① ロシアとウクライナ紛争の謎
筆者:
そもそも、世界情勢について見て行くことにどういった意味があるのかと申しますと、
今やグローバル社会となっているわけですから、世界のどこかで起きた経済や戦争の動向などはゆくゆくは日本にとっても影響が出かねないことなんですね。
ですから日本の未来予測のためにも世界情勢は知っておく必要があります。
世界から取り残されないという意味でも、情報を仕入れる価値は非常にあると思っています。
そんな中で、本日のトピックスとしましては、
① ここまでのロシア・ウクライナ情勢のまとめ
② BRICS新通貨が発行されたらどうなるか?
③ 中国とインドの今後について
④ アメリカの懸念点
⑤ 日本の今後
こういったトピックスで今回は行こうと思います。どうぞよろしくお願いします。
質問者:
ロシア・ウクライナの紛争が始まってもう500日を超えましたね……。
今後も長引くのでしょうか?
筆者:
“両者一歩も譲らず”と言う状況ですから長引くと思いますね。
ウクライナはクリミア半島を含めた領土奪還を目指していますし、西側も引き続き武器支援を続ける用意があります。
かと言ってロシアが撤兵する可能性もゼロだと思います。
この紛争の終結はロシアの大統領が穏健派の人に交代しない限り終結は難しいと思います。
プーチン大統領の周りにはかなりの強硬姿勢の軍人や政治家などが固めているようで、大統領が単に交代しただけでもあまり意味が無い可能性が高いのです。
質問者:
今までのように紛争が継続して言った場合に、リスクとなることは何があるでしょうか?
筆者:
今一番、懸念すべき点はロシアが7月20日に穀物合意を延長しないと発表した点ですね。
ロシア側の主張としましては、穀物輸出の船と見せかけて海上ドローンでの攻撃やクリミア橋への攻撃などを行ったと主張しています。
ロシアは、オデッサ港を相次いで攻撃、機雷敷設するなど長期的な穀物輸出の妨害を狙っていると思われます。
特に直接両国から輸入しているアフリカ諸国は多大な影響を受けるでしょう。
日本においてはロシアとウクライナからほとんど小麦を輸入をしていないので直接影響は無いのですが、全世界的な小麦価格の上昇の可能性がありますので影響は避けられ無いでしょう。
戦況や損害状況としては双方に民間軍事会社や外国人傭兵などを使っており、国の発表はアテにならないという点と、両方のプロパガンダ合戦の様相を呈しているので真実が分かるのは終結して数年後と言うことも容易に考えられます。
質問者:
他には何かありますか?
筆者:
もう一つは核兵器が使われるリスクです。ただ、現状ロシアに関しては余程追い詰められない限り使わないと思うので直ちに生じるリスクではありません。
ただの脅しとして使っているに過ぎないので、あまり怖がり過ぎないようにしましょう。
質問者:
確かに、あまりに怖がり過ぎると精神衛生上よくないですからね……。
筆者:
これは個人的な見解ではありますが、500日前に時計の針を戻してみますと、不自然な点が東西どちらも多いように思えます。
ちなみに僕はどちらに肩を持つ訳ではなく客観的な視点で分析をしています。
質問者:
どういうことが不自然なんですか?
筆者:
最初から解せなかったのはアメリカの国務長官などが、ロシアがウクライナ侵攻しても何もしないと宣言したことです。
そんなことを言ってしまったのならロシアが侵攻しても仕方ないと思います。
今の状況で西側で解せないのは、本当に早く終結させたいのなら一時的にでもウクライナをNATOに加入させて正式に軍隊を送りこめば良いんです。
今でも海外の傭兵部隊を送り込んでいて事実上の介入を行っているようなので、正式に集団的自衛権を発動させても良いように思うんです。
質問者:
どうして西側はそんなことをしているんでしょうか……。
筆者:
表向きでは核兵器をロシアがチラつかせているからNATOが委縮していると言う話もありますが、僕はそうでは無いように思います。
ロシアも一気に関係各国と関係が冷え切るので極限まで追い詰められるまで核戦争は避けたいと思うんですよ。
これは憶測ですがアメリカが、軍産複合体で儲けるために継続して欲しいという意図が見えますね。
実際に西側の各国は日本も含めて防衛費を増やし、アメリカからミサイルを購入するようですから、アメリカは古い兵器を在庫処分できてお金が入ってウハウハなわけです。
7月のNATO首脳会議ではウクライナのNATO加盟へのロードマップすら示してもらえずウクライナ大統領が怒ったと言うことも最近ありましたから、やはりダラダラと紛争は続けて欲しい状況だと言うことが示されているように思えます。
質問者:
なるほど……結局のところお金が絡んでくるわけなんですね。
筆者:
残念ながら世の中お金や地位や名誉に目が眩んで尊厳を棄てている人があまりにも多いです。
次に、ロシア側について解せなかったのはドンバス地方の迫害からの解放と言いながら結果的にザポリージャ、ヘルソンを併合。当初はキエフ(キーウ)まで狙っていたことは大義名分すらないんです。
表向きは“ネオナチの駆逐”とありますけど、正直なところその定義は不明です。アゾフ大隊がそうだという話もありますけど、今結構ダメージを受けているという話もあります。
一部ではアメリカが作った生物兵器研究所の機能停止に追い込むためという話もありますが、実を言うとウクライナ全土に生物兵器研究所はあるという話もあり、それも理由ではないような気がします。
全体としてロシアの意図は依然不明ではあるのですが、ロシアとしても戦争が行われることによって領土や民族の問題だけでなく言論統制や選挙がやり易いというメリットが存在します。
支持率は維持されているようですし、このようにして政権基盤を更に確立しているわけです。
質問者:
しかし、どうしてロシアと貿易を続けている国が存在しているのでしょうか?
SWIFTから排除されていますし、ロシアを支援する国が無ければすぐに紛争は終わりそうですが……。
筆者:
ロシアはGDPでは低いですが、資源を抑えていることから存在感が増しているんですね。
中国やインドとしても決済通貨としてドルが使われないことによる、アメリカの地位が相対的に下がっていくことはメリットしか無い訳です。
ドル覇権を終了させるために長引かせようとしているのかもしれませんね。
アフリカや中東が極端に反対に回らないのも、かつて西洋諸国に奴隷としてこき使われたことや、政治介入されたことを根に持っており、食物についてもロシアに頼っている要素もあります。
ですからこれらの国々は貿易を継続するという形で陰ながら支援するという形を取っています。
ただ、穀物輸出合意が破棄されたことから、今後アフリカ諸国とロシアとの間で亀裂は入る可能性があるので注目するべき点ではありますね。
質問者:
そう言った複雑な世界情勢があるからロシアは、西側から制裁されたとしても戦争を継続できるんですね……。
当初は数ヶ月で戦闘が継続できなくなると言われていましたけど500日ですからね。
それより、“不自然“と言いつつご自分で答えているんですね……。
筆者:
まぁ、これまでの事実からの僕の憶測なんで100%真に受けないで欲しいですけどね(笑)。
ただ一つ確定的に言えることがあるとするなら、違和感があることには必ずそれを納得させるだけの理由があるはずです。ただし、それは表に中々出ないので憶測するしか無いと言うことです。
質問者:
なるほど……。
筆者:
これまでのことを踏まえてこれからの話を聞いて欲しいのです。
8月22日から24日の間南アフリカの首都ヨハネスブルクで開催されるBRICSの首脳会合で、“サプライズがある”と言う情報が事前に告知されていることから、結構話題になっていますね。
もしかすると、BRICS共通の新通貨が誕生するのではないかと話題になっています。
質問者:
BRICS新通貨が誕生してしまうとどう言うことがあるんですか?
筆者:
それについては長くなるので、世間一般での憶測と僕の予想とを交えて次の項目でお伝えしたいと思います。