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出会ったのは、魔法使い5

高さが5~6メートルの小さな滝だが、横幅はその倍ぐらいはあるようだ。

サアアとシャワーのように優しい水量で、マイナスイオンにずっと眺めて過ごしちゃいそうだ。


そこから小川が流れていて、足元を流れて行くのを私は見ていた。


「こんな所に、どうやって?」


召喚されたってルーは言ってたけれど、具体的に

聞いていない。

一体私は、降って湧いたのか?

濡れていたらしいから、この水の中から現れたのかもしれない。


ルーから貰ったバレエシューズのような靴を脱ぎ、そっと足を小川に浸す。


「……………………………。」


ひんやりとした水の冷たさに、足の指が痺れるぐらいまでそのままでいた。


「……やっぱり無理か。」


そんな簡単に帰れるわけない。

そう思ったら、急に鼻がツンとした。


両親や弟、友人の顔が脳裏に浮かぶ。

心配してるだろうなあ…


ポロ、っと涙が滴った。


どうしよう。もう帰れないかもしれない。


混乱した思考が、ようやくそこにたどり着き、よろよろと先程まで座っていた平たい石に再び裸足のまま膝を抱えて座った。


どうしよう。


ポロポロと伝う涙に濡れた顔を俯け、抱えた膝の間に隠した。

たちまち不安や孤独感が押し寄せる。


一体どうしたらいい?


ひとしきり泣いてから、ぐすぐすと涙を手で拭う

「戻ろう。」


ルーの所へ。今の私が唯一すがるこの世界の拠り所へ。



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