三者会談
「人間王、何か弱点は無いのか?」
「無いです。
でなければ賢者とは言われない。
勇者さん、あなたなら彼を倒せるのでは?」
「無理無理無理!
一回試してカンストパーティーが1ターンキルだ。
魔王は?」
「出来たら訊かん!どうするのだ?」
魔王と人間王と勇者は同じ卓に座して考えていた。
普通は有り得ない組み合わせだ。
しかし、今回はタダ一つの目的の為に協力していた。
世界一の大悪党、賢者を倒すために。
魔王対勇者を傍観していた賢者はある日告げた。
『このテンプレ、飽きたからお前ら滅ぼすニャ。』
人間と魔人は賢者の尖兵の娘娘に襲われ、囚われ、逃げ惑っていた。
人間だけでは勝てず、魔人だけでも勝てない。
そこで彼らは戦いを止めて協力体制に入ったのだ。
「魔王の第二形態。あれと俺の必殺技を組み合わせればイケるんじゃ……」
「第二形態は奥の手兼短期決戦用だ。しかもお前との戦いで使った反動で直ぐには使えん。
それより、人間王、お前の経済攻撃で賢者の先兵を消耗させられないのか?」
「無理です。
自前で全部賄える賢者に経済攻撃は無効。
そもそも、こちらにもそれだけの事をする余裕が有りません。」
「我々との戦いか………不味いことをした。」
「俺との戦い、面倒掛けたか………。」
「我ながら愚行でした。」
三者三様に反省をしていた。
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