序章:女神との攻防③
「今日は手短に要件だけ伝えたいのだけど。」
私は開口一番それだけ伝えた。
あまり時間が経ちすぎると決心が揺らぐと思ったから。
「あら、もう決まったの?もう少し時間がかかると思っていたのだけれど、思ったより潔いいのね!」
「そう?笑 女神様ならお見通しって訳でもないのね。」
「そうよ〜そんな人の心が読める訳でもないし。」
なんて他愛も無い会話をしながら本題を話すタイミングを探る。
「早速…本題に移りたいんだけど、いいよ。救世主、やる。」
「ほんと!!やってくれるのね!良かったわぁこれでこの世界は大丈夫ね!」
なんて大喜びしているウェルナを前に少し申し訳ないけれど追加で事を伝える。
「けれど、幾つか条件があるの。」
「じょう……けん?物によっては叶えられないけれど…できる範囲でならいいわ。」
「1つ、そちらの世界のことを教えて欲しいの。2つ、それでも分からないことも多いだろうから鑑定眼も欲しいな。3つ、こちらの世界で1週間に1度は帰らせて欲しい。4つ、四次元空間が欲しいのと準備期間が欲しい。これを叶えられないのならば、行かない。」
「1.2.4つ目は出来るけれど、3つ目はそちらの神様ともお話してみないと分からないの。」
そうか、あくまでウェルナはジュデアでの神、地球にも神はいるもんね。
あれ、地球って星の名前なのであって世界の名前では…ない、気がするけどまぁいいか。
「とにかく、そちらの神様ともお話してみるから、一旦3日間の準備期間をあげるわ。その間にお話して希望を叶えられるよう頑張るわね!後、こちらの世界の事もそれまでに分かりやすいようにまとめておくわ。神の世界にもパワポなるものがあるんだから!」
「わかった。じゃあまた3日後に。よろしくね。」
そう言うと、目の前がすーっと真っ白になり、次に目を覚ました時には家の天井だった。
「はぁ………本当に違う世界へ行くんだ。そうと決まれば準備しなくちゃ。とりあえず家族に説明して、作り置きもしなくてはね。学校はどうすればいいのかな。分からないことだらけで困っちゃう。」
幸いにも、今日は土曜日だったので、異世界へ持っていきたいものも用意出来る。
まずは買い出しに行き、家族の分の作り置きと自分の異世界用の非常食も作る。
最初から衣食住が確保されている、と思いたいが、だとしても食事が口に合う保証もないので念の為、だ。
とりあえず、スーパーへ行かなくちゃね。




