表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/207

お前に敬意を3

途方に暮れた息子が私を見ている。

赤い瞳。


Γお母さん」


罰なのだろうか。私が、この子を隠して育てた。

家から出さずに、私以外の誰にも見せないように。

夫は私が出産した直後、私達を見捨てた。

私に流れる血筋に気付いたから。

知っていれば、結婚などしなかった、と。


Γごめんね、レオ」


抱っこしようとしたら、力が無くてできない。


Γお母さん、ごめんね、僕…僕!」

Γ大丈夫」


レオが悪いわけじゃない。5年も閉じ込めた。

地面の感触。広い空。友だちとの遊び。

そんな自由を奪った。


一人部屋に籠り工作をしたり、本を読んで過ごす大人しい息子。私に外へ出たいと言ったのは、2歳ぐらいの時が最後。私の気持ちを読んでからは、文句も言わなかった。


朝、いつものようにレオを起こした。それだけだった。眠そうな目を開けたら、赤い瞳が隠されていた。

それを見ただけ。

低くなった視界。

どうしよう。息子の頭を撫でながら、私も途方に暮れる。


その時、玄関の呼び鈴が鳴った。

今のこの姿は見せられない。居留守を使った。


Γ入りますよ。」


そういう声の直後に、ドアは開いてないのに、ふわりと私達の前に一人の男が立っている。


Γこんにちは、新しい魔法使い。」


長い黒髪を後ろで束ねた男が、丁寧にお辞儀をした。

次回、ロリ?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ