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入学編Ⅱ

 俺は今、王都の中にいる。中心街にあるエバリ学園に向かっている途中だが、迷子になってしまった。俺の住んでいる村は、路地など存在しない。ここは無数に存在しているせいで、どこを曲がっても最終的に初代王の銅像があるところに戻ってきてしまう。どうすればいいか?このままだと試験に遅刻してしまう・・・このピンチをどうにか解消するべく、豪邸の門の前で考えることにしたが、突然門の中から人が出てきて怒鳴られてしまった。


「おい、お前ここはシュバリエ家だ。要件があり門前にいるのか?」

「すみません。エバリ学園に向かおうとしているのですが、どうやら迷子になってしまったみたいです」

「そうなのか。それだったらここから外れたところで考えてくれ。もう少しでお嬢様もお帰りになるからな」


どうやら、貴族様の門前にいるだけで邪魔になるらしい。それにしてもシュバリエ家の屋敷ってこんなにでかいのかと思いつつ、また歩き始めようとした時だった。いきなり後ろから声をかけられた。


「貴方はさきほどの、ヴァンさんじゃないですか?」

「お嬢様ってパリスさんのことだったのか」


 パリス・シュバリエ様とまさかの再会で俺の心も浮かれていた。そして今日エバリ学園の試験があるといったところ、なんとパリスも試験を受けに行くというのだ!そんなパリスも俺のことを見かねたのか、一緒に学園へ行ってくれることになった。当然だが、シュバリエ家の執事長は大反対したんだけどね・・・


 パリスの屋敷から馬車で10分で学園の前についた。もう王都の建物にはびっくりしないと思っていたのだが、俺の入学予定の学園は王城と同じくらい巨大な建築物だった。そして今日は試験日ということで門前に受付があり、そこでエントリーをして待機場までは魔法で作られた妖精に誘導された。試験に緊張する中パリスが話しかけてきた。


「ヴァンさんは魔法階級はどのくらいなのでしょうか?」

「俺か?俺は魔導士Ⅱだよ」

「魔導士??ヴァンさん来るところを間違えたのではないですか?」


 パリスも周りの受験生たちも俺が魔導士と知り大爆笑していた。物凄く侮辱された気分になったが、気にしない方向で行こうと思った。そして第一次試験は魔法技能を測るもので、的が5つ展開されているので制限時間以内に全てを破壊するいうものだった。俺はいつも訓練で的10個を6秒以内に破壊する訓練をしてきた。魔導士とはいえ、制御くらいは誰にでもできる。俺は5つの的を3秒で破壊完了した。


『あいつ、本当に魔導士なのか?それとも不正行為をしたのか?』


 3秒ですべての的を破壊したせいで、周りは俺が不正を働いたのでないかと疑い始めた。そもそもこんな簡単なこともできないとかこいつらのレベルが低いんじゃねえのかよ。嫉妬とか醜いからやめてくれと思いながら次の試験に待機することにした。


 次の試験まで残り30分を切ったところで学園長のサリナ・ヴォルデに呼び出された。


「ようこそ、学園長室へヴァン・ヴォルデさん」

「初めまして、サリナ学園長。いきなりの呼び出しでしたが、ご用件は?」

「ヴァンさん?大賢者紋章と、魔導士紋章をお持ちの理由をお聞きしてもよろしいですか?」

「俺も最近になって知ったことだから、2つ持っている理由は知らない。けど、教会で紋章検査を受けた時は、魔導士Ⅱとしか出てこなかった」

「そうですか」


 学園長は俺の2つの紋章のこと、ヴォルデ家の血族であることを知っている。なぜだろうか?質問したいところだが、試験まで残り十分しかないので急いで待機場に戻ることにした。

ヴァン・ヴォルデの正体を知る。学園長のサリナ・ヴォルデの登場です。この人はストーリーに大きくかかわってくるのでよく覚えておいてください


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