出会ったのは、魔法使い6
頭痛でダメかとおもったけど、なんとか復活。更新できました。
木造平屋のログハウス風の外観をしばし眺めてから、そっと玄関から入った。
リビングを覗くと、既に昼御飯が用意されていた。
ああ、私何にも手伝っていない。ソファーに座っていたルーが、黙ってテーブルに着いた。
「ありがとう、ルー。」
触れてもらってはいないので、伝わらないとは思いつつ日本語でお礼を言った。
助けてもらったのに、ご飯まで作ってもらって申し訳なさで一杯だ。せめて、ありがたく完食しよう。
「いただきます。」
そうして、またしても多目に出された昼御飯をペロリと平らげて、ルーは呆れるというよりも、若干引いていたようだった。
泣いて気持ちが切り替えられたみたいで、食後はルーにこの世界のことなどを聞くことにした。
ソファーに座って本を読んでいたルーに、おずおずと近づいて声をかけた。
「えっと、あの…。」
ルーは、よく分かっていて、隣に座るよう促してくれて会話のためにこめかみを触ってきた。
「どうせ暇だからな。」
退屈しのぎのように、この世界のことを話してくれる彼は、機嫌は悪くないようだった。
もしかしたら、私を面白がってるのかもしれない。それは、彼の話を聞いて確信になった。
「お前は、なぜ黒髪で瞳も黒いんだ?この世界では、その色を持つのは魔法使いしかいない。」