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手を伸ばす

作者: lua

あの時、手を伸ばしていれば、、、

小さな君の手を掴んでいたら、、、


あの日、君を追いかけていたら、、、

離れたくないと伝えられたら、、、


どんなに後悔してみても、変わることのない現実。

どれだけ目をそらそうと、変えることのできない現実。


追いかけて、手を伸ばし、君の手を強く握って、

「一緒に居たい。」と、伝えるだけなのに、、、




邪な思いで始まった君との関係。

それなのに、君の隣は温かい。

今までに感じたことのない温もりを、

君との時間で感じたい。

この気持ちを伝えるだけなのに、、、


君はもうここにはいない。

僕の隣に君はいない。

君は翼を広げて、一足先に空へと飛び立った。


僕はおいていかれた。

君は泣きながら。

僕は飛べなかった。

君とは全然違うから。


君の声、君の目、唇の感触、仕草、ふとした表情。

それすらもう届かない場所へ。


生涯忘れないと、

満たされた時間だと、


「でも私と君は一緒に飛べない。」

そう言って離れていく君を、

泣きながら離れていく君を、


手を伸ばし、震える体を抱きしめる。

たったそれだけのこと。

それができなかった自分が不甲斐ない。

後悔してもしきれない。


けれども迫る現実、変わらない現状、

受け入れなければならなかった。


嫌でも、前を向くしかない。

過去を振り返っても、何も変えられない。

だからこれは、最後の「後悔」だ。

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