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王様<読書

作者: ナベノヂ
掲載日:2025/10/07

平和な世界。

専属メイド(裏アリ)×次期王様しかしそんなことよりも読書な少年(異世界から召喚された)。

のんびり日常系。

「なんだろう、今日は外がうるさい」

まあ、いいや。

本を読もう。この世界ではいくら読書をしても問題ない。俺は読書のために生きている。

本棚を眺める。

「本で埋まる広い部屋。最高じゃないか」

にやける。

今日は祭り、かもしれない。

でも。

祭りとか、どうでもいいです。




「王子様、お菓子を持ってきました」

専属メイドが部屋に入ってくると、笑顔で言う。

手には、お菓子がいくらか入った小さなカゴ。

「王子様?」

「いや、要らないです。本が汚れるから持っては入らないで」

「いいから食えや、引きこもり王子」

「はい、皮はがれた」

いつもの態度、やさぐれメイド。

表では可愛い系、2人きりのときはやさぐれ。実にメイドらしくない。まあ、いいけど。

「祭りなんだから少しは外に出ろよ。一応王子様なんだから」

「あ、やっぱり祭りなんだ。でも俺には本があるから」

「国の大切な祭りでも?」

「うっ」

「自分勝手すぎると追い出されるぞ?」

「うだ」

「異世界から召喚された奴が追い出されたらどうなるのかな? 王子様」

「うっ」

俺は「はあ」とため息を吐き、本を閉じる。

「何の祭り? 王子として何をしたらいい? とりあえず説明してよ、短くわかりやすく、本の続きが気になるから」

専属メイドの少女は舌打ち(メイドなんだけど)をし、

「お菓子と魔族の仮装の祭り、魔族に仮装してお菓子配るんだよ、戦勝記念日だから」

「ハロウィンみたいなものか」

「ハロウィン?」

「俺の世界にもあったんだ。魔族じゃないけどアニメとかのキャラの格好をして街を歩く」

「アニメ? よく分かんないけど似たようなものがあったんだね」

「まあ、俺は無視して読書したけど」

「だろうな」

「お菓子をあげる所もあった」

「知らん」

知らんて。

「なるほど。平和故の祭りなんだね」

「そ。戦いのない世界だから」

「で、俺にも仮装しろと?」

「追い出されたくないならな」

ううん、実に面倒臭い。読書したい。

仮装、魔族に仮装ね。角でもつければいいのか? 見たことないけど。で、お菓子を配れと。

「なんて滑稽な」

「おい王子」

ギロと睨まれる。

「けど、君は仮装してないね。いつものメイド姿だ」

「んな恥ずかしい格好できるかよ、滑稽な」

「おいメイド」

「あ?」

結論。平和な世界の祭りは滑稽。

…。

やっぱり、しないといけないのかな。一応、次期王様だから。

やれやれ。

ストレス発散に皮肉でも言っておくか。

「俺としては、メイドの格好をしているだけで十分仮装なんだけど?」

「やんのか?」

あ、自覚あるんだ。




「…本当にしないといけない?」

「王様になるんじゃないの?」

「… 参ったな、じゃあ今日はしっかり魔族の格好をして、この部屋にいよう」

「外出ろや引きこもり」

読んでいただき、ありがとうございました。

いいですよね、読書。自分は読書だけしていい人生が欲しい。


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