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マジック

リオネの悪戯三個目

「先生にどうしたら痛い目に合わせられるかな?、私結構試みてるけど、あの人、やっぱ

強いわー」 

ライリーン宅付近の芝に寝転がり、空を眺めながらリオネは思案していた。

「やっぱ、あの人だから悪戯もそれなりに大仕掛けじゃないとだめなのかな?」

身体を起こし、リオネはライリーン宅を見詰め、杖を見詰めた。

「よし」

杖を一振り、ライリーン宅が燃え盛る炎に包まれ、熱波を全身で浴びながらリオネは

その光景を眺めた。

しかし、その熱波は徐々に冷たい空気に変わり、炎もいつの間にやら消失し、家の中から

煉獄の如きオーラを身にまとったライリーンが出てきた。


「おーー!!!、すごーい」

 遠目ではあるがマジックが見えてきた。何度か訪れてはいるが、他の町には無い、この神秘

的というか、独特というか、筆舌に尽くしがたい景観に圧倒される。

「相変わらず、変な国だな」

「変?どういうことですか先生」

「リオネも感じるだろう、この気持ち悪い雰囲気」

 気持ち悪い?私はそう思わないけどな。 

 ん?前方から何かがこちらに向かっている。?魔女?

「先生、あれは魔女ですか?」

「ん、あーそうだな」

 段々接近してくる。笑っている?

「ごきげんよう」

「あ、はい」

 甘い笑顔でなんとも上品に手を振りながら、それだけ言い残して魔女は過ぎ去っていった。

「今の魔女を見たか?」

「はい、見ましたけど・・」

 なんで、先生苦いもの噛み締めてるみたいな表情なんだろ?。

「マジックの魔女はな年がら年中あんな風に気味悪く笑っててな、マジックにはあんな魔女が

うじゃうじゃいるんだ」

「年がら年中?凄い表情筋ですね」

 なるほど、だから先生は気持ち悪い雰囲気って言ってたのか。

「けど、先生国中の人が笑顔なんていいじゃないですか?」

「じゃー、リオネ私が一日中ニヤニヤしていたらどう思う?」

 先生が一日中ニヤニヤしている?

・・想像シーン・・

「リオネおはよう」

「リオネ今日もいい天気だな」

「リオネは優秀だな」

「リオネおやすみ」

・・終了・・

「怖い怖い!!!絶対何か隠してますよ!!!!いつもの鬼の先生とは違う、何か不気味な怖

さがあります!!」

「そうだろ、本性がわからないんだ、感情を表に出さず、あの笑顔のお面で何もかも覆い隠し

てるんだ、それに比べると私はいいだろ感情をおおっぴらに出して」

「先生の場合は剥き出しすぎですよ」

 まあ、先生は遠慮せずガツガツ言ってくれるから、それはありがたい。

「まあ、それは置いといてとりあえず魔法士協会の本部に向かうぞ」

「本部でなにをするんですか?」

「リオネが魔法士になるにあたって色々と手続きをな」

「手続き?、めんどくさそうですね」

「その辺は任せておけ」

 任せておけ?どういう意味だろう?。

 それから、私達はマジックを俯瞰できる所まで移動して、魔法士協会の本部である建物が見

えてきた。

「先生どこに降りればいいですか?」

「降りなくていいぞ?」

「降りなくていい?どういうことですか!?」

「あの目障りな建物の最上部にベランダがあるだろ」

 ベランダ?あー確かにある。まさかこの人。

「あのベランダの奥にお偉いさんがいるから、その人に頼んで色々やっといてもらおう」

「お偉いさんにしてもらっていいんですか?」

「大丈夫だ、こう見えても私は協会に貢献してるからな、それぐらいしてもらわないと割りに

あわない」

「割に合わないって・・、しかも協会の最上階ってことは魔法士の中で一番偉い人じゃん。そ

んな方に直接頼むなんて」

 嫌だ嫌だ!!この人の所為で私まで失礼な人って思われたくない!!

「先生、私は下から行きます」

 私はほうきで降下しよとしたが、何故かしない。

「先生!!私に魔法かけましたね!人体に干渉する魔法は禁止ですよ!!」

「そんなことはしらん」

 先生に手綱を握られているように操られて、ベランダに降り立ってしまった。

「先生私、魔女なり立てですよ、その辺の塵と変わらない存在の私が・・」

「大丈夫だと言っているだろう、あの人は優しいから大丈夫だ」

 今すぐにでも下に降りたいのに、この人まだ私に魔法かけてるから、動けないんだよな。

 ガラガラっとっと目の前のガラスドアが開いた。

自分の町も俯瞰で眺めたいな

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