表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編集  左右対称   作者: 中森 幸一
5/7

いらんのかなぁと

「これもーらい」

そう言ったときには既に、末本の口の中に出汁巻き玉子が入っていた。

「勝手に取るなよ」

知っているだろうが早貴ちゃんの手料理なんだからな。

「うまいなぁ」

当然だ。

「いやぁ、最後まで残していたから、てっきり、いらんのかなぁ、と思って……」

んなわけあるか!

そう思って、残っているもう一つの出し巻き玉子を口に入れた。

じゅわっと仄かな出汁のうまみを感じる。

絶妙な塩加減、砂糖加減……

そんなことを感じている時だった。

「北アフリカのフォガラ」

隣で売店の弁当を食べていた甲田は、突然そう言った。

「アフガニスタンのカレーズ」

合田が続く。

なるほど、そういうことか。

「何だ何だ?」

末本の一言で派生したのだが、どうやら本人は理解出来ていないようだ。

「この前の水資源開発学でスライドが出てただろう?」

「水資源賦存量ってやつか? 仮想水(ヴァーチャルウォーター)か?」

まだ分かってないようだ。

「末本、センター試験で社会は何取った?」

突然大学入試に話が移ったから、大体意図は読めたようだ。

「現代社会を取った。歴史と地理は苦手だったからな」

「そうか。今のネタは、地理で出てきた有名な地下水路だ。アフガニスタンのフォガラ、北アフリカのカレーズ。そして……」

三人は声を合わせて言う。


「『イランのカナート』」

今週の火曜日の講義の中に、地下水路に関するものがあり、その中に『イランのカナート』が出てきました。

そこで高校時代の地理の授業中に思いついたネタを、最愛物語の一部をイメージして作ってみました。

もしかしたら、本編に挿入されるかもしれません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ