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剣ト魔法トチートノ冒険録  作者: のびよ君
プロローグ
4/38

序章4 日常崩壊

 

 いつも通り起きてタライに水を汲んで顔を洗う。この世界で10年。それで身についたこの習慣。そして俺の母親マイマザー、テルマが作った料理を運ぶ。親が作った料理を運ぶのは人生むこうもあわせての中で始めてでいやー、暖かい家庭だねぇ。と和む。


 そして父親マイファザー、ギルバートが起きてきて席に着いたらいただきますっ。いやぁ、和むねぇ。暖かい家庭っていいわーとまた和む。祝、達成!和み3コンボ!とか馬鹿げた事を頭の中でやりながらコッペパン(みたいなパン)を食べる。うん、美味しい!


「シュラハルト、なりたい職とかは決まったのかしら?」

 

 マイ・マザーが俺に話しかける。この世界は15になると村を飛び出してなりたい職業の専門学校的な

所に行って勉強をするらしい。もちろん何か刺激のある職業に就きたいワケだが、全く思いつかない。戦士かなんかになりたいと言ったら戦士とかの戦闘系は何が実績的なモノが必要らしい。剣道大会で優勝しましたーみたいな。もちろんそんな実績ない。と言うかここに来てから喧嘩さえもしていない。

剣と魔法の世界に来たのに剣も魔法も見てない。10年も経ってるのになんでここまで平凡なんだろうかと俺は思う。


「いいや、まだ決まってない。イマイチこれっ!てカンジの職が無いんだよね。」


「そう、いまはまだいいけど後になって慌てたりしないよう気を付けるのよ?」


「へーい」


 パンをかじりながら俺は答える。しかし、刺激のある戦闘職になるために何をしようか。と言う状況だ。この村に剣術大会なんて無いし、道場とかも無い。鍛えようにも鍛えられない状況。どうすっかなと皿、コップを運びながら考える。折角、剣と魔法の世界に来たワケだから戦ったりしたい。しかし戦えない。本当に困った。チートまで貰ったのに役に立たない。とりあえず、現役の戦闘職の方に聞いてみるのが一番か。と思い。玄関へ向かう


「あー、出かけて来るぜぃ」


「分かったわ、お昼までには帰って来るのよ?ちゃんとお父さんの手伝いしなきゃだから」


「分かった、じゃぁ言って来まっせぃ」


 玄関のドアを開ける。ギィィと言う音がなって少しビクッとなる。木製のドアは開け閉めの音にちょっとビクッとしてしまう。力を入れると壊れてしまいそうで怖いのだ。


「慣れないな・・木製文化・・・。」


と呟きドアを閉める。


 向かうのは騎士さんの所だ。あの人に相談してみるのが一番だ。と先生に進路相談するカンジのノリで俺は村の出入り口に向かった。





「なるほど、シュラ坊、キミは戦士とか騎士とかになりたいんだな?」


「そういう事だモルドレッドさん」


 騎士さんに話すと俺の話を生徒に相談された先生みたいに聞いてくれた。この人、教師とかの方が適任じゃね?と思うくらいに。


「でもそれはこの村じゃ難しいかな」


「まーそうなんですけど」


「僕が子供のときには剣術道場とかがあったんだけどねぇ。それも11年くらい前に潰れちゃったらしいし」


「・・・エェ」


 転生して来るタイミング悪っ!と言わんばかりにオレは地面に頭をゴンッとぶつける。


「まあ、最近では賊とかも減って来たからあまり騎士とか剣士とかの戦闘職は必要なくなっちゃったんだよ。そのせいで道場の入門者が減ってしまって潰れてしまったんだ。」


「へー、まぁ良い事なんじゃないですかね。平和なのは」


「ハハッ、そこで分かってくれるシュラ坊は大人だなぁ」


「でもですな、男に生まれたからには・・こう、なんか戦ってみたいんですぜぃ」


「シュラ坊の気持ちも分からなくは無いなぁ。僕が騎士になったのはそういった気持ちもあったからだと思うよ。」


「やっぱり、そうですよなぁ」


「ハハッ、やっぱり男子ってのは戦いたがる生き物なのかなぁ?」


「そうなんじゃないですかねぇ」


「おっ!そうだ、僕の仕事がもうひと段落したあたりに剣と稽古とかならつけてあげられるけど」


「本当ですかぃっ!?」


 鏡をみたら俺の顔は輝いているだろうと言うくらい笑顔になった。騎士に直々に稽古をつけてもらえばそれで剣術の心得があるよって言う事で実績的なものになるんじゃないだろうか?よし、目的達成に一歩近づいた!とガッツポーズを俺はした。


「ま、最近は賊の襲来も少ないし、近いうちに教えられると思うよ。」


「よしっ!そのときはお願いしますぜいっ!」


「ああ、約束するよ」


 まさに予想外の収穫だった。相談に乗ってもらうだけだったつもりが、稽古までつけてもらえる(予定)事になるとは。これで、俺が剣士になる確率はグンと上がったと思う。





 そんな浮かれ気分のまま軽い足取りでスキップでもして帰ろうかなーと思ったとき、何かが聞こえた。その音はどんどんと近くなって来る。更に音が近づき大きくなるにつれて何か別の音も混じって聞こえる。何かボォボォと・・・・・火?そして音は更に大きくなり、俺の耳に良く聞こえるようになって来る。ヒュルルルと高い音が、これは・・・飛来音だ。そして火と飛来音・・・まさか火矢か!?と俺はゾッと恐怖を感じて後ろを振り返ろうとしたとき、騎士さんの声が後ろから聞こえた。


「シュラ坊!伏せるんだっ!!」


 騎士さんの必死な言葉に俺は考える間も無く、その場に伏せた。するとズドンッ!と言う爆音と共に村の出入り口に立ててあった針葉樹が燃え盛る。なっ!?と俺が驚く前にもう二発火矢が放たれていた。一本は村の倉庫に、もう一本は俺のすぐ隣だった。


「ぁくっ!」


 正直、心臓が止まるかと思った。俺のすぐ隣に燃え盛る火矢が突き刺さったのだ。あともう少し横に居れば・・・考えたくもなない。俺はすぐに今いた場所から離れ、騎士さんの方を見る。彼は村のすぐ前にある森を眺め、構えている。?と俺は一瞬、一瞬だけ疑問に思ったがすぐに予想はついた。そしてそこから3秒もしないうちに森から凶気に満ちた笑い声が聞こえて来る。そう、これはまさかの



                   

                    

                   賊襲来だ。



 

よし、よしよし物語の内容が反れたりする前に次回でプロローグ終わらせるぞっ!(多分)

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