家
文章読みやすい様に編集中・・・誤字が酷い!すみませんでした!!
「お父様次は家を買ってみたらどうですか?」
奴隷達を買って意気揚々と大通りを歩いていると、フウにそう言われた。
確かに、これだけの人数、宿屋に泊るだけでも相当なお金がかかる。
だったら、家を買った方が長期的に考えた場合、安上がりかもしれない。
幸い、お金だったら今ならある。
「…確かに…だけど、俺不動産屋何て知らないぞ…」
俺がそう言うと
「私が知っています!お父様付いて来てください!!」
そう言って、フウは不動産屋まで案内し始めた。
…ねえ、フウ…何でこんなに都市のお店熟知してるの?
お前、前来た時は、一日しか、街に居なかったんじゃないの?
1日でそんな事まで分かるもんなの?
そんな俺の疑問とは裏腹にフウは不動産屋を見つけ出した。
(…本当にあるとは…)
奴隷が売っているお店と良い…本当にフウなら、聞けば、何でも知っていそうだな…
そう思いながらも、お店を見る。
先程の奴隷が売っているお店とは違い、奇麗な外見をしていた…
「お父様入りましょう♪」
そう言われて、お店の中に入る。
店内も奇麗だ…
さっきの奴隷のお店を見た後だから、心配していたけど、これなら安心した。
「いらっしゃいませ!!不動産ヨザへ!」
元気な声が響く、若い男性がそこには立っていた。
そして、その隣に獣耳の女性がもう一人立っている
…2人で切り盛りしているのかな?
「一番大きな家を、予算は白金貨10枚!!」
店主が店の名前を言い終わるとすぐに、フウが要求を張り切って言い出した。
いや、いきなり用件を言うとはもう少し躊躇しようよ!
ここ初めてのお店だよ!!というか!予算白金貨10枚って全財産の半分以上じゃあないの?!
俺が心の中で突っ込んでいると…
「…失礼ですが現物を見せてもらっても?」
「お父様」
…2人して話を進めていく。
というより、フウが入ってすぐにいきなり要求したのに、凄い対応力だな店主さん。
とにかく、言われた通り、持っているお金をフウに渡す。
一応、俺お金俺持ってるけどさあ…元々お前が稼いだお金だからフウが持っていてもいいんだよ?
俺が持っているより、フウが持っている方が安心な様な気が素のだが…
『フウの物はお父様の物だから、お父様が持っていて下さい』
と言われ、自分が持っています…本当にこれで良いのか?
「これで…」
そんな葛藤をしているのに、フウは知らぬ存ぜぬと言う感じで、机に白金貨10枚を並べた。
すると、先程から、胡散臭そうな目をしていた店主の目がみるみる変わっていった。
多分、俺達が白金貨を払えないと思っていたな。
うん、普通はそう思う。俺も店主の立場だったらそう思うだろう。
実際、白金貨何て、俺自身、フウが手に入れるまで、手に持った事すら無かったもんなあ。
「…大変失礼いたしました!!それでは紹介します!!ああ、私ですが、店主のヨザと申します!以後お見知りおきを!」
そう言って、若い男は店の奥に入っていった。
白金貨を見せたら、テンションがガラッと変わったぞ…しかも、さっきより、すごいはきはき喋るし…
このままのテンションでこられると、俺ついていけないぞ。
そう思いながら、獣耳の女性からお茶をもらいながら、待っている。
ふと、奴隷達を見ると、ずっと、俺の後ろで、奴隷達はずっと立っているのを確認できた。
(…宿屋に奴隷達置いてくればよかったなあ)
俺は、少し後悔していた。
奴隷達を買った後、そのまま、この不動産にやって来たのだが、この不動産屋に奴隷達の分の椅子が無いのだ。
フウに教えてもらった所、奴隷は基本主人の所有物な為、基本はお客様扱いしないらしい。
まあ、フウはちゃっかり席に着いてるけど、こんな事になるなら、奴隷達を買った後、宿屋によればよかった…
そんな事を考えていると…
「お待たせ!これ何てどうでしょうか!」
そう言われて、3件の物件を見せられた。
1つの物件の書類には大きな家の間取りが書かれていた。場所も地図で街の中心部に近くかなり移動の利便性が高い物件だ。
値段は白金貨4枚。
これって、完全に屋敷だろう…
間取りを見てそう思う。
何でも、これはどこかの貴族が立てたのだが、財政難で売られたらしい。
しかもこの屋敷、この街で100年以上前に建てられておりそれなりの歴史を持った屋敷らしい…
2つはそれなりの大きさの家の間取りの書類を見せられた。とは言え、それでもかなりの大きさだ。一件目の家がかなり大きかったせいで俺自身の感覚が麻痺をしている…
値段は白金貨1枚、
最後の3つ目の物件の間取り図…これには1つ目2つ目の物件とは比べ程にならない程大きい間取りがそこには書かれていた…
しかも、貴族しか使わない身体を清める為の設備、お風呂がこの屋敷にはあった。
何でも、お風呂と言うのは、お湯を作られた窪みに大量に入れ、その中に、入って身体を清めるらしい。
まあ、そのお湯を準備したりするのが大変なのだが、フウなら魔法ですぐに準備できるだろう…
この屋敷の凄い所は、このお風呂の設備がある部屋だけで、小さな家なら、入るのではないかという程の大きさがあった事だ。
なあ、お風呂って、大きければ、大きい程、準備するのって大変なんだよな?普通の人はどうするんだ?
聞くと、何でも、マジックアイテムで、お湯を出せる設備を作ったらしい…
…本当に、何だ?この豪邸!一般市民じゃあ、絶対に手が出せないぞ!
それに加えて庭の大きさも膨大で、ここで農業をしても大丈夫なほど広い。
…本当に、何なんだ…この物件は…
この物件は、前にどこかの王族が避暑地として建てたのはらしいが、結局余り使われず、その所為で売られた物らしい…
ただ、値段が白金貨10枚…
(高すぎるだろう…)
そう思ったのだが…
「3つ目で」
とフウが言って来た…
(おい!白金貨10枚って何考えてるんだフウ!全財産の大半だろうが!!)
まあ、奴隷を買った俺が言えた立場じゃないし、このお金元々フウのだから、俺は文句は言えない…
(それに、この屋敷を買ったとしても、白金貨7枚は残るか…でも…)
「…大丈夫ですか?この屋敷、維持費だけでも金貨を使いますけど…」
ほら、さっきまで元気いっぱいな返事をしてた店長さんまで何か、やめた方がいいよオーラ出してるよ…というか、維持費で金貨ってどんだけだよ!
「いいえ、この屋敷にします!見せてくれますか?」
フウはそう言って、不動産さんに物件を案内させる様促した。
いや確かに俺さっきまで、奴隷達を立たせている事を心配して早めに決めた方が良いかな?
なんて考えていたけど、そんな速攻で決めて大丈夫?
白金貨10枚だぞ!10枚!!
そんな事を考えている内に、フウは不動産を説得し終えていた。
「お父様!話が纏まりました!付いて来てください!!」
その言葉に俺と奴隷達はフウと不動産屋の後ろをついていくのだった。
「なあ、フウ本当に今から行く屋敷でいいのか?」
ついていく間、そう俺は問いかける。
(さすがにあの屋敷は高すぎないか?)
そう思い、少しでも思い留まってもらおうとそう聞いたのだが…
「ええ、お父様もきっと喜んでもらえると思います!!」
そう、笑顔で言われた、そんな笑顔で言われると、俺…駄目とか、やめた方が良い…と言う言葉が出なかった。
(本当に大丈夫なのだろうか?)
そう考えながら、歩く事30分後
「見えてきました・・・あちらです!!」
そう言って不動産屋が指を指す。その方向に顔を向ける。
(ようやく、見えてきた…って何だありゃあ!!!)
まだ遠いけれども、ここから見てもすごい大きさだぞ…あの屋敷…
こんな屋敷がこの街にあるとは…
えっというより、本当にあれ買うつもりなのか?
「もう少しです…」
そう不動産に言われた。
いや!本当にあそこに行くの?
そう言いたがったが、ここまで来るのに、30分かけてやって来ている…
今更戻ると言う選択は出来なかった。
そのまま、俺達は黙々と歩いていくのであった。
……10分後ようやく着いた。何この移動距離!何かの罰ゲームか?!
そう思いながらも、目の間にそびえ立つ、建物を見る。
(でか過ぎるだろうこれ…本当にここなのか?)
そう思いながら、そのまま屋敷の庭に入る…
(すげー…)
本当にそんな言葉しか出てこなかった。
家もさることながら、庭もでかい…
しかもきちんと花壇もあり、少し荒れているが、花もきちんと植えてある。
何で花壇とか、荒れずに残っているのか、聞いてみると、何でも、この屋敷売りに出されたのは最近で、売りに出される前はきちんと整備されていたらしい。
まあ、売られる前は王族の所有物という事で国で管理していたので、きちんとした、庭師を雇い整備もきちんとされていたのだろう。
ただ、使ってない別荘の維持費も馬鹿にならないという事で今になってこの屋敷は売りに出されたと不動産屋は言った
すざましい庭を見て、夢現のまま家に入ると、すざましいのが庭だけでないことが分かった。
入ってすぐの玄関ホール…そこがまた凄い広かった。
いや広すぎた…
少し年期は入っていたが、豪華な装飾が所狭し玄関ホールを装飾されており、ただ、そこにいるだけで俺は圧倒されていた………
(なあ、フウ……俺、本当にここに住むの?)
そんな事を考えていると…
「決めました、ここにします!!」
とフウが言い放った!!
いやいやいや…いくら何でも大きすぎるだろう!どこの貴族だよ!下手すると、貴族の屋敷より大きいだろうこれ!!!
「本当に買うの?!」
俺は、余りにも大きな屋敷を見てフウにそう聞いた…
(いくら何でもでか過ぎだろう!!)
そう思っての言葉だったが…
「…?お父様は気に入りませんでしたか?」
そう言うと、フウは下を向いてしまった…
(いや…その…えっと…)
フウが落ち込んでしまって、罪悪感が沸き上がった俺…結局…
「…好きにしていいよ…」
と言ってしまった…意志が弱いよ俺…
「ありがとうございます!お父様!!」
そう言うと、フウは顔を上げて笑った。
いや…まあ、いいけどさ、このお金フウのお金だし…いやだけど、本当に良いの?白金貨10枚だよ!!
そんな思いとは裏腹にフウはどんどん話を進めてしまう。
そして…
「…解りました、後は手続きが終わり次第、ご案内を…」
「今から使っていいって言ってくれたら、即金を渡すけど、どう?」
「…解りました。それで大丈夫です」
そう言うと、フウは不動産屋に白金貨10枚を渡すのであった。
(いやマジで?このまま住むの?!)
俺が家に圧倒されている間フウは話を纏まめ、不動産屋はそのまま帰ってしまった…えっと、本当に今日からここに住むの?
「あっお父様、宿屋の荷物とチェックアウト、後日用品を買ってきますので、他の方々と話しててください」
そう言ってフウは外に出ていく…前からだけど、お父さん…フウのその行動力に着いていけないよ…
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フウが帰ってくるまでに奴隷達と色々話した。話をした場所は玄関ホールである。えっ部屋で話をしないのかって?
…こんだけ広いと移動するのも大変だし、その前に道に迷いそうなんだよこの家…
その位広いのだ。第一、部屋の場所知らないし…
始めに話をしてくれたのはエレナだ。
エレナは近くの教会でシスターをしていたが、経営難で教会が運営するのが難しくなったらしく、その運営を助ける為、自ら奴隷になったらしい。
その為、時間がある時に、教会に行きたいとエレナが言ったので許可を出した。
本当に良い子だ…奴隷として買った俺が申し訳なくなるくらいに…
次にユウナが話をしてくれた。
ユウナは一緒に闘った仲間が大怪我を負ってしまい、薬を買う為に奴隷になったと言った。
今は離れてしまったが、無事仲間は治ったという事で後悔していないと言っていた。
3番目にニームが話した。
ニームは元来無口なので理由を聞きだすのに時間が掛かったがそれでも話してくれた。
無理して話さなくてもいいとも言ったのだが、皆が話をしているからと言ってきちんと理由を言ってくれた。
…何でも、一緒に冒険していた仲間に騙されて奴隷に落とされた様だ。
彼女は冒険者になって日が浅く、ほとんど初心者だった為、一人で行動するよりはいいと考え、とりあえずどこかのパーティーに入ってしまったのが悪かったらしい。
大変だったなと言って、ニームの頭を撫でた。
まあ、同情をして奴隷の契約解除何てしないが…俺の夢は奴隷ハーレムなんだ!今更手放してたまるか!!
…完全にクズな発言だな…まあ、今更か…
ファンは…まだ、心を開いていないので、話を聞くことをしなかった。
生い立ちも、奴隷商人に聞いたしな…まあ、ゆくゆく話が出来る様になったらなあ…
その後、ユウナにフウの事を聞かれたので話した。
まあ、俺自身秘密にすることも無いので、全て話すことにした。
まあ…フウが自分から奴隷になったと言った時…
「…えっとまじで?」
と言ってユウナは固まっていた。エレナは目を見開いて口を開けていた( ^ω^)…ニームですら目を見開いていた。
「…嘘ついていないだろうな?」
疑わしく聞いてくるユウナ…まあ、あれだけ、幼いフウが奴隷になっているのだ、疑ってもしょうがない。
「そう思うなら、聞いてみたらいいだろう?それに、さっきまでの様子で、フウの奴嫌がってたか?」
その言葉に首を振るユウナ…
「いや…それ所か、自分から、率先してお前の為に色々動いていたな…しかも喜んで…」
俺の為…?いやいや!この家、勝手に選んだのフウだからね!こんだけ広い家望んでいないからな!!
そう思ったが、結局口には出さなかった…
結局、奴隷も含めて買えたのはフウのおかげだ。
俺がどうこう言う問題では無いだろうしな。
ちなみに全員と話し終わった後に、ファンにも話しかけたが終始無反応だった。
早く仲良くなれる様になれればいいな…
「ただいま!お父様!!」
そうこうしている内にフウが帰って来た。
話しをしていたとはいえ速いなおい!まだ50分位しかたってないぞ!!
さっきの移動時間往復を考えると、無理な時間じゃないのか?普通は…まあ、フウなら可能か…
そんな事を考えている内に、フウは2階に上がっていく…
そうして10分位すると
「お父様、上がって来てください」
と言われたので階段を上がっていく。
そして、案内された部屋に着くと、そこには王様が使いそうな大きなベットや戸棚入れ、服入れなどが置かれていた。部屋の大きさ?広すぎて言葉で表現できない…
「それでは、他の奴隷の人にも部屋を案内してきます!」
そう言って、フウは奴隷の4人を連れて俺の部屋から出て行った…
なあ、本当にここに住むの?




