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あっさ

作品がかけなくて苦しい……

 目が乾燥してゴロゴロする。


 目覚めた時に最初にそう思った。


 極めて自然な寝起きだった、アラームをセットはしておたがアラームが鳴る前に目覚めていた。自分のペースで生活するというのは気持ちがいい。


 起きる前は夢を見て居た気がする、なんの夢だったか。なんで夢っていうのは鮮明なようで朧げとしているのだろう。


 確かどうでもいい夢だった、ご飯を食べているみたいな、なんてことない日常だ。フロイトの夢判断の本じゃ何が原因になるんだろうな。


 ぼーっと思考をうろつかせることに数分がたった、そろそろ起きようとして布団をめくる。


 ベッドから出てカーテンを開ける。

 窓から見える景色は霜が降りて外に出ることをおっくうとさせた。


 暖かい部屋から寒い洗面所に行き、氷のように冷たい歯を磨く。歯を磨き終わる頃には蛇口から出てくる水はあったかくなっているので洗顔をする。


 乾いたタオルで顔をふいて鏡を見ながら我ながら別の生物ではないかと思ってしまう寝癖を直す。いっそ伸ばすか切ってしまえばこれに頭を悩ませなくてもよくなるだろうか。


 ともかく寝癖を直し、今度は台所からキッチンへ行く。

 朝は時間がない、食パンをトースターに入れポットでお湯を沸かしながらフライパンで油を温め卵とソーセージを一緒に炒めて……ああ忙しい!


 作る朝食は自分用だけだ、それならしっかり作らなくともと思うが、どうにも適当な食事では体が持たない。別段過酷な仕事をしているわけではないので、きっとそういう体質なんだろう。


 まあこれでも家庭を持っている方々とは手を抜いている方で、千切りキャベツはスーパーで売ってた物だし献立は変わってない。


 目玉焼きと焼きソーセージに塩と胡椒を振って皿に盛り付ける、キャベツも使い切れるのでいつもより少し多めに盛った。丁度トーストがチンと小気味の良い音ともに焼きあがり、取り出してバターを塗って皿に盛る。


 お湯もできたのでティーパックで紅茶を淹れる。

 紅茶には母から貰い受けた癖というか、習慣で林檎のジャムを淹れる。今使っているメーカーは砂糖が少なく林檎も酸味が強い種なのでダージリンの風味とそこそこ合う。この飲み方をロシアンティーと母は言っていたが、ロシアではこんな飲み方はしないそうだ。


 リビングで用意した朝食を取りながらテレビをつける。

 最近は何処の株価が上がった下がった云々のニュースが多い、自分にはあまり関係ない事ではあるがついつい大変だねぇ、とかほぉ、と相槌を打ってしまう。


 そうしてしばらくすると朝食が取り終わる。食器を台所まで下げてフライパンとともに水につけておく、洗う時間まではない。


 ここでようやくパジャマから服を変え始めた。

 自分の体温で温めておいた服から冷たい服へ。

 結構なオンとオフのスイッチだ。


 家から駅へ向かい電車に揺られる。


 今朝は随分といい天気だ。

 この日差しなら霜も昼にはすっかりと落ちるのだろう。


 まあ自分には関係ないが。



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