つれてかれる
掲載日:2022/02/19
満月の夜。息子が高熱を出してしまい、病院に行くことになった。しかし、息子はとても怖がり。暗い中、車に乗せるにも一苦労だった。
「やだやだやだあ!おばけにつれてかれちゃう。よるおきている、わるいこはつれてかれちゃうの。」
「大丈夫よ、大丈夫。お母さんが付いているから大丈夫よ。それにね、ほら。今日はお月様がきれいでしょ。夜だけど明るいから、おばけも家で休んでるわよ。」
なんとか、適当にごまかして車に乗せる。私こそ、子供の病状が不安で不安で仕方がなかったが、慌てて走行して交通事故にでも遭ったらいけないと思い、自分を落ち着かせた。
しかし、異変が生じる。病院への道中で、いきなり子供が泣き出したのだ。
「どうしたの?大丈夫?具合でも悪いの?」
「ううん。ちがう。つれてかれる、つれてかれる・・・。おつきさまに・・・。」
「え、お月様?」
「うん。だって、ずっとまどのそとからいっしょにおいかけてくるんだもん。きっとおつきさまにつれてかれちゃうんだああああ!」
なんやかんや息子はその後も泣いていたが、無事に病院で診てもらうことができた。お薬をもらい、今ではぐっすり眠っている。
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