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異世界ローカル路線バス  作者: 横浜あおば
第二期中期経営計画

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132/155

セイレーン号108便 王城前(メー王国首都)〜ティカミツ市(サニュッキ共和国首都)

2025年6月11日にカクヨムで公開したものです。

 王城前の高速バス乗り場。

 遠町とおまちはやては乗客から荷物を預かってバスのトランクに入れつつ、チケットの確認をしていた。


「次の方どうぞ〜」


 はやてが次の人を呼ぶと、小さなリュックを背負った女性が一人進み出てきた。


 この姉ちゃん、えらい荷物少ないなぁ。サニュッキって日帰りできる距離やあらへんで?


「お姉さん、お荷物はそちらだけですか?」


 念のため確認すると、女性はこくりと頷いた。


「はい、これだけです」


 そうか、ホンマにこれだけで行くんか……。


 となると、逆に興味が湧いてきた。

 チケットを確認しながら、軽く話を振ってみる。


「えっと、ちなみに。サニュッキへはご旅行なんですよね?」

「まあ、そうですね。かなり雑な旅ですけど」

「家出、とはちゃうんですよね?」

「違います違います! ただちょっと、写真を撮ったり美味しいもの食べたりしたいなと思っただけで。全然家出とか無断欠勤とかじゃないです!」

「いや、そんな慌てんでも……」

「たまにはスマホも持たずに、デジタルデトックスとかもありかなって」

「おお、そりゃええですね!」


 SNSでは真偽不明なフェイクニュースやら陰謀論やらが溢れかえっていて、ずっと触れ続けていると疲れてしまうというのは分かる。


 ウチも今度そういう旅に出てみよかな? 休みが取れれば……。


「ほな、着くまではゆっくりしとってな。次の方どうぞ〜」



 そして、翌日の折り返し便の発車前。

 いつものようにチケットを確認していると、小さなリュックを背負った女性と再会した。

 女性は一泊二日の間に綺麗な景色を写真に撮ったり名物の麺料理を堪能したりと、気軽な一人旅を満喫したとのことだった。

 う〜ん、羨ましい。

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