ファンの思い
書き直し中…誤字があったら報告ください。確認はしていますが…気づかないでスルーしているのが多い…
奴隷達を買って、暫くたったある日、家の廊下を歩いていると…
何故か…廊下のカーテンに隠れているファンが居た…
カーテンの様な布製の家具は一般的に、高級な為、余り一般市民には買われてはいない。
しかし、この家には、廊下にも大きなガラスがあり、日中帯は廊下を歩いていると気持ちい日差しが入ってきていい。
だが、夜はカーテンが無いと丸見えの為、万が一中を見られるかもしれないという事で、フウがカーテンを買って来たのだ…
模様は水玉模様という、汚れが目立たちにくいカーテンなのだが…
(フウよ…この屋敷に見られて困る物はな…)
そこまで考えて…夜の事を思い出す。
(うん結構あったな!!)
※詳しくは18禁フウの一日で
とは言え、廊下にある窓は途轍もなく大きく、それでいて、数も多いため、カーテンだけでも、それなりの金貨を使ったと言う…
…まあ、フウが稼いだお金だし好きに使っていいと思うよ…うん…
…ちなみに先程、ファンがカーテンに隠れているのが、何故俺が解ったかと言うと…それは、ファンの隠れ方の所為だ…
よっぽど、慌てて隠れたのだろう…
うずくまってカーテンに隠れようとしているみたいだが、身体のほとんどはカーテンに隠れていない…
それどころか、頭だけを下半身は、完全にカーテンからはみ出ていた…
…多分小さな子供でも見つけられるだろう…それ程隠れられていない…
しかも、はみ出している下半身はお尻を上げた状態の為、完全にスカートの中の下着が見えている…
…それでいて、何の因果か、下着の柄がカーテンと同じ水玉である…
まあ、下着や服も、フウが買って来た為、被っても可笑しくはないのだが…
それにしても、さすがに、下着を見せっぱなしはやばいだろう…
(さすがにこのままじゃあやばいよな…)
俺は意を決してファンに話しかける事にした。
「どうしたんだ?」
俺が話しかけると…ビクンと反応してファンはうずくまったままカーテンから顔をのぞかせた。
…もちろん、うずくまったままの為、パンツは丸見えのままだ…
(…お尻は丸出しのままですか、そうですか…)
反応はしてくれたが、ファンが立ち上がらない為、パンツがどうしても見えてしまう…
とにかく立ち上がらせた方が良いかなあ?と思っていると…
「フウ様はいませんか…?」
とカーテンから、頭を出したファンが震えながら言って来た…
(ファンお前、フウの事、様付けで呼んでいるのか?あいつ唯一お前より年下なんだぞ?)
…何だか、もの凄くフウの事を怯えているらしい…
以前、奴隷商に居た時には、表情一つ変えなかったファンだが、フウと一緒に過ごしている内に色々表情が豊かになった。
(…フウを怯える事の方が多い様な気がするが…)
それでも、以前の様に感情が乏しい様な事は少なくなった…
まあ、フウが一緒に居る事が多い所為で、俺自身ファンと余り話をする事が少なかったけれどもね…
…本当は、俺自身がファンの事を俺好みに教育しようとしていたのに…色々あって、フウに任せっぱなしになって…
(どうしてこうなった…)
後悔後に立たずである。
(というより、フウの奴…自分の事を様付けする様に教育でもしたのか?)
…奴隷にした際、自分の呼び名を自分好みに変えるのも、主人の特権って、本に書いてあった…
フウの奴…いつの間にそんな事までしたのだ…
(…羨ましくなんてないぞ…)
フウがそこまでやったのだ…最早俺が出来る事なんて…
(いや!今でも遅くはない…そうだ!今がチャンスじゃないか!!)
せっかくの機会なのだ、ファンの悩みを解決して中を深めよう!!そうすれば、少しでも、印象が良くできるはず!!
…感情は戻ったから、もう、教育なんて出来ないんだろうけど…
「…フウは今の所いないぞ…」
「…本当ですか…?」
優しく答えた俺に対し、震えた声で声を発するファン…
とにかく今はファンの警戒を緩める事を優先する。
はっきり言って、今のファンは震えていて…まともな受け答えすら出来ないみたいだし…
と言うより、何でフウの奴こんなに怖がれているんだ?
家を買った次の日から色々やったみたいだけど…ここまで怖がられるとは…
(少しフウと話してみるか?だけど、そのおかげで、感情豊かになったんだよなあ…でも…)
…とにかく、ファンを少しでも安心させよう…幸い今は本当に近くにフウはいない様だし…
「嘘を付く必要性無いだろう…?それで、どうしてここに居るんだ?何時もならまだ訓練しているはずだろ?」
そういつもなら、他の奴隷達と訓練をしている。
もし、他の奴隷達と訓練をしていなければ、フウと2人での魔力操作の訓練をしている時間だ。
それなのに、何でここにファンが居るのか?
まあ、フウの奴の事だから、自分を基準にして、無茶苦茶な訓練をしたんだろけれど…逃げ出しても仕方がない…
案の定、俺が質問すると、ファンは下を向いた…
(やっぱり、フウから逃げて来たんだな…)
「…解った、俺は何も見ていない…じゃあな…」
俺はファンの事を思い、見なかったことにして、ファンから離れる事にした。
本当は、もっと色々話をしたかったが、ファンの今の精神状況を考えると、まともに話す事すら出来なそうと思ったからだ…
(それに、前から思っていたが、フウのあの訓練…やり過ぎだろうしな…今は少しでも休息が必要だ…)
年上であるはずのユウナ、エレナ、ニームでさえ悲鳴をあげていたしな…
今は少しでも休ましてあげたい…それには、主人である俺がここに居ると休まるものも休まらないだろう…
そう思って俺はファンの前から立ち去ろうとした。
すると…
「待って下さい!!」
何故か、ファンに待ったをかけられた。
(何だ?いきなり大きな声を出して…?)
ファンが大きな声を出したの初めて聞いた…というより普段も普通に話した事すら稀であった。
…何だか、少し、悲しくなってきた…
「…少し聞いてもいいですか?」
そんな事を考えているとファンがそんな事を聞いてきた。
「いいぞ」
俺としても、せっかくの機会だから話をする事にした。
(それにしても、何を聞きたいんだ?それに、あれだけ大きな声を出してまで、聞きたい事って?)
「ご主人様はフウ様を怖いって思わないのですか?」
(…?どういう事?)
ファンの質問に首を傾げる俺…まあ、確かに、あいつの行動は突拍子もなくいきなり行動に移るから、目を離せないが…怖がる?
「あいつを怖がる所って何かあったか?」
俺は全く分からなかったのでそう聞いた・・・
「・・・私は魔力の暴走で人を殺したことがあります・・・」
そう、ファンは静かに言った・・・
「私は生まれつき魔力が多くて・・・いつ暴走してもおかしくない状況でした・・・だけど・・・両親がいつも私を守ってくれていました・・・いつも・・・私が暴走しそうになった時は、いつも私を宥めてくれて・・・それでも私が抑えきれなくなったら、自分自身の魔力で必死に押さえくれていました・・・・だけど・・・」
そう言って深呼吸して・・・
「そんな両親を私は殺してしまった・・・・・・・・・」
そう言った・・・・
「・・・本当は殺すつもりなんて全くなかった・・・だけど、両親が私の本当の親じゃないって偶然知ってしまって・・・感情的に話しちゃって・・・いつもなら魔力の高まりを抑えるのに抑えきれなくて・・・両親も・・・いつもより多い魔力量に対応出来なくて・・・そのまま・・・・そして・・・そのまま街にも・・・・」
そう言ったファンは泣いていた・・・・・・えっと・・・魔力暴走ってそんなにやばい代物なのか・・・?フウのしか、解らんから・・・何とも言えないんだが・・・
「・・・フウ様は・・・そんな私より強い魔力を持っています・・・・・いつ暴走してもおかしく無いんですよ・・・・怖くないんですか・・・?」
・・・・・・・?ああ・・・そう言えば、あいつも・・・精霊さんに、魔力暴走に注意しろって言っていたな・・・
「それってフウが感情の高まりで、魔力を暴走させるかもしれないって事だよな?」
確か、精霊さんがそんな事を言っていたような気がする・・・
「そうです、だから・・・」
・・・と言われてもだなあ・・・
「だけど、お前が義理の両親に言われたように、俺があいつに『俺、お前の本当の親じゃないんだ』って言ったら、『そうなんですか?お父さん呼び辞めます?』って言われただけで終わったぞ?」
まあ、今更感があったからお父さん呼びのままさせて・・・そのまま今に至ってるんだけどな・・・
その言葉に口を開けて、ポカーンとしていた・・・いや・・・そんなに驚く事か?第一あいつ・・・
「まあ、確かにあいつ、たまに魔力が暴走しそうな時があるけど、そんな時は頭撫でるか、抱きしめれば大体収まるし、大丈夫だろう・・・」
そう・・・何だか、いつもよりと様子がおかしいなあと思ったら、抱きしめたり、撫でるかすれば、大体フウのご機嫌はすぐ良くなった・・・というより・・・精霊さんに色々言われたが、魔力暴走って本当に危険なのか・・??全然実感が湧かないんだが・・・
「いや、魔力が暴走したら、そんなことしている暇は・・・」
「そんなこと言われても、今まであいつの魔力暴走で一度も怪我したこと無いぞ?」
うん、確かに精霊の森で何度か魔法が暴走したような様子が見たことあるけど、俺の方にダメージ所か、魔法の影響すら一切感じなかったんだよなあ・・・その変わり周囲の状況は酷かったけど・・・・精霊さんは毎日息が上がって何とか被害を最小限に抑えていると言っていたけど、いなかったら大変だったんじゃないかなあ・・・
「・・・魔力暴走が起きたら・・・親しい人とか関係なしに攻撃をして・・・」
そう言われてもなあ・・・
「だから、俺の方に攻撃されたことは一度も無いって・・・」
そう言うと、ファンは黙ってしまった・・・まあ確かにフウが、魔力暴走するたびに・・・
『何でお前の方には魔力飛んでいかないんだ!!』
って精霊さんに言われていた位だから・・・フウの魔力暴走が特殊なんだろうけど・・・
俺は、精霊さんが魔法を俺の方に攻撃をしてこない様に調整しているのかと思って、直接聞いてみた事があった、そうしたら・・・
『私は何もしていない・・・あの子が自分でコントロールしているだろう・・』
と言われた・・・しかもその後・・・
『・・・こんなコントロールできるのなら、普通、魔力暴走を無くせられるんじゃないか・・・(ぼそ)』
とも言っていたなあ・・・俺がしみじみと思い出していると・・・
「・・・ご主人様は私が怖くないのですか?」
そう言われた・・・うーん・・・
「そんなこと言われても全然実感が湧かない」
そうなのだ、はっきり言って、精霊の森でフウが使っていた魔法を見て以降・・・魔法で死ぬって言われてもピンとこない・・・と言うより、フウの魔法が全部凄すぎて・・・感覚が麻痺しているのかもしれないなあ・・・
まあ、そんな事より、今はファンの事が大事だ・・・
「なあ、ファンはその魔法で誰かを傷つけたいと思っているのか?」
「いいえ」
「だったら、魔力暴走しない様に練習すればいいんじゃないか?」
確か、フウも練習して暴走の頻度を減らしていったんだっけ・・・まあ、暴走しそうになるたびに、俺が止めたりしていたけど・・・懐かしいなあ・・・そんな事を思い出して・・・彼女の為に沿う提案をしたのだが・・・彼女は頭を振った・・・・
「・・・そんなこと言われても私は魔法を使うのが怖いんです・・・」
そう言って押し黙ってしまった・・・
「・・・何で、怖いんだ・・・?」
「そんなの・・・また殺してしまうかも知れないから・・・」
「だったら、フウに頼めばいい、あいつならお前の魔力を抑えられるだろう・・・」
まあ、フウの魔力暴走は俺が撫でたり、抱きしめたりして止めてたんだけどな・・・
本来のやり方は、魔力が高い人が抑え込んで教えるみたいのが一般だって精霊さんが言ってたんしそれなら、フウが適任だろう・・・
・・・フウは例外だよな・・・はっきり言って、第一魔力で抑え込める人居なかったし・・・
「・・・・・・フウ様を殺して・・・」
「・・・あいつお前の魔法で死ぬか?」
前に精霊さんとフウの模擬戦を見たことあるけどもう、凄すぎて何が何だかわからなかった。
だが、終わってみると、精霊さんはボロボロだったのに対し、フウは傷1つなかった。
精霊さんが弱いのではなく・・・フウが強すぎるのだろう・・・第一、精霊さんの魔法も極大魔法と呼ばれる魔法を使っていたし・・・あれを超える魔法を使えるならダメージを与えるかもしれないけど・・・フウより魔力が無いって自分で言ってる時点でなあ・・・・
「死なないですね・・・」
だよな・・・
「・・・・・・・・・ふふ・・・・」
いきなり笑ったファンに対して、何だと思っていると・・・
「そうですよね、私より魔力が多いフウ様がコントロールしているのですもの・・・私だって・・・・・・・」
そう言って、ファンが顔を上げた・・・
「ご主人様相談に乗ってくれてありがとうございます!!」
「・・・ああ・・・」
結局、フウに丸投げしただけ、だけど良かったのかなあ?
「・・・・練習して・・・絶対に同じことをしない様に・・・(ぼそ)」
俺から離れていくい時に何か言ったようだけど、よく聞こえなかった、まあ、少し元気になったみたいだし良かった・・・
結局・・・教育するのってフウになってるよな・・・・・・ファンを自分好みに教育する計画がああああ!!!!!!!!!!!!
今更ながら、主人公クズですね…




