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いもうとは無視されたくない  作者: バタバタtugai
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プロローグ

幼少期、いもうとに「恋愛感情」を抱いていた。

青年期、それは気持ち悪いことだとわかった。

恋愛感情抱いていてもよくない?!

そんな感情と日々争っていた。だってそうだろう。

いもうとはかわいい。

まぁ確かに傍からみたら自分は気持ち悪い部類に入らなくもないだろう。

でもいもうとかわいいんだよ?!

常識的に考えて、普通に、好きになるのが当たり前だ。

そうなるのが当たり前、当たり前に決まっている。

と今日もあいつのことを考えながら寝ている。

僕はいもうとが好きだ。今日もあいつに声をかけてみよう。



何をしてるんだ僕は。今日も声をかけられなかったじゃねぇか。今日もあいつと話せなかった。兄失格だ。

そう後悔し、居間の机にふせていると、「おはようございます兄さん」と天使のような声でたたき起こされた。

ああ、この声は。この優しい声で俺の事を呼ぶのは。

めくらー!きたー!俺のかわいいいもうとー!

と心の中で叫びながら、

「おはよう、めくら」と咄嗟に声が出てしまった。

不意打ちすぎて冷たくしてしまった。

また後悔し、俺は机に伏せてしまった。

「今朝ごはん作りますね、待っていてください。」

「ありがとう」今日もいもうとの料理が食べられるのか。

いもうとには両親が海外旅行に行ってから毎日料理を作ってもらっている。料理を毎日作ってもらえる?まるで新婚だ。

おっといやいやそんな不健全な感情を持っている訳では無い。

要するにありがとうって意味だ。

朝ごはんを食べて、学校に準備をする。

いもうとは毎日家事をしているため僕よりも学校に行く時間が遅い。以前、手伝うと言ったのだが、首を振られて断られてしまった。多分僕は必要ないのだろう。

準備が済んで、速やかに学校に向かう。玄関の扉を開けるとトトトトと歩いた音がする。

「行ってらっしゃい」いもうとの声で今日も頑張れる。

今日もいい一日だ。



今日は沢山話す。今日は沢山話す。今日は沢山話す。誰と?

誰ってお兄ちゃんしかいないのになんでそんな質問をするの?お兄ちゃんは私に冷たい。昔は沢山甘やかしてくれたのに、今では挨拶しかしてくれない。私よりも思春期してます。

私 めくら はそう思いながら今日も目を覚ます。

「今日のやることは、」

そう呟いていると隣の部屋の扉が開く音がした。

お兄ちゃんが起きてきたのだ。

私は急いでお兄ちゃんの後を追った。

居間に行くと、なんということでしょう。

お兄ちゃんが机で寝ているじゃないですか!

普段お兄ちゃんに触れることが出来ない分今日は触れる。

その時点で今日は最高の日でした。

「おはようございます」そう自然に声をかけた。

お兄ちゃんは素っ気なくおはようと返してくれた。冷たい。

そんなところも好きですけど、もっと優しくしてくれてもいいような気もします。私はすぐに朝食の支度に取り掛かった。

お兄ちゃんは家事をしてくれない。してくれないというか私が断ったのだ。かっこよくてかわいくてしっかりしててかわいあくてかわいいお兄ちゃんにはそんなことはさせられない。

朝食ができるとお兄ちゃんはすぐ学校の準備をする。

準備が終わるとお兄ちゃんは玄関に向かって、私に声もかけずに学校に向かってしまう。ありえない。

そんなお兄ちゃんを呼び止めて今日も行ってらっしゃいと伝えた。少し寂しいけど、夜も会えるからと思うと大丈夫だった。

今日も頑張ってお兄ちゃんと話す仲良くなる。

そう思って一日が始まった。


これは兄 いちじ 妹 めくら の勘違い兄妹ラブコメである






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