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剣ト魔法トチートノ冒険録  作者: のびよ君
剣術大会編
19/38

十四話 夢です

俺は歩いていた。暗い、暗い道(いやまあ、街灯とかのおかげでそこまで暗くは無いんだけれどね)を歩いていた。


 人通りが少ない。本当に。正直なところ言って怖い。道草食いすぎたか、と後悔する。学校の帰りに悪友と共にゲーセンにより、『モグラ叩き』で日間ハイスコアを更新して来たのだが、今となっては後悔しか無い気がする。いやだって、一回100円のゲームに20回暗い挑戦したんだよ!?出費2000円、2000円だよ?で、ハイスコア出すけど何も貰えないと。うん。悪ノリが過ぎましたよ。はい。皆さんも気を付けようね☆


「・・・っ誰に話してんだよ俺は」


 寂しさを紛らわすための一人ツッコミ。余計寂しい。現在21時。下校時刻がどうとかそう言う問題じゃない。歩いていて、PTAの方に見つかったら『即☆補導!』される。


「と言うか何故、このタイミングでこの街に通り魔が来るんだよ・・」


 寂しさを紛らわすため思った事を口に出す。


「無いだろうがよ、畜生っ!何故よりによって今日なんだよっ!ありえませんぜぃっ!?」


 はい、今日の学校の配布物によると実際。通り魔が来たらしい。俺の住んでいるこの街に。しかもこの街の人が相当殺されており、その通り魔さんが殺したと思われているらしいよ。うん。


「アカン、怖くなって来やがった。思い出すんじゃなかった」


 ぞぞっと背筋に悪寒がした。しかし大丈夫だよな?警戒しているし、死亡フラグを言った覚えは無い。よし、いっそ俺の中の日常の中での死亡フラグ辞典を開こう。


その1

 分かった。30分後にここで待ち合わせだな?・・・・もし俺が来なかったら先に行ってくれ。


 無いな。うん。待ち合わせなんてしてないし。


その2

 今日はよしてくれないか・・・?あの事を思い出す気分じゃないんだ。明日、もう一回俺を訪ねてくれ。


 はい、無いーっ。そんなキャラじゃないし


その3

 おい・・・俺はもう帰るからなっ!?お前らも早く帰った方が良いぜ!?じゃ・・・っじゃあな!


 チガウ。


その4

 へっ、通り魔なんてショボいんだよっ!この俺が軽~く捻ってやるぜっ


 無理だね。死ぬわ。


その5・・・と同じように死亡フラグを引き出そうとした時、目の前ので何かが動いた気がした。俺はビクッとなり硬直する。


(よし、落ち着けよく見ろ俺。)


 自分に落ち着けと暗示をかけ、目を凝らしよーく、見る。そして


「なっ・・なんだ・・ただの猫か」


 猫だった。良かった良かった。さて、気をとりなおして


その5

 なっ・・なんだ・・ただの猫か


「アレ?」


 俺はちょっと固まる。


(いやいや、待てよ?おい、さっきのアレってどう考えても死亡フラg・・・ん?ちょっとまてよ?あれあれ~?) 


 なんて俺は考えていた。すると


「あヴぇしっ」

 

 背中から腹にかけての強烈な痛みが。おそるおそる見るとなんと包丁が刺さっていたのでした。そして俺の意識は深い深い闇の中に引きずり込まれて行きましたとさ。おしまい。


――――― はい? ――――


「おしまい。・・・じゃ無ぇよぉぉぉおおおおおおおおおおおおっ」


「五月蝿いっ!」


 ゴンッ!と棍棒で頭を殴られる。


「朝から何を叫んでんのよ、どんな夢見てたワケ!?」


 コボルト娘ことフェーラルが先程の俺の叫び一人ツッコミにも負けない音量で問いを投げて来る。

さて、言うかどうか。フェーラルは転生者なワケだから言っても構わないか?と考え、言うことにした。


「ちょっと・・・転生直前の死んだ時の夢を見ていましたぜぃ」


「思い出すものなのね・・転生直前の事って。もう十年以上前でしょ?」


「そうですぜぃ。なのに見た。そして俺は死んでから死亡フラグからの死!がしたかったと思っていたが実際実行して死んでいたっ!」


「のん気ね・・・。アンタにとって死ぬのってその程度?」


「さあ・・・?時にフェーラルは何歳の時にどう死んだんですかぃ?そして今更言うのもなんだが何故俺の家にいるのでございます?」


「ん、アタシは・・・・どうだったかしら?死んだのは13歳くらいだったけれどどうやって死んだかは覚えていないわ。」


「で、なんで俺の家に?」


「アンタを山から運んで来てやったのよ。そしたらアンタのお母さんが家に上がりなさいって言ってくださったのよ」


「まじかよ母親マイマザー。」


「で、アンタは早く準備しなくて良いの?」


「え、なんの?大会までは後1日あるんじゃなくて?」


「成程、覚えて無いのね。じゃあ、教えたげる。アンタ、昨日一日中寝てたよ」


「なん・・・だと・・・!?」


 驚愕の事実にマジで驚いた俺だった。

 

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