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最高の魔法使いの帰還2

しばらく沈黙が降りた。冬のしんとした夜、暖炉の火の揺れる中で、リュカと私は睨み合った。


私は気配を探る力がある。しかし、まだ未熟なためにルーを探すには至らず、他の魔法使いの気配しか拾えなかったのだ。


Γふふ…ミヤコ、よもや帰って来ようとは…」


沈黙を破り、リュカが一歩私に近付いた。


Γよく召喚魔法を使えましたね。故郷を捨て、あの男のためだけに戻って来たのですか?」

Γルーは、無事なの?答えて!」


内心、私はかなり焦っていた。ルーを探すためとはいえ、よりにもよってリュカに聞くはめになったこと。素直に教えてくれるとは思っていない。だめなら、実力行使も辞さない。


Γまず私の問いに答えて下さい。」


余裕の態度で傍のテーブルに凭れ、私を伺うように見ている。


Γあなたはルシウスに会って、どうする気ですか?」

Γ…………」

Γその力、彼に返す気では?」


はっとして、結界を張った直後に光の玉が私に降り注ぐ。


Γつ…」

Γ私が見逃すわけないでしょう。」


リュカの手に、稲妻が絡む。

私は風の刃をリュカに放ち、建物から翔んだ。


Γリュカ!私は…」

Γのこのこと私の前に姿を現すとは…」


案の定、追いかけて来たリュカが私の言葉を遮る。


Γ今度は本気です。あなたを抹殺します。」


稲妻が二度ほど結界を震わせ、三度目で霧散する。衝撃で私は空中から地面に落ちて行く。


Γ最高の魔法使いは、もういらないんですよ。」



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