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オーク

冒険者生活も1週間たった。

スキルポイントも鈍化してきていたが5日目に20まで貯める事が出来て、生命探知を覚えることができた!

これのおかげで、検証した結果、なんと周囲200メートルほどのゴブリンを探知できた。

まだ安全マージンをとって東の森以外には行っていないが、オークと区別が付くのであれば最高である。


6,7日目は生命探知のおかげで狩り効率がグンと上がって、1日70匹ほどのゴブリンを倒す事が出来た。

しかしスキルポイントも増加しなくなってきて、今溜まっているのは5しかない。そろそろ、オークを倒さないとダメらしい。


またゴブリン狩りによって少しだけお金に余裕が出来たため、中古の軽鎧と革の帽子を購入した。打撃耐性を少し上げてみた。これで南の森に行く準備も出来たことだろう。


宿屋はまだ『小鳥の囀り』から変えていない。あと4日ほど部屋を確保しているし、女将さんや看板娘…マリーちゃんというらしい…とも仲良くなってきて良くしてくれているので、出にくいのもある。


武器も変えるか迷っていたのだが、こちらは変えないことにした。

鑑定結果もそうだが、思った以上に手に馴染むのだ。試しに武器屋の剣を振らせてもらっても、しっくり来ないのだから、仕方がない。今度サビを取ってやろう。


「今日も東でゴブリン退治かい?頑張るねぇ」


「いや、今日からは南の森に行ってくる」


「あら、まだ1週間じゃない、本当に1人で大丈夫なのかい?」


「ああ、ゴブリン数匹なら大したことないし、防具も買った。オークもなんとかなるはずさ」


「無茶はするんじゃないよ、そうやって帰ってこなかった奴らを何人も見てるんだ」


「ありがとう、そうはならないように危なくなったらすぐ帰ってくるよ」


やっぱり無茶する奴はいるんだな。そいつらの後を追わないように気を付けよう。


「ご馳走様、行ってくる」



…南の門。やはり門番に話しかけられた。


「おや、南は初めてかい?1人何だし無茶しないようにな。オークの群れがいたら逃げるんだぞ」


「はい、ありがとうございます」


チラッと見せたEランクのギルドカード。ゴブリンとヒール草の依頼をこなし続けたらランクアップしたのだ。

過保護なのだろうか、ここに来れるようになって調子に乗る奴が多いのか。良い街なのはきっと間違いない。



現在のステータスだ。


【技能スキル】

火魔法 Lv.2

水魔法 Lv.2

剣術 Lv.2

隠密行動 Lv.1

鑑定 LV.1

生命探知 LV.1


【固有スキル】

魔法適正

マニュアル化

異世界の常識

異世界言語


【スキルポイント】

5


魔法と剣術が2に上がっている。隠密行動や鑑定もたくさんしているつもりなのだが、まだ上がるまでには至っていないようだ。

上がった瞬間は見逃したが、剣術はおそらくその瞬間だろうな、という感じはあった。振ったことのない剣をスムーズに振れたように、ある時から更に違和感なくサクサクと切れるようになったのだ。

これが南の森でもやっていけると思った根拠でもある。



さて、森まで着いた。ここら辺の浅層なら、ゴブリンとオークしか出ないようだ。

探知を行うと、ゴブリンらしき8匹の群れを見つけたので移動する。

隠密しつつ、ファイアボールを2つ展開して打つ。燃え上がり3匹を戦闘不能に出来たようだ。

残り5匹もファイアボールの出所を見つけれていない様子。隠密しつつ背後に回り、全て切り捨てる事が出来た。


「8匹と言っても、ゴブリンはゴブリンか。行けるな」


耳を回収し、探知をする。

すると、今までのゴブリンより強い反応が2匹いることに気が付いた。


「おそらくオークだろう。近づいてみよう」



オークだった。1mくらいのブタが立っている。涎を垂らしていて気持ち悪い。

口元に血がついているのは、野生動物を食べたからか。

こちらに気がついたら様子はないので、背後からファイアボールを2つ展開、打つ!


「ブルァァァァァ」


ゴブリンの時と同じ威力にしたところ、少し威力が足りなかったようだが、火に弱いだけあり効果は抜群だ。

そのまま背後から袈裟斬り。しかし肉厚のため仕留めきれない。


「くそっ、剣じゃ微妙か」


一旦離れて、再度ファイアボールでオーク2匹を仕留める事が出来た。討伐証明の耳を刈り取る。


「剣は斬るだけじゃ致命傷にはならない、心臓を突かないとダメか」


常識さんも、オークは脂肪に守られているので、心臓を槍で一突きするのが一番安全だと言っている。確かにゴブリンで慣れていると、返しの一撃を貰ってもおかしくないな。魔法に感謝。


スキルポイントを確認すると、7になっていた。

良いね、新しい魔物になってまた増やせるようになってきたと。


それからはゴブリンは剣だけで、オークは魔法だけで仕留めることにし、魔力の枯渇を感じてきた夕方前くらいに帰ることにした。


ゴブリン60匹、オーク18匹、上々だろう。

オークの単価がゴブリンより高く5ベルだった。

肉を持ち込む事ができれば、もっと稼げるらしい。


「しかし初めて南の森に行ってこれだけの結果を出せる方は初めてみます。攻撃を受けた形跡も見当たりません。優秀なのですね、頑張ってください」


「オーク肉は安くて人気です。1匹まるまる持ってきたら、それだけで50ベルになります。ただし損傷次第で値下がりする可能性もありますし、1人だと持ち込めないので、台車を持って狩りをするパーティが主に持ち込みすることになりますね」


ということらしい。

ゲームのアイテム欄のような、マジックバッグとかアイテムBOXとか、そういう便利アイテムはないのか…と考えていると常識さんが

――

空間魔法を使うことで、鞄の中の時間を遅くしたり止めたり、広くしたりなどすることができます。

マジックバッグを呼ばれ、超高級品として扱われ、ほぼりゅうつうしていません。

空間魔法を使える条件などは不明で、極一部の魔法使いが使えるとだけ知られています。

――


…あるんかい。でも手に入らなさそうだなぁ…。

と思いながら、小鳥の囀りに帰り、1日を終えるのであった。




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