とりとめなく
はじめまして、春先未です。
こちらの作品が初投稿になります。
中学生の時に衝動的に書いた恋愛というより執着の話。
当時の自分に謝りながら黒歴史を晒すこととしました。
やっぱり魂を込めて書いたものは誰かに観ていただきたくなるものです。
あなたは気づいていないかもしれませんが、
毎週金曜日のお昼時、眠くなる時間帯にある授業、
あなたのシャツは開けた窓から入ってくる風に揺られて膨らんで、あなたを見つめる私のもとにすっとにおいを届けてくれます。
すごく幸せで、切ない時間。ほろ苦くて、柔らかくて、それでいて何もない。
手を伸ばせば届く距離にありそうなのに、本当は数百キロほど先にいるのでしょう?
知っています、たとえあなたの左手に、指輪がなくたって、あなたには素敵な奥さんがいて、お子さんもいて、あなたが家族を、この世界の何よりも愛しているということ。
だから家族を悲しませることも、苦しませることも、望んでいないということ。
線が引かれている構図、だからこそわかるんです。
無表情なあなたの怒っている顔、笑っている顔、悲しんでいる顔、苦しんでいる顔。
相手をどう思っているかも、今なんて思ったかも。
わかりたくないことまでわかってしまう。声の温度で。
むなしいですね、少し観察をしすぎました。
何も知らずにただ純粋に、あなたを追いかけているだけでとどまっておけばよかったのに。
そこから一歩踏み込んでしまった私はもう、あなたの言動に一喜一憂して、苦しんで、そのたびに後悔して。
わかっているんです。思春期の私が明日死んだって、あなたは少しも悲しまないこと。
涙を流したってそれは、線引きされた構図の、向こう側にあなたがいるからだって。
だから私はあなた以上の人を見つけて、あなた以上に幸せになりたい。
あなた以上に知的で、強くて、優しくて、格好良くて、あなたとちょうど、同じくらいの温度の人。
越えられない人が近くにいるのも、耐えられそうにないのだけれど。
ただこんな息苦しい毎日を、流されずに生きていけたら、なんて。
そう強く願うからこそ憎む。
誰か私から嫉妬と羨望を取り去ってください。