グラディアへ8
「やって…しまった…」
震える手足をガクッガクッと動かして、バタリとベッドに倒れ込んだ。
「…………………………………………う」
私は頭を抱えて、声なき声で悶えた。
ふあおーー!!
やっちまった!どうしようー!あああ、もう私はダメか?ダメなのか?
そうだ、私よく言われてたな。ミヤコちゃんって、物静かな感じなのに、言いたいことはいきなりずばっと言うよね、と。あれは小学生の時だった。友だちにちょっかいばかりする男の子がいて、何好きなの?好きならこんなことせずに、ちゃんと言葉で言わなきゃ、子どもね!と私は言った。真っ赤になって逃げた男の子を見ていたら、当の友だちに言われたんだよね。
「あーーもう私!」
ベッドで枕をパンチしたら、微かに笑い声がした。
「んん?」
誰もいないはずの部屋の中から聴こえた気がして、上半身を起こした。キョロキョロと辺りを見回す。
笑い声はすぐに止み、また静かな部屋に一人いた。
「……気のせい?」
…な訳ないよね!
私は笑い声が聴こえたらしいベッドの足元に向かって、名を呼ぼうとした。
「ミヤコ!」
バタアン 、とノックもせずにローレンが飛び込んできた。思わず口を閉じて目を丸くする私を見て、抑えられないといったふうにローレンは、ぶほっと吹き出した。
「あははは、ふふ!あ、我慢の限界!あー、最高!」