生産職の事実とスキルの事実
はじめて書きます。つまらなくても、暖かい目で見守っていってください。
第一層 始まりの町
「おーい」
そうして、妹が俺を呼んだ。
「なんだよ。レア。」
「早くしようよ。せっかく始めたんだから。」
そうして、俺は、フィールドに走り出していった。
このお話はマジック・リライク・オンラインの最強生産職の物語だ。
ある昼下がりの日。
それは、突然の出会いだった。
「ねえねえ、お兄ちゃん。」
「どうした、運動神経の塊みたいなバカよ。」
「私、バカじゃないもん。」
「で、何のようだよ?」
「何だっけ?」
「ほら、バカじゃん。で?」
「そうそう、私が二ヶ月前くらいから、夜遅くまでゲームしてたでしょ?あれってベータ版だったの。私は選ばれたβテスターなのです。」
「で、何?それがちゃんと商品として出たから、一緒にやろうっていうの?」
「何でわかったの?まさか、お兄ちゃん、エスパー?」
「いやいや。お前と十年近く一緒にいたら、分かるだろ。お前の単純な思考なんて。で、返答はNOだ。」
「えー?何でよ。せっかく可愛い妹が一緒にお兄ちゃんの得意なゲームに誘ってあげてるんだよ?役得だと思って、受けないの?」
「やだよ。わざわざ新しいゲーム機買うのももったいないし。」
「貧乏性のお兄ちゃんなら、そう言うと思った。大丈夫。ゲーム機二つあるから。」
「まさか、お前、二つも買ったんじゃないんだろうな?」
「いやいや、ベータ版終わってさ、遊んで楽しかったから、遊ぼうとして買ったんだ。でも、ベータ版に使用したやつがあったんだ。」
「てへぺろしても、許さねーよ。これだからうちの妹は親や俺公認の筋金入りのバカなんだよ。て、ちょ、まて。もしかして俺を誘ったのは…」
「うん。予想どうり。使わないともったいないってお兄ちゃん言うでしょ?」
(ハァー。これだから妹は。でも、あの妹がはまるゲームとは。やりがいがあるかもしれないな。)
「よし。良かろう。一緒にやろうじゃないか。」
「本当に?ヤッター!お兄ちゃんありがとー。」
「決めたら、さっさと機械寄越せ。」
「はーい」
そうして渡されたのは、ゴーグルのような機械だった。これを被って、最新のフルダイブ技術でゲームをするようだ。
「じゃあ、始まりの町の噴水の辺りで。」
ゲームスタート!
(まず容姿を設定して下さい。)
これは、某アニメキャラのような黒髪。たて幅は少し高く。横幅は太刀二本くらいかな?格好いい見た目になったんじゃないかな?
(次に初期装備の種類を選択して下さい。)
初期は振り回しやすいものにしようかな?となると、薙刀かな?でも、妹はベータ版の経験者だせめて兄としてサポートしてやろうか?となると、鍛冶士か。ハンマーは?良いな。振りやすいし。
(初期取得スキルを選択して下さい。)
鍛冶士といえば?鍛冶だろ。採掘。後は、幸運かな?
(これにて初期設定が完了しました。最後に名前をつけてください。)
『レノン』
(では、これより始まります。ぜひ、マジック・リライク・オンラインをお楽しみください。)
そして、最初に至る。
「おっ、お前、もうそんなに装備整ってるのか。」
「フフーン。ベータ版からの相棒。かなり育てていたから、有利に進むよー。」
「頼もしいな。このゲームは階層仕様でまだ、一層までしか追加されておらず、ベータ版にないクエストも追加されているから、一緒に行くか?」
「ううん。ベータ版に出会った知り合いと回るんだ。誘っといてごめんね。」
「いやいや、ゲームの中での友達も大事にしろよな。」
「うん。じゃあねー。」
さて、バカも行ったところで俺は、スキルの情報を確認しますか。
鍛冶Ⅰ
・鉱石を加工して、武器、鎧を製作することができる。火の火力も調整することができる。武器・鎧を強化することができ、強化の成功率はステータスのラックの数値による。
採掘Ⅰ
・ツルハシを使用して、鉱石を入手することができる。入手量はステータスのラックの数値による。
幸運Ⅰ
・ステータスのラックの数値を常時1000上昇する。
これは、面白いな。あれ?持ち物にアイテムがある。
(こちらは運営からのギフトです。)
そうか、ありがたい。早速オープン。
技巧神の加護 Ⅹ
・Ⅰの効果:「鍛冶」「裁縫」「調合」「料理」「効果付与」などの生産系スキルの成長を促す。
・Ⅱの効果:Ⅰ+生産系のスキルを使用するときのSP使用量を5%カットする。
・Ⅲの効果:Ⅰ~Ⅱ+器用さを+300する。
・Ⅳの効果:Ⅰ~Ⅲ+上記のスキルをどこでも使用することができるようになる。
・Ⅴの効果:Ⅰ~Ⅳ+SPの上限値を+500する。
・Ⅵの効果:Ⅰ~Ⅴ+器用さを+700する。
・Ⅶの効果:Ⅰ~Ⅵ+武器についている効果を全て二倍にする。
・Ⅷの効果:Ⅰ~Ⅶ+スキルを使用する素材の消費量を90%カットする。
・Ⅸの効果:Ⅰ~Ⅷ+生産系のスキルを使用するときのSP使用量を90%カットする。
・Ⅹの効果:Ⅰ~Ⅸ+確率によって成功率が変化するものの成功率が100%になる。
※技巧神の加護のレベル×器用さになる。
例)Ⅰ→一倍、Ⅱ→二倍、Ⅹ→十倍
ん?なんだこれ?チート性能じゃないか?まぁ今はこんなこといいや。フィールド行こっと。
第一層 始まりの大草原
ここに出てくるのはウサギばっかりだな。まぁ最初だしそんなもんかな?
「よし、殺すか。」
そう言って子供が泣くような顔でフィールドを歩き回った。流石に生産職のためなかなかモンスターを撃破できないが着実に撃破を続けてレベルが3になったところで一旦止めた。
第一層 始まりの町
ここは換金場。ここでは素材を適正な値段で買ってくれる。始めたてのプレイヤーからするとありがたいな。
「すいません。素材を買い取って貰えますか。」
「はい。ありがとうございます。何をお売りになりますか?」
ここは採掘Ⅰを使用して、鉱石を集めるためにツルハシを買うくらいのお金が欲しいな。
「じゃあ、ウサギの肉 10個。ウサギの皮 5枚。」
「了解いたしました。1750ルソンです。」
「ありがとうございました。」
さてと、一旦落ちるか。
現実世界
夕御飯を食べているなか、妹が聞いてきた。
「ねえねえ、お兄ちゃん。どんなスタイルでやっていくの?」
「えっと。生産職かな。」鍋を食べているのに一瞬空気が凍りついた。
「お兄ちゃん。バカなの?」
「ヘ?」
「お兄ちゃんのバカバカバカー!何で生産職なんていうハズレひいたの。」
「えー?生産職ってハズレ職なの?加護のパワーで十分チート性能なのに?」
「チート性能?なかなかレベルが上がらない。大した武器や鎧を作れない。必要な素材が多すぎる。くそ職業なの。」
「くそ、言うなくそ。あ、そういえばお前も運営から、ギフトを貰った?」
「うん。剣神の加護 Ⅳだって。結構便利だよ。」
Ⅹじゃないのか?何かあるのかな?もしかして何かステータスが関係しているのか?
「お前ってさ、ゲーム開始時ラック、何だった?」
「ラック?437だったよ。」
運営からのギフト。もしかしてラックと初期の構成スキルによって加護の内容とレベルが変化するのか?
明日、タクに聞いてみるか。
現実世界 学校
「おーい、タク。」
「なんだよ、はる」
こいつは俺の親友のタク。こいつもマジック・リライク・オンラインを遊んでいる。俺の数少ないリア友だ。
「早速だが、お前も運営からスキルのギフトが来たか?」
「あぁ。魔神の加護Ⅱだ。お前はどんなんだったんだ?」
「俺は、技巧神の加護Ⅹだ。」
「Ⅹ?めちゃくちゃ運良いじゃねいか。」
「お前、初期のラック何だった?」
「214だ。そういうお前は?」
「1025だ。」
「おかしくね。そんなラック高いんならⅩも納得だわ。」
3人の違いはラックの差。214でⅡ。437でⅣ。1025でⅩ。もしかして?
「推測だが聞いてくれ。恐らく、初期のラック値が関係すると思う。これは運営がラックによって最初が少し有利に進むようになっているんだ。」
「つまり、ラックが高ければ高いほど、最初が有利になるってことか。」
「あぁ。しかも、◯◯神の加護の◯◯の部分は最初に取得したスキルが関係していると思う。俺は、鍛冶、採掘、幸運。明らかに生産系のスキルだ。」
「俺は、火魔法、ステータスポイントUP、水魔法だ。魔法使いそのものだ。」
「結論としては、最初に取得したスキルと初期のラックによって、ギフトの中身が変化する。」と言える。
「新しく始める俺の妹にも教えてやろっと。」
「後もうひとつ。生産職は技巧神の加護Ⅳ位までないとゴミだから伝えとけ。」
「おう。分かった。覚えてたら、伝えとくは!」
(どうせ、覚えてないんだろうな。脳筋だしな。というか、今、気付いたけど、脳筋が魔法使い?似合わねー。あ、フレンドになるの忘れてた。明日、又、話したときにしよう。)
第一層 始まりの大草原
『本日の目標 レベル5になる。又は、ツルハシで鉱石を回収し、10000ルソン稼ぐ。又は、新なスキルを入手する。』
今日も今日とてウサギ狩り♪ウサギをどんどん殺しましょう。ツルハシでもウサギを殺せるんだな。とりあえず、今のところ確認されている鉱石の入手が可能な場所に歩いていくか。
「歩く。歩く。歩く。ツルハシ振って、歩く。歩く。ウサギが来たら、頭を潰そう。」
こうやって歌っていたため、周りのプレイヤーに聞かれ、(始まりの大草原には呪詛を唱える不思議なプレイヤーがいる。)という噂がながれるのだが本人は、まだ知らなかった。
主人公のステータスを毎回出したいと思います。
レノン Lv4
HP 120 SP 70
筋力:20
防御力:25
器用さ:10400
素早さ:30
ラック:1025
装備品
・ウッドハンマー
・初心者のツルハシ
・初心者のグローブ
・初心者のジャケット
・初心者のブーツ
・初心者のレギンス
スキル
・鍛冶Ⅰ
・採掘Ⅰ
・幸運Ⅰ
・技巧神の加護Ⅹ