序章:地球 ---“優しさの代償”⑤
「やっぱり、あなたならここへ来れると信じていたわ。」
光に反射して淡く虹色に光る銀髪と、透き通るような薄いペールオレンジの肌、深い青の瞳に、付くとこに付いて細いところは細いボディ。
それと、鈴のようにコロコロしているけれど何処か暖かみのある声。
顔にはあどけなさがまだ残っているのに、どこか達観したような雰囲気と今にもけてしまいそうな儚さがあり、凄く大人びて感じる。
「つかぬ事をお聞きしますが、どちら様でしょうか。というか、ここはどこですか?」
そう聞くと、彼女はどこからともなく出した紅茶らしきものを飲みながら微笑む。
「ここは、とある世界を管理する神々の集う場所、デオス。素敵な場所でしょう?そして私は、その”とある世界”を管理する神のうちの一人、ウェルナ。貴方をここへ呼んだ張本人よ。」
「呼んだって.......しばらくあのよくわからない場所を歩いたのは何だったんですか。」
よくわからない所に連れられて、長時間歩かされて、多少イラついてしまっていた私はいつもより強い口調で攻めてしまった。
「ごめんなさいね。あそこから、ここへ来れるかがまず第一関門だったから。」
何かこちらが試されているような物言いだ。
「そろそろ本題を話そうかしら。その前に、隣に来てくれる?私、若い子とこうやって隣に座ってお茶をするのすっごくやってみたかったの!」
なんだろう。凄く無邪気で、先ほどまでの威厳がどこかへ行ってただの少女に見えてきた。
「後、もっとフランクな話し方で大丈夫よ!これからどんどん神と話すことになると思うし。慣れてもらわないと!」
神様に対してフランクで、なんて本当に良いのかな、なんて思うけれど神様がいいと言っているので、折角だしため口で話すことにする。
「じゃあタメで話すね。いいでしょ?」
「そうこなくてはね!...と、まぁ本題に入るわけなんだけれど。貴方には私の世界”ジュディア”で救世主になって欲しいの。」
私は耳を疑った。
いや、異世界っぽい話出てるし、もしかして、なんてことも思ってはいたけれどまさか本当にこんな事が有り得るとは。
「嫌だ。なんで私がならなきゃいけないの。弟も居るし、私が居ないと家事が回らないの。」
「理由としては単純よ。貴方が弱者を見捨てない優しき強者だから。そして、異世界への親和力が高くて、野営が出来るほど家庭的。そう言った人でないと務まらないもの。」
私は、弱者を見捨てない優しき強者、というところに引っかかった。
この性格のせいで今まで苦労してきたのに、それを利用して救世主になれと?
転移した先で苦労しない保障などないのに、これを全面に出さなきゃならないなんて。
「やっぱり辞めておくことにするね。さっきも伝えたけど、私が居ないと家が回らないし、大好きな家族が居る。それに、異世界に行ってまで今の世界と同じ思いをするリスクは背負いたくない。ごめんね、他の人を当ってくれる?」
ここまで伝えれば諦めてくれるだろうと思っていたが、甘かった。
「ん〜………そういう訳にもいかないこちらの事情もあってね。早くしないと世界が滅びちゃうの。それに何より、貴方のようにここへ来れる人間は限られてるのよ。貴方の持つその飛び出て高い異世界への親和力、それが無いとここまで来れないのだけれど、貴方程抜き出て居る人は他にほぼ居なくて。これから探し直すとなると時間が足りないのよ。」
神側にも神側の事情があるらしいが、再度断ろうとしたその時、
「まぁ、そこまですぐに決断する必要も無いわ。後……2週間位かしら。それくらいは猶予があるから、毎日夢で呼び出してこの世界を見てもらうことにしましょう!そろそろちゃんと睡眠に戻してあげないと貴方の体力が復活しないわ。じゃあ、おやすみなさい!」
そう言うと、目の前が真っ白になった。
次に目を開けた時には自室のベッドの上で朝を迎えていた。
実は今日ズートピア2を見てきてですね、やっぱり皆さんをワクワクさせられるようなお話を書ける人になりたい!!なんて再確認したんです。 なので、これからも誠心誠意頑張らせていただきます!よろしくお願いします!




