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手遅れになる前に
思えば無意識の内に何回も助けを求めていた。
めんどくさいと言って、ヒントを与えてた。
けどそれはいつしかなくなって。何も言わなくなった。
もう、助かるなんて思ってないから。誰からも気付かれず、孤独を味わった。
どうせ死んでも誰も悲しまない。誰も気付かないだろうと思い始めて。
死ぬ方法を調べ始める。
自分が異常なのは分かりきったことだ。
声を上げて、助けを求めれば良いだけの話。
けどそれさえも出来ないほどに、もう何もする気がない。
虚無感がどんどん体を蝕んでいく。
感情が欠如し始めたら、もう手遅れなのかもしれない。
もう助けを求めようともしなくなるから。