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14話:赤点と銃声

俺は久々に朝から学校へ登校した。

テスト返却日だからだ。


テストが返却されるまでの授業は寝て過ごした。

いよいよテスト返却の時間だ。


先生からテストを返却されるのを待つ。

自分の名前が呼ばれ、テスト用紙が返却される。


すぐに返却された用紙を見る。

これは...


8点。


——静まり返る。


いや、教室はうるさいままだ。


俺の中だけが静まり返った。


美久に一生懸命教えてもらったが赤点をとってしまった。


普段は解答用紙白紙で出しているので点数とれているだけましだと

思うが、

「一緒に卒業したい」

と言っている美久からしたらこれは許せない点数だろう。


まずい、隠さねば。

しかし、昼休みに「点数どうだったか見せてほしい」と言われているんだよな。


テスト用紙はちゃんと持っていくがうまく見せないようにできないものか俺は思考を巡らせる。

そうだ!体を左右に揺らせば見えないのでは!?

安易に思いついた案で、いくことにした。


.....


昼休み。屋上。


「何点だった?」

やはり美久は俺の点数を無理やり見てこようとした。


体を左右に揺らし、用紙を見せないようにしてみた。

が、思わず手が滑って、美久にちらっと

赤点が見えてしまった。


まずい。

俺は身構える。


「....ワタシの教え方が悪かったみたい。ごめんね。」

「脳内メモリを破壊すれば全て解決するかな。」

.....。

俺は冗談だと思った。

だが、美久は笑わない。


....?

喉が、ひりつく。

今までだと、意識を失って

銃を乱射が定番だったはずだが。


突然。

美久は自分の頭に銃付きの右手を押し当てる。


美久の行動に混乱する中、俺は慌てて

右手を頭から引き剥がずために右腕を必死に引っ張る


瞬間。


乾いた音。


耳鳴り。


頬に熱。


俺の顔に銃弾が掠る。


温かいものが頬を伝った。


え....?


意識が途切れた。


....


昼休み。教室にて。


「100点。当然の結果ですね」

翼はテストの点数を見て、安心していた。

そんな中、


——超高度の脅威を検知。


翼の脳内に緊急アラートが響いた。


「突然なんですか!?」


「まさか、横山熱海に何かあったんじゃ....。」

一松の不安を抱きながら横山熱海がいる場所へと向かう。


.....不安は的中した。


あたり一面を覆う黒い靄。

黒い靄からは人影のようなものが見える。

何十人もだ。

人影は足元がない。

浮いている。

その中に美久と熱海が倒れていた。

美久は外傷がなく、熱海は顔から血を流して倒れている状態だ。


「なんだこれ...!黒い靄!?」

「ん?熱海のやつ、怪我をしている!?」


「早く保健室へ連れて行かないと!」


翼は偵察兵が緊急のために持ち合わせている銃を取り出す。

黒い靄にいる人影を追い払うため、銃を辺りに乱射する。


消えない。


やばい。


やばいやばいやばい。


靄の中を突っ込むしかないようだ。


「一か八かだ!」

人間と同じく酸素を動力源としている翼にとって

黒い靄の中は空気が薄く、意識を失いそうだ。

朦朧とする意識の中、2人を黒い靄から引きづり出した。


そして屋上を出て保健室へと向かった。

保健室の扉を開けると、翼にとって見覚えのある人物が椅子に腰をかけていた。

フェスタ上官だ。


「フェスタ上官!?」

翼は驚いて声を上げる。


「まさか同じ学校に派遣されていたなんて、全然気が付かなかったです」


「貴様が知らなくて当然だ。上から、さらに横山熱海の観察を強化するように伝えられていてな」

フェスタは自身がここにいる理由を教える。


「そんなことより、大変なんです!」

といい、血を流している熱海をフェスタに差し出す。


「血が流れているな。応急処置をすれば大丈夫だろう」

その声音には、焦りがなかった。


「幸い私は医師免許持ちだ。安心してくれていい」

翼はほっと肩を撫で下ろした。


「あと美久さんが意識を失っているんですが、こちらはどうしたらいいですか?」


「おそらく酸素不足だろう、じきに目を覚ます。ベッドに寝かしておく」


....


失われていく意識の中、黒い影ぼんやり見た俺は思い出す。

——血を流してはいけない。

姉の声が、遠くで響く。

どうしてそんなことを言ったのか、今ならわかる気がした。


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