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そのままのあなたが一番美しい

「やっぱりモーガンとラプンツェルの溝は深いのかなぁ。ラプンツェル、謎迷のこと見てビクついてたし。」


 モーガンの部屋に戻った謎迷は、寝台の上に突っ伏して独りごちた。


 やはり、モーガンはラプンツェルに虐待をしていたのだろうか?


 謎迷の気分は段々と暗くなっていく。


 『はい。そのとおりです、謎迷さん。5年前、モーガンがラプンツェルをこの塔の上に監禁した時から謎迷さんがモーガンに転生するまでの間、ラプンツェルはモーガンにかなり酷い虐待を受けていました。』


 ふたたび謎迷専用救済手帳に現れた文章を読み、謎迷は絶望した。


 なぁ、手帳。


 モーガンがラプンツェルをさらったときのラプンツェルの年齢って何歳?


 『5歳です。』


 て、事は今ラプンツェルは10歳?!


 2分の一成人式の年じゃないか!!


 人格を形成するために大切な五年間!


 どうしよう?!もう無理じゃんね?!


 だって今まで暴力奮ってたやつがいきなり『今までごめんね〜これからは優しくするから許してね♡』なんて言っても、普通は『急に今更何言ってんだこいつ、気持ち悪っ』って思うだけじゃん!!


 何しても逆効果になる気がして怖いわ!!!


 『そんなことないですよ〜!謎迷さんが頑張ればきっと、多分、なんとかなりますって。』


 【きっと】や【多分】は余計だよ手帳くん。


 燃やしてやろうか?


 『やめてください。』


 冗談さっ!


 さてさて、これからどうしようかなぁ。


 とりあえずは現状維持だよね!まぁ、オリジナルみたいにいじめないけど!いじめないけどね!


 て事で、とりあえずは自分の髪をまた緑色に染めて、化粧をしないと!


 いつもと違ったら余計にラプンツェルを怖がらせちゃうしね。


 と、言うことで〜!モーガンが使ってた染め粉と化粧道具ってどこあんの?


 『そんなくだらないことをこの謎迷専用救済手帳様に聞かないでください!ラプンツェルに聞けばいいでしょ!ε٩(๑> ₃ <)۶зプンプン』


 いやいや、その謎迷専用救済手帳様は謎迷の快適な生活のサポートのためにあるんでしょうが!


 自分で書いたことも忘れちゃったの?


 謎迷は手帳をペラペラとめくった。


 ほーらあった!ここにちゃんと書いてある!


 めんどくさいからって早々前言撤回するのか?


 おーい。


 『いいえ、前言撤回などしていません!ただ、自分でなんとかできることを私がお教えする必要はないかと、、、。もう少しラプンツェルに頼んだりお願いしたりして仲を深めるのがよろしいかと!』


 はあ?!


 めんどくさいことをラプンツェルになすりつけんな!!!


 それにもし、謎迷がモーガンの体でラプンツェルに何か頼んだりお願いしたりしてみろ!


 お願いが自然に変換されて命令になるからな、絶対に!


 仲深めるどころか悪化するわ!


 謎迷がもんもんと謎迷専用救済手帳と会話?をしていると、トントンと、ノックの音が聞こえた。


 この塔にはモーガン(謎迷)とラプンツェルしかいない。


 つまり、、、この部屋のドアをノックしたのは、ラプンツェルだ。


 ──どうしたの?入っていいよ。──


 「入れ。」


 ああ、やっぱり、謎迷の話そうとした言葉は自動に変換されて命令になってしまう!


 「しっ、失礼します!」


 ラプンツェルは元気にそう言ってモーガンの部屋の中に入る。

 

 トコトコと謎迷の前まで来ると、ラプンツェルはおずおずとこちらを見上げこう聞いてきた。


 「あの、モーガン様、、、何か私にお手伝いできることはありませんか?」


 ──う?──


 「う?」


 ワァオ。


 初めて心の声とモーガンの声がダブったわ。


 まさかラプンツェル自らお手伝いを申し出てくれるとは!


これは断ったら失礼だよね?


 何か手伝ってもらったほうがいいよね?


 『さぁさぁ!ラプンツェルに頼んで見てください!謎迷さん!』


あ~はいはい、手帳のお望みどおりラプンツェルに頼んでみますよ、こんちくしょう!


 謎迷はニコリと微笑んで、なるべく優しく語りかけるように意識する。


 ──お風呂に入って、化粧やら染め粉やらが取れてしまってね、モーガンがいつも使っている化粧道具と染め粉を持ってきてくれる?──


 「湯に浸かったせいで、髪色や化粧が落ちた。持ってこい。」


くぁwせdrftgyふじこlp!!!


 お願いどころか『文句』プラス『命令』になっちゃったよ?!


 しかもニコニコと微笑みながらだし!!!


完全に嫌味な嫌なやつじゃんっ!


 おワタ〜!ムリー!こんなやつと仲良くしたい人っている?居ないよね?


 もし、居たとしてもそいつとんでもないドMだよね?

 

「はい!直ぐに持ってまいります!」


 ラプンツェルはとびっきりの可愛い笑顔を謎迷に向けて、急いでモーガンの部屋から飛び出した。


 「へ?」


 何でラプンツェルは命令されて、嬉しそうにしてるの?


もしかしてドMなの?


 いや、もしラプンツェルがドMだったら『最強ラプンツェルの復讐劇』なんてタイトルの小説にならないよね?


 復讐しないよね?


 あ、もしかしてアレか?


 怒りが一定値を超えると、笑顔になるとか?!!


 ラプンツェルの脳内では、モーガンを八つ裂きにしてて、それで笑ってるとか?!!


 いつか復讐して1000倍返しにしてやるとか考えてるのかも、、、


 やばいやばいやばい、、、


 なんとか誤解を解かないと、、、


 ああっ、胃腸が痛い、、、


 しばらくすると、トタトタトターと足音が聞こえてくる。


 バンッ


 ラプンツェルが音を立ててモーガンの部屋のドアを開ける。


 「モーガン様!只今化粧道具に染め粉を持ってまいりました!」


ラプンツェルは両手いっぱいに荷物を抱えて謎迷の前にやって来る。


 ニコニコと嬉しそうにこちらを見上げる様子は大変可愛らしいが、この笑顔の下で復讐の炎を燃やしているのだと考えると末恐ろしい。


 ──ありがとう、ラプンツェル。もう部屋に帰って良いよ──


 「フン、帰れ。」


 謎迷、いやモーガンがそう言うと、ラプンツェルは急にもじもじとしだした。


 トイレに行きたいのかな?


 ──我慢しないで行っといで、ラプンツェル──


「早くいけ。ここで漏らすつもりか?」


 ああ〜!!何でこんな事言っちゃうの、この口は!!


 デレカシーと言うものが欠片もないなぁ、この口は!

 

ラプンツェルはしばらくポカーンとして、慌てて違いますと言う。


 謎迷がそれならどうしたの?と聞くと、ラプンツェルはまたまたもじもじしだした。


 「あの、ご迷惑でなければ、私がモーガン様の髪を染めてもいいですか?」


 ラプンツェルは目をキラキラとさせ、手を胸の前に組み、更にはこてりと首を傾げてみせた。


 かっかわいい!!!


 なんなのよ、この可愛い生き物!!


 これはどうしたら良いのかな?!


 このまま、ラプンツェルにモーガンの髪を染めてもらったほうがいいのかなっ?


 ねえねえねえってばっ、手帳!!


 『はい。なんでしょう、謎迷さん。』


 もしかして、モーガンは今まで、ラプンツェルに、自身の髪を染めてもらったり、化粧をしてもらったりしてたのか?!


 もしかしてこれが、ラプンツェルとモーガンのいつもの日常?


 『いいえ。ラプンツェルはいつもモーガンの手伝いをしたがっていましたが、モーガンは必ずそのラプンツェルの申し出でを拒否していました。そのため、ラプンツェルがモーガンの髪を染めるなどしたことは、もちろんいちどもありません。。』


 そなの?!


 じゃあ、いきなり謎迷がラプンツェルに髪染めをお願いしたらおかしいのかな?


 でも、ラプンツェルはモーガンの手伝いをしたがっていたんだよね、、、


 それなら遠慮なくラプンツェルにお願いしたほうが良いのかも。


 ──それでは頼もうかな──


 「勝手にしろ!」


 うん、、、もう、突っ込まないよ、うん。


 謎迷の伝えたい言葉をこのモーガンの口から正しくラプンツェルに伝えてくれるなんて思わないよ、もう。


 ああ、アレだ。きっと口から出る言葉と頭で考えている言葉の同期率が限りなく低いんだ。


 うん。きっと5%とかなんだ。いや、もっと低いかも、、、


 「は、はい!」


 ラプンツェルは嬉しそうに櫛を手に取り、謎迷の髪の毛を梳かし始めた。


 ああ、ラプンツェルはなんて健気で良い子なのだろう!


 これを虐待してたオリジナルの気がしれないね。


 お手伝いだって、させてあげればいいのに。


 「モーガン様の髪はまるで絹のように輝いていますね。とてもお美しいです!」


 ラプンツェルは謎迷の髪を梳かしながらうっとりとしたように謎迷に言った。


 ──?!──


 「?!」

 

 モーガンの体がビクリと跳ねる。


 何だ?!この、徐々に湧き上がってくるゾワゾワとした気持ちが悪い感覚は?!


 モーガンの体が、ラプンツェルに体を触れられることに、強い拒否反応を起こしている!!


 どういうことだっ!!


 おいっ!手帳!てちょーう!!


 『はい。何でしょうか?謎迷さん。』


 この、ラプンツェルがモーガンの髪に触れるたびに感じる、体中にアリが這いずりまわるような感覚、どうにかならないのか?!


 『ああ、それは慣れるか、無くなるのを待つしかないですね。オリジナルモーガンのラプンツェルに対する怨念みたいのものが体の中に染みついています。もう、脊髄反射みたいなもんです。』


 はあァァァァァァァァァああ??!!


 まじかよ?!


 これ、なんとかならないんかい!


 だって、ラプンツェルに触れられるたびにゾワゾワしてたら、ラプンツェルに不審がられるだろうし、謎迷も、ラプンツェルのこと嫌いにはならなくても、苦手になっちゃうよ!!

 

モーガンの体は、謎迷の意思とは別に、冷や汗をドバドバ流す。


 ふとラプンツェルが謎迷の髪を梳かす手を止めた。


 「モーガン様、、、」


 ──な、何?──


 「、、、、、、何だ。」


 謎迷が返事すると、ラプンツェルの弱々しい声が後ろから聞こえてくる。


 「い、痛かったですか?」


 ラプンツェルは、謎迷のことを心配してくれているのか?!


 なんていい子なんだ!


 でも、そうだよな、普通は急に目の前の人が痙攣しだして汗ダラダラ流しだしたら心配するよな、、、


 でも、ラプンツェルのせいじゃないんだよ、このモーガンの身体のせいなんだから!


 ──大丈夫、痛くないよ。続けて。──


 「大事ない。早くしろ。」


 「はい、、、、、、。」


 ところが、ラプンツェルは、なかなか染め粉に手を伸ばさず、次は熱心にヘアオイルらしきものを謎迷の髪に塗りだした。


 ラプンツェルは、謎迷の髪の毛にヘアオイルを塗る。



塗る



塗る



 ラプンツェルが謎迷の髪にヘアオイルを塗りだしてから、もう、1時間ほど経過している。


 しかし、ラプンツェルは、髪を染め始めない。


 これはもしかして、、、


 ラプンツェルはモーガンの髪を染めると言ったものの、肝心の髪の染め方が分からないのでは?

 

 ラプンツェルは5歳の頃にこの塔につれて来られたんだったよな、手帳。


 『はい。そのとおりです。』


 だったら染め粉のこと知らなくても可笑しくないよね、、、


 よし、髪は自分で染めよう!


 ──ラプンツェル、もういいよ。やっぱり髪は自分で染めるから。──


 「無理ならよい。部屋に帰れ。」


 ラプンツェルは顔を青ざめた。


 「い、いえ!大丈夫です!私が染めます!あの、その、」


 「なんだ?」


 「モーガン様は、何故髪を緑色に染めるのですか?あ、え、いや、決して悪い意味ではなくっ!」


 「、、、、、、」


 ラプンツェルが恐る恐る聞いてきたその問いに、謎迷はなんと答えれば良いか分からなかった。


 だってモーガンが髪を染めていた理由なんて謎迷にはわからない。


 おしゃれ?

 

白髪隠し?

 

 何か重要な思い出か何かのため?

 

 それとも単純に緑が好きだから?


 わからん!


 おーい!手帳!何でモーガンは髪を染めてるんだ?


 『はい、謎迷さん。オリジナルのモーガンが髪を染めていた理由はですね、、、大方モクレン・アリシエへの嫌がらせですね。』


 モクレン・アリシエ?


 誰だ?どんな人なの?


 『この国随一の魔道師です。現在、アリシエには、60人ほどの弟子が居ます。』


 この国随一の魔導師?!


 オリジナルは、そんなすごい人に嫌がらせをするために髪を染めてたのか?!


 そんなことしたら罰則とか受けそうなものだけど、、、


 『いいえ、その心配はありません。』


 何で?


 『アリシエは、むしろモーガンのことを、「メイメイ」と呼び、たいそうかわいがっています。』


 何で?


 『モーガンとアリシエは、人間時代からの幼なじみで、アリシエはモーガンの兄のような存在でした。実際、昔、モーガンはアリシエのことを「モク兄」と呼んでいましたが、あるきっかけで二人は仲違いをしてしまったのです。』


ふーん、モーガンとアリシエは家族のような存在だったのね。


 ねぇ、手帳。あるきっかけって?


『これ以上は長くなりますし、ラプンツェルがずっと謎迷さんの返事を待っていますよ?まぁ、簡単に言えば、アリシエがモーガンとした約束を破ったんです。約束を破られたモーガンは怒って、、、そんな感じで、二人の仲は結構ギクシャクしてるんですよ。』


ああ、そうだった!


 ラプンツェル、謎迷の返事待ってるよね。


 それにしても、モーガンとアリシエには深い過去があったのか、、、。


 これは、、、どうやってラプンツェルに説明すれば良いのか、、、


 『別に馬鹿正直に答える必要はないと思いますよ、謎迷さん。もう、このモーガンの身体は謎迷さんのものですし、理由なんて謎迷さんが適当に作っちゃえば良いと思います。』


 まぁ、そうだよな。


 謎迷は少しかんがえ、口を開いた。


──私が髪を染める理由はな、白い髪が嫌だからだ。かと言って普通に黒染めしてもつまらん!だからなんかいい感じに緑色に染めているんだ──


 「髪を染める理由?この髪の色を見てもなお、分からぬのか貴様は。本当に世間に疎いな。この色の髪が嫌いだからに決まっているだろう。しかし、黒く染めてもつまらんから緑に染めるのだ。」


ああああ!!


 何で、謎迷の思考と少し見当違いなことを言うんだ、この口は!!


 世間に疎いなって、塔の上に閉じ込めてラプンツェルをそうしたのはお前だろモーガン!!


 もう、突っ込まないと決めたが、これは突っ込まないとやってらんないよ!


 ラプンツェルはヘアオイルのついた両手を布巾で拭き、謎迷の目の前にストンと座り、そっと優しく謎迷の両手を自身の両手で握った。


「?!」


 な、なんだ?


 急に謎迷の手を握ってきたりしてどうしたんだろう?


 「モーガン様。そのままの貴方が一番美しい、、、、、、です。」


──は?──


 「は?」


 ラプンツェルは目を細め、ゆっくりとした口調で謎迷に、めちゃくちゃくさいセリフを吐いた。


 え?え?


 もしかしてラプンツェル、謎迷のこと、髪の色がコンプレックスの可哀想なやつだと思ってる?


 ラプンツェルは立て続けに早口で謎迷に言う。


 「初めてモーガン様の染めていない髪を見た時、私は目の前に天使が現れたのかと錯覚してしまいました。モーガン様の髪は、ただ白いだけではなく、光を反射しキラキラと光り輝いてとてもお美しいです!このような美しい御髪を染めて隠してしまうことを私はとても勿体なく感じてしまうのです。化粧もそうです。化粧をすると、モーガン様の美しい玉のような素肌が雲隠れしてしまい、とても口惜しく感じます。正直、そのままのモーガン様が一番美しいので、余計なことは何もしないでほしいです!」


 ──は、はぁ──


 「は、はぁ」


 なんかラプンツェルがめちゃくちゃモーガンの白い髪や肌のことを褒めちぎってくるんだけどっ?!!


 え、何?もしかして本当にラプンツェルはモーガンの素顔がめちゃタイプだったとか?


 いやいや、それはないか。


 だって、ラプンツェル、風呂桶の部屋で、モーガンの白い髪を見て、めちゃビクついていたように見えたし、、、


 となると、ラプンツェルはモーガンにお世辞を言ってるのでは?!


そっか、お世辞か、、、それにしてもよくこんなにスラスラとお世辞が出てくるな!!


 『天使』とか『玉のような肌』とか『雲隠れ』とか『口惜しい』とか!!


 ラプンツェル、お世辞のレベル高ぇな!!


 謎迷は、この体になったばかりだしラプンツェルの言葉がお世辞だと理解しているから、微妙な気分だけど、もし、オリジナルモーガンがこのラプンツェルのお世辞を聞いたらどう思うだろう?


 泣いて喜ぶだろうか?


 いや、オリジナルのことだし、怒り狂うたろうな。


 ああ、しばらく現実逃避していた気がするが、つまりラプンツェルは、謎迷に『髪を染めないでほしい』、『化粧をしないでほしい』と言っているのだ。


 正直、自分も髪を染めるのも化粧をするのも面倒くさいので別にやめても支障がない。


 しかし、今まで少なくとも5年間はずっと続けていたことをこんなにあっさりとやめてしまってもいいのか?


 いや、でも、もうこの体は謎迷の体だ。


 謎迷の好きにすれば良いのだ。モーガンはラプンツェルの言葉に感動して髪染めも化粧も辞めた。


 そういうことにしてしまおう。


 きっと、何かを変えるきっかけなんてそんなもんだ。


 ──そうか、ありがとう。それでは、髪染めも化粧もやめてみようかな──


 「そうか。、、、、、、もう良い、片付けろ。部屋にもどれ、暑苦しい。」


 謎迷がそう言うと、ラプンツェルはひまわりのような明るい笑みで、「はい!」とへんじをし、化粧道具と染め粉を両手にかかえ、スキップをしながらモーガンの部屋から出ていった。


 よほどこの部屋から出て行きたかったのかな、、、、、、。


 


 ─────こうして、モーガンこと謎迷は、髪を染めることも化粧をすることもしばらくはやめることにした。





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