ボコボコにされたので武器を買うことにする件
はじまるぜいえい
え〜、どうも俺です。師匠って一体何者なんでしょうね…。
今城下町に居ます。広いです、流石王都って感じ。
何しに来たかっていうと、何かいい武器ないかな?と思いまして。ええ、悔しかったからです。負けて悔しかったからです!。
とりあえずバザーに居ます、掘り出し物とかを狙っていますはい。ちなみに俺、軽めの武器が好みです。と言うより体術を絡めやすい武器ですけど。
「おー、色々あるなー」
この世界は俺の居た世界とは違う、魔法の力はこの世界に面白い変化を与えた。
例えば魔剣、剣を作るときに魔法力つまり属性の付いた状態の魔力を込めっつ造ると出来る。まあ腕によってヒートナイフから炎の刀身の魔剣まで様々なんだけど。
それに魔武具や魔防具、魔武具は魔剣や魔弓、魔法攻撃力をブーストする腕輪などのことで。魔防具は魔力が無い又は少ない者でも魔力防護幕を張る物や身体能力をブーストするものなどの事と成っている。
魔武具や魔防具(以降魔具)を見分ける方法は有名なもので2つ、一つは魔法力を流す。魔具は通常属性付きの魔石を使って作動するが魔法力でも代用可能なのでそれを流して起動させる方法、難点としてはそれらしい物すべてに魔法力を流さなきゃならないって事。
もう一つは鑑定すること、無属性魔法“鑑定”は其の者の情報を暴く魔法。
多くの魔力と高い魔力操作能力が必要となるためこちらも滅多な事では使えない。
ではどうするか、魔力強化を使います。獣人は元々魔法に敏感で、特に魔力持ちは微弱な魔力まで見えると言う特徴があるのです。
魔具はその使用上空気中に存在する魔力を集める事があります、なので通常分からないくらい薄く魔力を広げてその魔力に食いついた物を鑑定するのです。
では、行ってみよー!。
ん、何か引っかかったな。
「おっちゃん、これなにー?」
「ん?ああ家の蔵ぁ掃除してたら見つかってな。気に入ったのかい?」
「ん〜、ちょっと見てもいい?」
「ああ、好きなだけ見ていきな」
んじゃ早速、“鑑定”
《魔力吸収の腕輪》
効果:これを装備すると自分以外の魔力を吸収し、体内に蓄える事ができる。
常時発動型。
すげぇの出たな…ようするにアレだろ?放たれた魔法からも、大気中の魔力からも吸収できるってことだろ?怖っ何それ怖いわー。古ぼけた腕輪にしか見えないのにな…他人が持ってるってのも怖いし、買お。
「うん、幾ら?」
「そうだなぁ、大分古いし装飾もほとんど無ぇしなぁ。1500ガルで良いぞ」
「うーん、1200じゃダメ?」
「1200ガルかー…うん、まあ良いだろう!売った!」
「ありがとー!はい、1200ガル」
うん、すげぇ安い。やっぱバザーいいわぁ。
その後もしばらく買い物を続けた俺の本日の戦利品はコレだ!
《魔力吸収の腕輪》
効果:これを装備すると自分以外の魔力を吸収し、体内に蓄える事ができる。
常時発動型。
《雷獣の足枷》
効果:魔力を使い発動する。装備したものは音の壁を突破できると言われていて、そ
の最高時速は雷の様だったらしい。
獣人専用。魔石使用不能。
《鉄蛇のガントレット》
効果:蛇の鱗を模した様な部分に魔力を込めるとよく滑るが、込めなければ只の鉄。
指の部分は鉄で覆われておらず武芸の妨げに成らない様に成っている。
魔石使用不能。サイズ自動調整機能付与。
《共振のナイフ》
効果:魔力を込めると刃が振動する。振動する大きさは使用者の想像力が基本となる
。
刃取り外し可能。
まず一通り使ってみた感想を言っていこう。《魔力吸収の腕輪》は正直大気中の魔力量が少なすぎて増えてるのか分からなかった、次。
《雷獣の足枷》、とりあえず亜音速まで加速してみた。死ぬかと思った…、息できなかった。魔力強化を併用しないと多分何時か死ぬ。てか魔力持ちの獣人限定って使える人少なすぎでしょ…次。
《鉄蛇のガントレット》はいい感じ、強度は確かに鉄並みしか無いけど元々攻撃は受け流す方向でやってたので問題無し。次〜。
《共振のナイフ》は本当に想像次第、電動歯ブラシレベルから高周波ブレードまで。切れすぎて正直怖い、自重だけで石が切れるとかどうなの。ナイフでの殺り方忘れそうです。
うん、明日からナイフ格闘も教えてもらおう。ナイフなんて使ってんの見たことないけど、使えるんだろうなぁ(確信)
「ナイフ格闘、ですか?」
「はい、いい獲物が手に入ったのと無手を極めるには時間がかかりますから。サブで」
嘘です。組み合わせる気バリバリです。だけど師匠を立てる俺偉いと思うんだ。
「…そうですね、教えるのは別にいいんですが知り合いに腕のいい人が居ます。その人を紹介するのでその人に教わってください」
…こいつ、まさかめんどくさくなって他人に押し付けたんじゃ。
「違いますよ」
な、なんでわかったんだ…まさか『君の事なら全てお見通しさ』系のヤンデレ?!ナニソレコワイ。
「うん、殴られたくなかったら今すぐその独り言をやめなさい」
「さ、サー。イエッサー」
「はぁ、じゃあちょっと連絡取ってみますね。…私だ、いやだなぁ軽いジョークじゃないですか、いえ別に貴方に抱かれたいとかそう言う事では無くてですね、待って?切らないで?、ちょっ…あー切っちゃったよ。仕方ないもう一回…私だ、え?ネタが古い?気に入ってるんですけどねぇ、ん?ああそうでした忘れてました、はい、あなた確か最近暇だってぼやいてましたよね?、それはちょうど良かった、いえね?久しぶりに2人で会わないかと、ああそれは良かった、はい、職場に直接来てくれればいいです、はい、では。」
「師匠、誰と話してたんですか?彼女ですか?職場に彼女連れ込もうと呼んだんですか?引くわー」
「彼女じゃありませんよ、昔。俺が冒険者やってた頃に一緒にパーティーを組んでた人です。まあ彼女は私に気が有るみたいなんで扱いやすい、いえ大切なお友達です」
「自意識過剰なんじゃないですか?『自分のこと好きみたい』ってww」
「ははははは…会えばわかりますよ(白目)」
「会えばって…いつ頃来るんですか?その人」
「多分もうすぐ着くと思うんですが…」
いやいやさすがにこの世界じゃ呼んで1日以内で来るなんて無理だろ…
「…スー!ルースー!」
ん?何か聴こえる?
「…来ましたね」
「ニールースーーー!!」ドパァン!
あ、ありのままを言うぜ。部屋に居たら窓から箒が突っ込んできたんだ。俺も一体なんだかわからねえがry
「ニルス!ニルスニルスニルス!!会いたかっったよぉ〜」
そう言うや否や師匠に飛びついて全力で師匠の胸ぐらに頭を擦りつずける彼女って一体ナンナンダー(棒読み)
「久しぶりですねアニータ、それに髑髏も。髑髏が此処まで送ってきてくれたのでしょう?良くやる気になりましたね」
「……ん、これでもう…しばらくは『愚痴を聴くの会』に参加しなくて……いいと思ったら…やる気出た…」
眠たそうな目をしたハリ⚪︎タファッションのその少女はそう言うとムフーと効果音が出そうなぐらいにドヤ顔をしてきた。あ、その目はデフォルトなのね。
「…アニータ、貴女まだあんな会やってたんですか?」
「く、下らなくなんか無いもん!只のお茶会だもん!」
「…普通のお茶会はお酒なんて出ないし大体なんで毎回2徹、3徹するんですか。ハードすぎるでしょう」
「だ、だってぇ…貴方の事を話すと止まらなく成っちゃうんだもん!好きです!一緒の墓に入ってください!!」
「そうですか、じゃあもっと軽くなってください。愛が重いです、そう言う所が治ればいいですよ」
「無理です!」「じゃあダメです」「嫌です!」「なんでですか?」「愛してるから!」「重いなぁ」…
なんか、お似合いな希ガス…
「…ああなったら、しばらくは……止まらない………それより、貴方…面白い……気になる…何で、獣人なのにそんなに魔力があるの?何でそんな流動的に流れてるの?何で?何でなんでなんでなんで…」
えぇ…この人魔法関係に成ると急に喋り出したな、正直可愛いです。なんか、どストライク!ですはい。
「あ、あの!」
「?なに…」
「一目惚れです付き合ってください!」
うん、うん?ナニイッテンノ、俺?ああ、アホだ。俺はアホだ、絶対頭の悪いナンパ野郎だと思われた。もうヤダ死のう…
「…魔法の実験してもいいんだったら、良いよ?」
その日、俺は天使を見ました。大きなとんがり帽子をかぶった黒髪で、透き通るような白い肌を持ち、その少し困ったような苦笑いの中からは純粋な好奇心と果てしない狂気が顔を覗かせていました。
「はい!付き合ってくれるのであれば喜んで!!」
「……うん、よろしく…ペット君?」
その日少年は、すべてが霞むような狂気を持った魔女と契約をしました。凄く強固な契約でした。
「「へ?へぇぇえええ!!!」」
その隣では一人の執事と一人のヤンデレ?が事態について行けずただ叫んでいました。
〜用語説明のコーナー〜
魔具:作るときに魔法力を流して作る、術式として刻印する形にしたほうが効果が上がるためそっちが主流、一回組み込むと造り治せないので魔防具の方ではほとんどにサイズ自動調節が付いている。
執事な師匠:第二弾、本名はニルス・ニルータ。優男でカッコイイが鬼畜が入ってて彼女と長続きしないタイプ、戦闘時には戦闘狂としてそれが顔を見せるらしい。
アニータ:本名、アニータ・アルニエータ。紅い髪の毛をショートボブで切り揃えている、少しつり気味の目がコンプレックス。身長は162〜4cmのせいかわからないがハタから見ると胸が大きく見える(たまに店員に1サイズ上のブラを渡されるらしい)。こちらも戦闘狂だが、自他問わず血を見ると興奮するのだとか。ニルス大好きヤンデレちゃん、ヤンデレを止めればニルスと付き合えるが辞めれないというジレンマがあるらしい。
髑髏ちゃん:本名ナルータッタ・ドクロ。いつもなんだか眠そうな雰囲気を纏って居る。『魔法LOVE!私は魔法が好きだ愛している!だから魔法も私の事ry』的、臨也的感覚が少しだけ入っているマッドサイエンティスト。人体実験が好きだが早々できないのでゾンビやグールを使って実験等をしていたことがある(何も知らない村長に感謝された)。今まで1人を除いて全員が魔法の実験体発言により玉砕。小柄で童顔な印象を受けるが胸の自己主張が激しく今まで子供に思われたことは無かったりする。小柄な少年系が好みのタイプ。うん、もうこいつ完全に犯罪者じゃんと思ったが面白いからいっか!で作者が載せたという経緯がある。人に魔法を放つ時恍惚としているのは気のせいと言う事になっている。