにいる昼食を食べていた創造隊(かわいい子たち)リーダーと話をしている。根本は、教室の外だ。



「俺は、もっと、お前と話していたい」



「――‼」



 緊張が走った? 俺が超武戦よく頑張ったと前置きを言わされ、少しお互いをねぎらった後での言葉である。


 突然何を? 俺になにか? 告白という自爆特攻させたいのか?



「べ、別に私は、コーチとそこまで」


 え、あれ。なんか羨ましそうに見られて誇らしげになっている。


 これは、罪悪感が半端ないな。よし、体の自由がきくようになったら本当のことを話して謝ろう。



「あれは、まだだよな、ワンツーマン、の訓練は」



「はう、はい……」



「……もしもし、はい。Aクラスの、はい。予想外です。好きなタイプの再確認を要請します」



「先輩、情報いくらで買ってくれます?」



「えええ‼ これが三角関係。いや、何角関係になるのでしょう?」



「少し、うるさくなってきた、また、声をかける」



「はい……」


 ぎゃ~、死ぬ、死んでしまう! 事実を知った彼女達に俺は、殺されちまう!


 主に、羞恥などのプライドから来るものによって。あぁああ!


 さり気なく去るところにカッコよさがにじみ出ているのか、女子生徒の目がキラキラと輝いている。


 憧れ? え、俺のどこに憧れ? いっそ俺の貞操のなさを嘆くべきだよ⁉


 そこから、やらされているって疑問に思って!


 これを次元隊(かっこいい子たち)のリーダーなど、あと五人ぐらいにやらされたよ。


 しかたない、我慢だ。それに今解除して、根本のやりたいことを遮ったほうが、悪い方向に真っ逆さまだ。


 でも、一回だけ。一回だけ言うことを聞くことにしよう。うん。


 そうじゃないと、俺は明日から廊下を歩くことが出来ない気がするよ。



『根本さん? 俺にこんなことして、どうされたいのですかね?』



 隣を歩く、少し小柄な彼女は眠そうな顔で唸ってこれからのことを考えていらっしゃる。



「う~ん? だいじょぶだよ? これはこーちにとってもプラスになることだから」


 うそん⁉ デレがツンに、いやツンはツンでも血も涙もないものに変わりそうな気がするんですけど!



「こーちはもっと、ヨクを持った方がいいよ? こころをそっと盗むだけで女の子はまわりよりも幸せになれるの。ちょっとした、友達いじょーになれるんだよ?」



『……ごめん、今はそれどころじゃないんだ。少しでも強くなれる方法を探さないと』



『だから、今それと同じことをせつめーしているよね? なんでも手伝ってくれる人をふやすのも、あの転校生を止めるのも、こーいう小さいことが大事なの」



『何で知っているんだ。 あいつのこと』



「私達のこと、ナメスギ? 私達の敵である濃姫さんがあんなことするわけないじゃん。こーちのこととってもすきなの伝わってくるぐらいなんだよ~?」



 え~敵なのに、そんな信頼されていらっしゃる~?



 俺よりも、彼女達の方が濃姫のことを知っている、嫉妬した方がいのか、それとも尊敬した方がいいのだろうのか、俺には分からなかった。



「今の一年生は情報を集めている人がおおいよ~。今声をかけているナーカマも六割ぐらいヴァイマン家当主をうたがってる~」


 それを分かったうえで~こーちに近づかないで嫌い嫌いと言いながらヒントを探そうとしている人もいるしね。


 そういえば、ここ最近真智が近づいてこない、彼女が!



 支えられている、不安が飛んでいくようだった。間違ったことをしていないと、信じてくれていて、



『なあ、濃姫の目的はなんだと思う?』



「え。こーち分からないの⁉」



『分からないも何も、詳しく聞くか?』



「聞かない~。だって、とーじしゃからの情報は協力者と思われちゃう。でも、ひとつ聞かなくてもはっきりわかることがあるよ」


 自慢気に紫色のポニーテールを揺らしながら全くない胸を逸らす。



「難しいこーちの言葉をだいたい理解している人が多いってこと、数は力。いっとくけど、すごいことなんだよ?」



『? どういうことだよ⁉』



「気持ちは届いている、ってこと。う~これじゃどっちがお願いを叶えたか分からないな。これぐらいでいいよね、解除‼」



 ビリっと体に電流が走った。急だったため勢いよくつまずく。



「てぇ、っっ」



「ああ、独り言いっていたらけんしんさまに襲われる~‼」



 そういって根本は笑いながら嬉しそうにかけていく。周囲はくすくすと笑っていた。


 臆病な俺はただ嫌われているから、バカにされているのだと思った笑い声。


 違ったんだ。俺にヒントをくれていて、それを応援してくれている人もいる。


 向かう先は、放課後用の申請書を貰える職員室だ。



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