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【50】西部道中



――――西部へ向かう道すがら。俺たちが乗るのは王都に来た時と同じく荷馬車である。


「西部には西部限定のバーガーがあるそうだ」

コーデリアがミーナさんたちから情報を得たのか知らせに来る。


「ホットパイもあるそうだ。ガーバルフの血が滾るぞ」

「楽しみだなぁ。俺も西部のご当地バーガーは初めてだ」


「ばーが、ふわわもしゅき!」

ふわわもバーガーにはまったひとり。なお綿花はバランスよく食べれば基本何でも食べられるので野菜ジュースも欠かさずにだな。


「うむ。またシェアして食べよう」

コーデリアはふわわをお膝抱っこしてなでなでしている。やっぱこうしてると普通の女の子なんだよなぁ。少しだけ微笑ましくなってきた。

コーデリアとふわわを見守っていれば、通信が入ったようだ。

【マキナからだ】

サンキュー、GIさん。ステータス画面を開けばブレイクもやって来た。


「マキナから?」

「みたいだな」


通信を始めれば、画面の向こうにマキナの姿が見える。


『相変わらず仲良くやってるのね、アンタたち』

「お陰さまで。マキナはどう?」


『始末書の山と格闘中……いやこっちの話よ。気にしないで』

し……始末書?誰への始末書だろうか。いや、深く追及しない方がいいのかも。


『それで、そっちはどう?』

「母ちゃんに頼まれた材料のひとつを手にいれてくるよ」

『なかなか順調みたいね。でも……ちょっと聞きたいんだけど』

「どうした?」

『アンタ……プラ・スティックの加工に成功したってマジなの?』

え、耳が早いな。マキナ。まぁ商業ギルドでは技術班が総動員で実用化を進めているが。マキナはマキナで独自の情報網があるのだろうか。


「スキル100均でも作れたよ。プラ・スティックやプラ・ウレタンも使ってコスメグッズとかも作ったんだけど、マキナもいるか?」

『あの脅威の雑草の加工に成功したのもすごいけど……』

やっぱりプラ・スティックはこの世界では脅威の雑草。しかしこれからはバイオマスプラスチックのごとく活躍してくれると……信じている。


『コスメグッズって何!?欲しい!今ルーロンダンジョン都市にいるから、ルーロンの商業ギルドに送ってくれない?取りに行くわ!』

ルーロンダンジョン都市はガーバルフ王国を東に抜けた先にある。マキナは今そこにあるんだな。そして各地の商業ギルドや冒険者ギルドには物資転送装置がありそれを通じて品物のやり取りができる。なのでブレイクが行ったことのない土地のギルドともやり取りができるのだ。

人用の転移装置とは違うし、あちらは魔力や魔石が大量にかかるから人の移動には向かないけどな。むしろそれならブレイクに繋いでもらった方がいい。


「分かった。商業ギルドに寄ったらついでに送るよ」

『うん!待ってるわ!』

さて、マキナとの通信を終えれば。


「リード、ブレイク。昼飯だって」

ルークさんがユルヤナさんからもらってきてくれたようだ。

サンドイッチをみんなで食べながら、西部はどんなところだろうとわくわくしながら荷馬車に揺られたのだった。

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