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幻想漫才  作者: 木持河類
12/20

その12 奇鬼怪貝・その3

「こないだユニコーンのこと話したじゃん?」

「なんだ、寄生してる貝が見つかったのか」

「いやそれはまだだ。だけど冒険者ギルドにユニコーン捕獲依頼が出てた」

「マジか」

「しかも可能な限り生かして捕獲とか無茶振りだと思うんだ」

「そりゃ無茶だわな……てか今まで捕獲したことあるのかと」

「しかもパーティは処女限定で、とか」

「……無茶に無理を重ねるなぁー……そんなもんおっさん学者が検証できる域を完全に逸脱してるな」

「いや、思いついたのはおっさんじゃなくてけっこう美人のお姉ちゃん研究者だぞ」

「マジか……だったら自分で調べたらいいじゃん」

「だから自分でも行ってるんだよ。それと同時並行で」

「マジでか……大丈夫か本人行って」

「元冒険者だから鬼強い。魔法もガチバトルもいける女魔法戦士で」

「ありえねえ……鬼強いって、もう寄生されてんじゃねえのかそいつ」

「さすがに今のは慣用句だからな」

「いやいや、女戦士が寄生されて魔法使えるようになってたのかもしれんぞ」

「……ありえないとは言い切れないところが……」

「だいたいなんでツノ=寄生貝説なんて思いついたんだよ。なんかきっかけがあるのかね」

「寄生する貝自体は実際にいるんだそうだ。川べりとか沼地に住んでて、爬虫類とか両生類の背中とか腹とかにくっついてちゅーちゅーする奴らが」

「いるのかよ……マジでか」

「ヒルの一種なんじゃないかとも言われてるな」

「ヒルかよ……そりゃまあ血も吸うわな」

「ナメクジが殻背負ってカタツムリになったみたいに背面保護した奴が生き残ったっぽい」

「え、カタツムリってナメクジなん?」

「知らんけど、似たようなもんじゃね?」

「知らんのかい。適当吐かすなや」

「だがナメクジに寄生した貝と言えなくもない」

「……ないとは言い切れんのがな」

「となるとヤドカリもなんか怖い」

「いわれてみれば……あれも貝に入ってるんじゃなくて、カニだかエビだかの背中に寄生されてると思えなくもないな」

「だろ? オウム貝なんかそのまんまな気がしないか?」

「やめろなんか海が怖くなる」

「だがよく考えたら、カタツムリやヤドカリは魔法使ったりしないな」

「……確かにな。魔法使うカタツムリやヤドカリいたら怖いわ」

「魔法で近くの魚捕まえるヤドカリとか、加速して二倍早く動けるカタツムリとか」

「ショボッ。それでどうやって寄生されてないのと見分けつけろと」

「元々の知能が高くないので大した魔法も使えんのだ」

「所詮エビだかカニだかか蟲だからな」

「するってぇと、ユニコーンも実は大した魔法使えないんじゃないかと」

「かもしれんなあ。所詮馬だから」

「そういえば、ユニコーンってどんな魔法使うのか知らんなあ」

「……あ、一つは解る。絶対持ってるやつ」

「何」

「人間の処女の匂いが判る魔法」



 やはりユニコーンは変態!


ユニコーン「言われなき誹謗中傷だ! 謝罪と賠(ry」


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