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異世界ローカル路線バス  作者: 横浜あおば
第二期中期経営計画

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125/155

異105系統 ユオーコ浜〜シャクリャギ町〜モティオ町〜フォンミョク市民公園

2025年4月23日にカクヨムで公開したものです。

『次はファナッキ橋。走行中、止むを得ず急停車する場合があります。お立ちのお客様は、吊り革、手すりにお掴まり下さい。車内事故防止にご協力をお願い致します』


 運転席に座るトランセは、いつにも増して緊張した面持ちでハンドルを握っていた。


「車線変更ムズっ! だ〜っ、マジで路駐が邪魔……」


 瞬く間に自動車が普及したことで、今までとは道路環境が全く異なってしまったからだ。


 時折すれ違ったり追い抜いたりする馬車にさえ注意していれば良かった以前と、乗用車やトラックに囲まれながら信号や車線も気にして走らなければならない今とでは、運転の難度が違いすぎる。


 冒険者っぽく例えるなら、五等級ダンジョンと二等級ダンジョンくらいの差だ。

(全然ピンと来てないはこび「それってどれくらい?」)


 あまりの状況の変化に、これらの自動車を開発・製造した月夜野つきよのかけるを恨みたくなってくる。


 と、そんなことを考えていたら次の停留所が近づいてきた。

 待っている人の姿が見えたのでゆっくりと減速し、停車。したかったのだが。


 荷下ろし中のトラックが絶妙な位置に停まっていて、真っ直ぐに横付けするのは無理そうだった。


「……お待たせしました、フォンミョク市民公園行きっす」


 トランセはどうにか苛立ちを抑えて、車外放送スピーカーで停留所で待つお客さんに告げる。


 本来の乗り場よりも手前に停まったことをお客さんは特に何とも思っていないようだったが、仕事はきっちりこなしたいトランセとしてはどうも納得がいかなかった。


 ったく、バス以外はバス停に停まるなっつーの。

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