↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR

男装した双子の妹が連れてきたのは『姫』

作者: 健野屋文乃
掲載日:2026/09/16

双子の妹がキャップを外すと、綺麗な長い髪が現れた。

そして女子力強めな女子な雰囲気を全開にした。


その双子の賢い妹は言った。

「男装して朱里ちゃんを口説いてデートして来たよ。

2回目のデートはお兄ちゃんがするんだよ」


「なんて事を!」

「もう朱里ちゃんは、お兄ちゃんの彼女さんだよ」

「なんて事を!」


朱里ちゃんと言えばあだ名が「姫」そんな美少女とすでに恋人状態だなんて!


高校に入学して、女子高に進学した双子の妹。

多分、朱里ちゃんは妹の存在を知らない。


そして僕は引きこもり気味で、高校も休みがち。

最下層男子だ。


そんな僕に変装して、どうやって口説き落としたのか?

コミュニケーションレベル1000の賢い妹なら可能だろう。

一卵性の同じ遺伝子とは思えない格差だ。


「姫」と付き合っている状態の歓喜と恐怖が同時に僕を襲った。


「明日は朱里ちゃんと2度目のデートだよ、お兄ちゃん、その対人障壁はずしていくんだよ」


強烈な人見知りである僕は強固な対人障壁を気づいていた。


    ☆彡


朝が来た。

眠れる筈がなかった。


2段ベッドの上で妹は熟睡していた見たいだ。

人としての器の差を考えてしまう。

同じ遺伝子のはずなのに。


「お兄ちゃん、今日はわたしを紹介するんだよ」

「2回目のデートで、もう妹を紹介するの?」

「双子の妹がいるって言ったら、会いたいって」


デートは、地元の小さな遊園地。

遊園地の最寄りの駅で待ち合わせだ。


「僕はどんなキャラでいたらいい?」

「いつも通りで大丈夫だよ」

「引きこもりの?」

「大丈夫、いつものお兄ちゃんも素敵だよ」

双子の妹に言われると、信じにくい。

所詮、身内だ。


朱里ちゃんの姿が見えた。

軽く手を振った。

可愛い。


引きこもりの僕は今まで誰かに手を振ったことがない。

この陽キャと陰キャの差は、どうしようもない。


「妹ちゃん可愛い!」

「朱里ちゃんもめっちゃ可愛いですね!」

「あれ~今日はテンション低め?」

朱里ちゃんが僕のテンションの低さを指摘した。

【今日は】ではなく【今日も】なのだが。


妹が朱里ちゃんと僕の腕を掴んだ。

3人並んで小さな遊園地に向かった。

春の日の太陽の光が眩しくそして暖かかった。


生まれた時から一緒に居る妹のお陰で、僕の対人障壁は展開する事はなかった。そのままの勢いで、僕らは3人で観覧車に乗った。


朱里ちゃんと僕は恋人設定だったが、それを飛び越えまるで家族のように感じた。

コミュニケーション能力レベル1000の賢い妹が、そう仕向けているのかも知れない。

なんだろう、凄くしあわせ。



・・・・・と、言う夢を見た。

双子の妹はベッドの二階で熟睡している。

でも、朱里ちゃんとの家族の様な感覚は心に残っていた。


「ふっ今度、話しかけてみよう」



完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。