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【87】異世界100均



――――ここはルフツワの町

旅団での旅を終えて俺たちは再び始まりの町に戻ってきた。


「おはようマリアン。今日のブローチ、似合ってる」

「あら、ありがとうね。リードくん」

「リード!おんまえはまたお袋をっ」

美しく優しいマリアン、騒がしいアーノルド。側で見守る寡黙なトールさん。


「この日常もやっと戻ってきたって感じなんだよなぁ」

「まあ……お袋も町のみんなもお前らが旅を終えて帰ってきたこと、喜んでるよ。100均の商品も増えたし」

「だろ?」

スキルがパワーアップして自動生産や納品もできるし、100均の生成魔道具も広まってきている。


「100均はみんなを幸せにするんだ」

「……ま、俺も商人だからな。肌で感じるよ」

アーノルドはツンデレだが商人としてはプロだからな。こうして適切な答えをくれるんだ。


商業ギルドの100均区画ではコーデリアがふわわをお膝だっこしながら、ウェイドと店番をしてくれている。ブレイクは町の騎士たちにお呼ばれされて鍛練。俺も品出しを……。


「久しいな、リード」

現れた人物に驚く。


「ミレイユさん……あなたは美しい」

ついつい跪きそっと手を取る。


「だからそれはやめろと……もうっ」

照れたミレイユさんもかわいいんだけど。

「ふふっ、相変わらずね!」

モニカがとっても楽しそうに笑うからかミレイユさんも諦めたように笑みを漏らす。


「ここへは仕事で?」

「ああ。エルフの子らをサンツ・ワロクに送り届けた後は再び娘と冒険者をしている」

「保護した子たちも家族と再会できたんですよね」

「もちろんだ。しかし外の世界を見たからか、若い連中で100均を招こうと言う商業団体が出てなあ」

「へ?」

排他的な国にも新たな風が吹いてきたってことか?


「商業ギルドもそれはいいと一緒になって進めている。サンツ・ワロクも変わろうとしているんだ」

「これからどうなっていくのか楽しみです」

元々閉じ籠ってしまったのだってたくさんの悪意が原因だ。しかしうちの国の魔女たちしかり、隠れ里の魔女たちしかり。悪意を乗り越えて外に繰り出している。この世界はきっと彼らに新たな世界を見せてくれるはずだ。


ミレイユさんとモニカは店頭のコーデリアたちと楽しくおしゃべりしながら雑貨やコスメをチェックしているようだ。


「ずいぶんと賑やかになってるじゃないか」

「へぇ、新しい商品も増えてるじゃないの」

続いて現れた夫婦に吹き出しそうになった。


「親父に母ちゃん?何それ、デート?」


「ば、バカ!偶然一緒になっただけじゃないの!」

相変わらずのツンデレだな。でも偶然一緒になって一緒に来たならデートで言いと思うぞ。息子より。


「はっはっはっ」

親父は親父で母ちゃんのツンデレ楽しんでるし。全くこの2人は。次復縁するのはいつになるのやら。多分遠くはないんだろうが、いい加減恒久的に身を固めて欲しいものである。


「まさかダークドラグーンとアダマンタイナさんにも出会えるなんて」

「私たちもちょっとした休暇でね」

「新しいくまちゃんチャームがあるんだろう?楽しみだな!」

何かブレイクがまた色々連れてきちゃったんだが!?


「世界に100均、開けてよかったね。リードきゅん」

後ろから抱き締めてきた兄ちゃんの言葉に、思えばとかんがえる。


「だな。でもまだまだ100均が広まってないところもあるし……これからも夢を広げていかないと。あとそろそろ離れて」

「えー、もう少しリードきゅんちゃーじっ☆」

本当にもう、賑やかなのは相変わらず。


「アンタに100均スキルをあげて、良かったと思うわ」

ふいに現れた女神にもちろんと頷く。


「ありがとうな、マキナ」

「当然でしょ?私が女神なんだから」


そう言うと自慢の聖女のもとにとたとたと駆けていく。

何百年も望んだ願いの答えをやっと見付けたんだ。


「なぁ、そう思うだろ?」




【本編・完】

※番外編に続く。



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