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完璧主義少年と死神様  作者: 乃石 詩音
第二章 君臨する騎士団
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トレーニングを終え、談話室には主に三人の疲れが蔓延する

「おい、お前ら。あんくらいのトレーニングでばててんじゃねえぞ。これから、遠征だってのによ」

――いや、死ぬって。死神の迎え来るって。

あくまで比喩だが、そのくらいのレベルで、疲れた。

 俐斗たちは、一応全てのトレーニングを終え、談話室に集まり、休憩も兼ねて、魔物討伐に向けた準備をしていた。が、しかし。実際に準備をしているのはギルベルトと由良だけで、俐斗たちはへばっていた。

「ほら、アンドレアもクロウディアも早く立て」

フィニラムとリヒトは床に這いつくばって、息を整えている。結局、なんとかリタイアはこの部隊からは出なかったものの、この有様だ。

「良いんですよ、私は作戦を立てるのがメインで、戦うことは本業ではないので……」

「ぼ、僕は素早さが取り柄だから……」

二人とも息切れしながら答える。俐斗も今の気分としては、極力話すのは控えたかった。

「もう、構ってらんねえ。さっさと、遠征の準備しろよ」

「準備は大方終わってますよ。とりあえず、食堂で昼食を頂きましょう」

「何をぬかしている。一刻も早く、遠征場所に……」

ギルベルトが言いかけたとたん、誰かのおなかの音が、部屋に鳴り響いた。

「だっ、誰だよ、今の音はよ!」

顔を赤くして怒鳴るギルベルト。態度からして、バレバレだ。

「さ、早く食堂へ行きましょう。腹がすいては戦は出来ぬと言いますし」

魔法専門なため、トレーニングを免れた由良は、無邪気に言った。

リヒトは、フラフラとよろめきながら立ち上がった。

「そ、そうだな。腹が減っている誰かさんもいるようだし」

――そこで、何故か私の顔を見る、ギルベルト。言っとくが、さっきのは、俺じゃないからな。テトリー、お前だからな。

「待って、皆。僕を置いていかないで……」

まだ、立ち上がることすらできない奴がいた。その後、由良が回復魔法を使ったことは、言うまでもない。



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