ざまぁのご利用は計画的に。 後編
年末の宴から一週間がたった。
劣悪な環境の地下牢に入れられた『彼女』は、とくにやることもなかったので、日々瞑想して精神統一し、魔力の底上げの鍛錬をしていた。
はたから見れば、瞳を閉じて膝をつき、両手を胸の前で組んで神に祈るような姿なので、見張りだった兵士も居心地悪いらしく、早々に見張りの場所を地上の入り口に変えた。
おかげで最低限の生活の世話しかされず、人の目も気にせず集中してやることができ、魔力の最大値は着々とあがっている。
「さて、あれから一週間……そろそろか?」
ふと独り言をつぶやく。するとそれが合図かのように、上の扉が開く重い音が響き、複数の足音が聞こえた。
しかし彼女は気にせず、目を閉じ精神統一を続ける。
「……マリア・リーベル」
足音が止まり、名を呼ばれたが、彼女は無視する。
「マリア・リーベルッ!!」
そう鉄格子を隔てて怒鳴られ、彼女はため息をついて両手をほどくと立ち上がり、彼らと対峙した。年末の宴で自分を晒し者にした者たちだ。あの時と比べて、数段顔色が悪いが。
「ごきげんよう、私が色目を使ったらしい殿下と貴族令息方。そして……」
彼らの前を去ったときと同じように、ぎこちない礼をして、最後ににこりと微笑む。
「トラオム公爵令嬢」
令嬢の肩が震えたが、彼女は無視して、王子に視線を向ける。
「みなさんお揃いでどうしました? お元気でしたか? それとも……」
にやりと皮肉気に笑う。
「用意した封じの魔石機関が満足に機能せず、瘴気が各地で溢れだして、魔物が跋扈し、世界は滅亡寸前ですか? 女神さまのお告げ通りに」
マリアが学園に入学する前、世界を守護する愛の女神よりお告げがあった。
世界に瘴気が溢れ、魔物が出現し、人々は病に苦しみ、世界が滅亡する危機が訪れると。
そして愛の女神に祝福された唯一浄化魔法を扱うことのできる少女だけが、世界を救うことができると。
これは民たちの混乱を避けるため、各国の上層部のほんの一握りしか知らされていない。
そして目の前の四人は、聖女候補を手助けするために知らされていた、一握りの人物でもあった。
本来ならあのような断罪は、あってはならないことだった。もしマリアが本当に罪を犯していたとしても、世界を救うまでは待つべきだった。
しかし彼らはそれをしなかった。
結果、世界は予言通りに破滅へと進んでいる。
「……マリア・リーベル。王命により聖女として瘴気の浄化を命じる」
「あら! 私は聖女どころか聖女候補で、それさえも剥奪されたのでは?」
「ふざけるな! 人々が苦しんでいるというときに……」
王子の言葉ににこりと微笑んで答える彼女。
「ふざけていらっしゃるのは、そちらでしょう? たった一週間前にご自分で宣言されたこともお忘れの鶏頭でございますか? 平民より高貴な血筋なのに?」
彼女の言葉に息をのむ王子たち。
「……無事、瘴気を浄化し世界が平和になった際には、貴族爵位を与えることを約束する」
美しい顔を歪めていう王子に、彼女は鼻で笑う。
「爵位などいりません。でも、これからいう条件すべて応じるならば、考えましょう」
そして彼女は条件を連ねる。
一つ、自分が無実であることを公表すること。
二つ、現時点から未来永劫、自分と家族、そして子孫たちの自由と安全を保障すること。
三つ、世界を救うまで、自分の行動について、誰も異を唱えないこと。妨害もしないこと。
四つ、必要経費は全て王族の私費で払うこと。
「そして、あなたたち全員が、私に頭を下げて謝罪すること。というか、そのためにこんな不衛生なところにそろってきたのではなくて? 国王陛下の命令で」
各々が顔を歪めた。その様子に彼女は大げさにため息を漏らす。
「謝意のない謝罪ほど無意味ですね。謝罪は不要ですから、不可抗力でないかぎり、今後一切、二度と私の前に顔を見せないでください」
下手に接点をつくっても百害あって一利なし。汚名返上のためと言って、世界を救う邪魔されることは絶対に避けたい。というか、本当に顔も見たくないのが彼女の本音である。
「この条件で各国代表全員と、女神の盟約を行ってください」
女神の盟約は、すなわち女神の仲介人とした契約である。これが守られない場合、一族郎党が天罰を受けることとなる。つまり世界が救われるまで、世界で彼女を邪魔する者は皆無になる。
まあ、救われなければ皆仲良く滅亡するだけだ。
「……すぐに手配をしよう」
王子がいい、全員が安堵したかのような、表情になった。しかしまだ終わっていない。
「最後に」
「まだ何かあるのか?」
うんざりした顔の王子に、彼女は微笑みながら言った。
「トラオム公爵令嬢と、二人きりで話させてください」
「……は?」
「でなければ、すべてなかったことに。安心してください。私は牢から出ませんし、令嬢を傷つけるすべはありませんから」
王子は長く悩んだあと、自分の婚約者に視線を向けた。
「……ソフィ」
「だ、大丈夫です……」
決死の覚悟で、青ざめながらも頷く婚約者を、王子は抱き寄せた。そんな二人を側近の二人は心配そうに見守っている……否、そう見えて、瞳の奥には嫉妬の炎が宿っていたことを、牢の中の彼女は見逃さなかった。
三人が階段を上がっていくのを見送って、二人の少女が残される。
先に口を開いたのは、トラオム公爵令嬢――ソフィーアだ。
「マリア様、私に何か……」
わざわざ平民相手に様をつける公爵令嬢。わざとらしくて笑う気も起きず、彼女はさっさとすませようと、とある名を呼んだ。
「――さん」
「!?」
「聞かれたくなかったら、防音の魔法をつかったほうがいいと思うよー」
さきほどよりもさらに顔色を悪くした令嬢は、震えながらも魔法を発動し、恐る恐る彼女を見た。
「……なぜ」
「年齢二十五歳。高校一年の時、いじめられて不登校のまま、引きこもり十年。好きなものは乙女ゲーム、漫画、ライトノベル。とくに最近は流行り物の悪役令嬢モノにはまっていて、小説の無料公開サイトで自作を発表。ペンネームは」
「やめて!!!」
ソフィーアは顔を真っ赤にして鉄格子をつかむ。
「あなた誰なの!? マリアじゃない!!」
「そう。私はマリアじゃない」
マリアじゃないマリアの『彼女』は、嗤った。
「あなたがいじめたこの世界のヒロイン、マリア・リーベルじゃない。あなたが、ざまぁしているあのタイミングで憑依した別人」
絶句している令嬢に、たたみかけるように彼女は続ける。
「そしてあなたは、ゲーム知識を利用したり、イベントを先回りしたり潰したり、マリアと攻略対象者たちの間を徹底的に邪魔して、ちゃっかり逆ハーレムエンドルートを選択した悪役令嬢ソフィーア・トラオム……に憑依した別人」
ちらりとソフィーアの表情を伺うと、定まらぬ視線や小刻みに震える体を両手で抱きかかえている。混乱しているのは、一目瞭然だった。
そんな令嬢に、彼女は大げさにため息をついてみせる。
「てか、このゲームに逆ハーエンドなんて存在しないはずだけどなぁ」
彼女の知るこのゲームには、複数の攻略対象と結ばれるエンディング、つまり逆ハーレムエンドは存在していなかった。一部のファンが公式に問い合わせたり要望もしたりしたが、追加コンテンツでも採用されず、SNSで一時的に炎上騒ぎになったこともある。
「で、でも、わたしはマリアをいじめてなんてない!」
混乱が収まったのだろう、首を激しく横にふるソフィーアに、彼女はさらに深くため息をついた。
「確かに、直接はいじめじゃないね。というか犯罪幇助? 傷害や暴行、監禁に恐喝、名誉棄損。全部間接的に唆して、うまく人を動かして……えげつねぇなぁ」
あ、私、いじめって軽い言い方、嫌いなんだよね、と彼女は付け加える。
二人の間を沈黙が支配する。否定しなかったところ、少しは自覚があったのだろう。
「……私は、死にたくなかっただけなの」
床を見つめたまま、ぼそりとソフィーアは囁くように言った。
このゲームの悪役令嬢は、ほとんどのルートで死ぬ。それが法に裁かれ死罪か、自殺か、魔物に襲われ死ぬか……という違いはあるが。
なお王子ルートでは、ヒロインの命を何度も狙い、周りを巻き込み、最後は毒殺を試みて失敗して死罪となる。
誰も死にたくはないだろう。死ぬのは嫌だ。当たり前だ。
「本当に?」
しかし彼女は、死を定められていた悪役令嬢に問う。
「え?」
ソフィーアが顔を上げる。
「死にたくないだけなら、別にヒロインをのけ者にする必要性はなかったじゃない」
彼女の言葉に、ソフィーアの紫色の瞳が瞬いた。
「マリアに手を貸して、世界を救えばよかったじゃない」
「だってヒロインたちは、悪役令嬢をはめて殺そうとするから私は!」
「やられる前にやれってか?」
確かにざまぁ悪役令嬢モノには、様々なパターンがある。その中でヒロインが原作とは違って邪悪で、悪役令嬢をはめようとするものを参考にしたらしい。
多種多様化した悪役令嬢モノで、ざまぁですっきりする人気展開の一つだ。
だけど、この世界のヒロインは違った。
ヒロインに憑依した彼女は、彼女の記憶を引き継いでいる。だからわかるのだ。
ヒロインの胸元に、手を添える。
「この子はね、普通の女の子だった。家族と平和に暮らす普通の。でも浄化魔法の唯一の適合者になって、貴族だらけの学園にたった一人できた、普通の女の子」
期待と不安を抱いて、学園の門をくぐった彼女。
「無視されても、陰口たたかれても、持ち物を隠されても、泥水をかけられても、暗い部屋に閉じ込められても、男たちに襲われかけても、家族のために一人耐えた強い女の子」
何度も逃げ出したい気持ちをおさえ、大切な人のために頑張り、傷つき続けた。
記憶だけでなく、ヒロインの感情も彼女は引き継いでいた。
「……それはあなたも知っているでしょ。ずっと見てたんだから。彼女が追い込まれていくさまを」
悪役令嬢の彼女は、ずっと見ていたのだ。安全圏から、苦しむヒロインを。
「違う! 私はいじめなんてしてない! 死にたくないからしょうがなく!」
「しょうがなく……ねぇ、あなたをいじめていた人たちと、あなた何が違うの?」
死にたくない、を免罪符のようにいうソフィーアに、彼女は怒りを通り越して呆れた。
「この子が破られた教科書をもってうずくまっていたとき、あなたは安堵したでしょう?」
自分じゃなくてよかったって
「この子があんたの取り巻きに泥水かけられたとき、優越感を持ったでしょう」
自分の代わりに誰かがやってくれた。私はみんなに慕われているって
「この子に毒殺未遂の冤罪をかぶせたとき、誰も疑われなかったの、当然だと思ったでしょ」
自分はヒロインより必要とされてるって
「そ、そんなこと思ってない! 私は被害者だったんだから」
「アッチの世界で被害者でも、コッチでは加害者じゃん」
認めない令嬢に、彼女はうんざりする。
いじめの被害者は、いじめられる痛みを知っているから、人を理解し優しくできるというし、そういう人間もいるだろう。
だが、心の痛みを知っているからこそ、何をすれば人が深く傷つくかがわかる。そして自分が一番かわいそうだから、自分を守るために相手を傷つけてもいい、と思う人間もいる。
百歩譲って、いじめ加害者にやり返すならまだしも、関係のない赤の他人を傷つけていい理由にはならない。
「ねえ、楽しかったんでしょ? やられたことをやり返しているみたいで」
彼女がしたのは『死ぬルートを回避する』『自分は被害者だ』と理由をつけて、アッチの世界でできなかった憂さ晴らしを、ヒロインにしただけだ。
「まさに、あなたは悪役令嬢ね。まあ悪役っていうか性悪だけど。どう? ヒロインをいじめて満足できた? スッキリした?」
元になったゲームの悪役令嬢は、王子だけを愛していて、だけど王子はヒロインに惹かれ、それを知って嫉妬と絶望のあまり犯罪に手を染めた。
だけど悪役令嬢に憑依した彼女は、己の心を満たすためだけに行動したのだ。
「ま、あなたの自己満のせいで、世界は滅びかけているわけだけど」
「……魔石機関が、完璧に瘴気を抑えるはずだったのに。私が世界を救うはずだったのに!」
悔しそうにいうソフィーア。
魔石機関とは瘴気をろ過し、魔石にため込む機関のことだ。彼女が瘴気対策で作ったもので、ゲームには登場しないものである。いちおう彼女も世界を救う手段を考えていたのだ。というか手段がなければ、ヒロインを陥れることなどしなかっただろう。
「あんた、はやりの悪役令嬢系ざまぁ小説を読んでいるなら、知っているでしょ」
もはやぞんざいな呼び方になったが、言葉を続ける。
「悪役令嬢モノのテンプレ。原作から逸脱した物語を戻す、世界の強制力。この場合は、ヒロインが年末のパーティまでに、攻略対象との親密度を達成して個別ルートに入らなければ、強制的にバッドエンド発生。これゲームの常識」
「この世界はゲームじゃ……」
「ゲームじゃなくても、ゲームを基にした世界。あなたこのゲームの謳い文句を覚えてないの?」
発売当初、CMやSNSで見かけた広告。
『愛を知り、世界を救う乙女ゲームが始まる』
「このゲームのクリア条件。愛の女神に祝福されたヒロインが攻略対象と出会い、愛を知ることによって、瘴気の根源を浄化するのがメインストーリー」
愛を知ることによって、愛されることによって、ヒロインの浄化魔法は何十倍にも強化され、瘴気の根源を浄化し、世界は救われる。
逆にその条件が達成されなければ、滅びる。単純明快なストーリー展開だ。
「そんなことしたら私は……!」
「死ぬって? だいたい愛って異性との愛情だけなの? 友情や家族愛だって愛でしょう?」
「あ……」
今更ながら気が付いたのだろう、絶句する悪役令嬢に彼女は言葉を続ける。
「トゥルーエンドじゃなくたってよかったんだよ。それなのにあんたは、ヒロインから愛を知ることさえ奪った」
悪役令嬢に転生して、ヒロインを貶めた結果だ。
「悪役令嬢がヒロインと仲良くなって世界を救うのも、わりと人気な展開だと思うんだけどねぇ」
悪役令嬢が崩れ落ちる。せっかく綺麗なドレスが汚れるんじゃね? と思いながら、彼女は牢の入り口へと向かった。
さくっと開錠の呪文を唱えると、難なく開き、牢屋から外へと出る。
「え?」
出てきた彼女に、ソフィーアになった彼女は唖然とした。
「あ、これはこの子が自力で覚えた魔法」
本来なら、攻略対象と親密度を上げたり、レベル上げたりすることによって、ヒロインは強くなる。だがそれを邪魔されたヒロインのステータスはほぼ初期状態。それでも浄化魔法以外の初歩魔法を自力で会得したのは、ヒロインの努力の結果だ。
まぎれもなく、マリアはこの世界のヒロインだ。
「……どこ、行くの?」
歩き出す彼女に、悪役令嬢だった彼女が問う。
「どこって世界を救いに?」
それが、彼女がこの世界を創造したものから受けた依頼だ。
項垂れる令嬢の横を通りすぎようとして、彼女はふと足をとめる。
「あ、そういえば、逆ハーエンドになった人に、個人的に聞いてみたいことがあったんだ」
そう言って令嬢を見下ろし、のろのろと顔を上げた彼女に問う。
「アッチでは被害者だったのに、コッチでは加害者になった、ざまぁ系悪役令嬢さん」
自分のためだけに周りを利用し、操った利己的な彼女。死にたくないと言いながら、ヒロインを殺そうとした彼女。思われること慕われることに満足し、逆をしなかった彼女。
複数の男たちにちやほやされる。しかもイケメンの。きっと気持ちがいいだろう。優越感が上限突破だろう。
だが、それは本当に『愛』なのだろうか? 男たちの『愛』に、彼女は『愛』で応えているのだろうか?
悪役令嬢になった彼女は、『本当の愛』を知ることができたのだろうか?
某CMの謳い文句のように、彼女は問う。
「そこに、愛はあるんか?」
数拍おいて、悪役令嬢の慟哭が地下牢に響き渡る。すでに防音の魔法は切れている。この声量では、外まで聞こえているだろう。
そんな悪役令嬢に背を向け、『ヒロイン』の役目を請け負った彼女は歩き出す。
「ざまぁのご利用は計画的に、てね」
彼女は、地上へと続く階段を進む。
「さーて、世界が滅ぶのが先か、私が救うのが先か……R・T・Aなんてゲーオタ魂が燃えるねぇ!」
そう彼女は言い放ち、扉をあけ放つ。
そして一週間ぶりの日の光を浴びて、世界を救う一歩を踏み出した。
その後『世界を救った聖女マリア』がしたことは。
傭兵ギルドで(王家の金で)雇った愛妻家で子煩悩の傭兵、小国騎士団の落ちぶれ盾騎士(平凡鈍足)、魔塔の永遠の二十歳と豪語する熟女魔術士、隠居した教会の生き字引のじいちゃん神官を引き連れて、世界を救う旅に出る。
旅といっても各地の高額テレポートゲートを(王家の金で)駆使して世界を巡り、魔獣を効率よく倒して、漏れ出た瘴気を浄化したり、レベルをあげたりする。ついでに(王家の金で)装備も整え、(王家の金で)地域復興作業の助力もした。
最初の一カ月目は、各地域の自警団や騎士団とともに魔物の進行を阻止した。
二カ月目で魔物たちの攻勢を巻き返し、三カ月目でついに瘴気の発生源を突き止め魔物ともども浄化し、世界を救った。
同行した仲間曰く「あんな旅は二度としたくない」と口をそろえ、詳細には口を噤む。
実際は「私と神官じいちゃんの回復魔法があればいけるいける。あ、魔塔のポーション(魔力回復・疲労回復効果もあり)も王家の金でありったけあるし、二十四時間戦えますよ! ファイトーイッパーツ!!」と聖女に休みなく連れまわされ、戦わされる過酷さである。
魔術師曰く、「三か月で十歳は老けたわ。まあ私、二十歳だけど」
そして『聖女マリア』は世界を救った後、その巨大な浄化魔法を行使した結果、代償として直近三か月間の記憶を失い、浄化の力も失った、と歴史書には記されて終わる。
普通の善良の少女に戻ったマリアは、家族のもとに戻る。数年後『自分は騎士とか向いてない。田舎に帰ろうそうしよう』と悟った元盾騎士と偶然出会い、なんやかんやと付き合い結婚し、子供を授かり幸せに暮らした。
なお聖女に世界を救うために使われた『金』は、約束通り王族の私費で支払われ、王族はしばし貧乏生活を満喫することになる。その経験から後日、貧困救済や福祉事業に力をいれ、民からの支持は回復したという。
悪役令嬢は地下牢から王子たちに付き添われ公爵邸に帰宅したあと、私室に引きこもる。彼女についての記述は、どの歴史書にもない。
ざまぁのご利用は計画的に。完
正直、勢いだけで書いた。
反省はしているが後悔はしてない!
ということで、ここまで読んでくださってありがとうございました!
2023/10/9 楠のびる
(誤字脱字は後日修正するんでスルーでお願いします)
※10/14、10/15に蛇足を追加しました