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女生徒  作者: ひらけるい
18/24

十八

私の期末テストの数学は赤点でした。

正直、数学の教科書を開くことすら苦痛で、でも姉さんのことを考えると勉強しないわけにはいきません。

勉強しました。

中間テストは赤点をまぬがれていましたが、他の教科に比べると一際点数は不穏でした。

源城先生からは期末テスト前に声はかけられていました。

「分からないことはいつでも質問しに来てくださいね」

行くわけがない。

観察対象である源城先生以外ならば行くのか、と問われれば、答えは、行かない、です。

私は数学が嫌いです。

私を混乱に貶める数の学問が憎い。

私を姉から遠ざけたのも数学。

今、私をみじめにさせているのも数学。

橋口さんは私が優等生だと思い込んでいたから、赤点者対象の補習授業に参加することに驚き、そして、今度は安堵したかのように友人に向き直り、さっきよりも楽しそうに何事か喋っているのです。

それも数学のせいです。

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