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はじまり 3

異世界の常識スキルよ。

[マザー]のお金ってどんなもんだろう?

冒険者ギルドとかってあるのかな?


――

マザーでは共通通貨「ベル」を使用します。

1ベル=1銅貨

100銅貨=1銀貨=100ベル

100銀貨=1金貨=10,000ベル

それ以上も白金や純金、手形などがありますが、一般人には縁はないでしょう。


冒険者ギルドは全世界共通のギルドとして存在しています。

最初はGランクから始まり、F,E,D,C,B,Aと上がっていきます。

国を跨いでも再登録の必要はありません。

Aランクは領主と同程度の権限を持っていますが、冒険者ギルドの顔ともいえるので、

その権限を振りかざすことは滅多にありません。

Eランクになればルーキー卒業、Dランクにもなれば、一人前として扱われます。


冒険者ギルドに登録するには100ベル必要です。

――


おおお、情報量が多い。素晴らしい。

では、スキル魔法適正はどんな効果だろう?


――

――


返事がない。

どういうことだろう。


「あくまでも、常識、となっています。一般人が知りえないことは教えてくれません」


なるほど。ではこれはどうだろう。

スキルってなに?


――

スキルとは、スキルの宝珠で手に入れられるといわれている技能です。

――


スキルの宝珠…?

これはいったいなんだろう?どんなスキルが手に入る?価値は?


――

スキルの宝珠とは、稀にダンジョンで手に入れることができるレアアイテムです。

非常に高価で、剣術や火魔法といった基本的なスキルがほどんどですが、

これらでも一般の冒険者では手が出ないほど高価であり、そのほとんどが、

オークションに出品され貴族が購入しています。

――


なるほど。基本的なスキルがほとんどで、そのスキルの効果が恐らくだけど、

明確にこうなる!というものがないんだろうな。良そうだけど。

魔法適正のスキルの宝珠は発見されていないか、されていてもレアなのか。

取っておいた方が良さそうだな。


では、これはどうだろう。

魔法はどうやったら使えるようになる?


――

先天的なものが大きいと思われる。

火魔法であれば、火魔法の魔術書を読むことができれば才能あり、使える可能性がある。

読むことができなければ、才能なしなので諦める、というのが一般的。

街によるが各属性の魔術書は冒険者ギルドの図書スペースにて貸し出されている。

購入する場合、金貨数十枚は必要になる。

――


なるほど、異世界の常識さん、ありがとう。

火魔法は取得する予定だが、他は…わからないな。

魔法適正があれば、他の属性もワンチャンある…?




他にいくつか質問して、結果としてこのようなスキル配分にすることにした。


マニュアル化 50

剣術 10

魔法適正 10

火魔法 10

隠密行動 20


隠密行動とした決め手は、いくつかある。


・ダンジョンに潜る冒険者になってみたいので、いざという時のためにあると便利そう。

・信頼できるパーティがあればいいが、あまり組むつもりもないので、

 ソロで暗殺スタイル、またヒットアンドアウェイができそう。

・他の魔法や技能は、いずれマニュアル化で取れそうだけど、隠密行動は分からない。


こんなところだろう。


「決まりましたね。良い構成だと思いますよ。

 最後に、私からのプレゼントです。

 あなたの本質にピッタリなスキルを1つプレゼントすることになっています。


 ええと、あなたの場合は…」


お、嬉しいプレゼント。

でも選ぶ前が良かったな。


あ、光りだした。


「…あれ、マニュアル化、と出ていますね。

 すでに選んでいるようですが…この場合は…


 50ポイント分、新たに選んでいいそうです。」



なんだよ!

いや、嬉しいけど、なんだよ!凄い悩んでいたのに。

あと50って、ちょっと急すぎて。


「そうですよね、ごめんなさい。

 後でもいいですが、時間が無くなってきましたので、あと10分くらいでお願いします…」


10分は短い!

ええと、どうしよう。


鑑定だ!40ポイントもあったはず。常識さん、鑑定スキルってどんなの?


――

――


レアスキルのようだ。わからないが、これにしよう。

残り10は、属性を1つ増やそうか。


水魔法が飲み水になるのであれば、水。

違うのであれば、火と相乗効果が期待できそうな、風。


――

水魔法の初心者向けの魔法として、クリエイトウォーターがあります。

安全な飲み水を生成できるため、冒険者だけではなく行商人にも人気です。

――


決まった。これだろう。


「決まりましたね。

 ではあなたをマザーに召喚します。


 では、このダーツを持ってください」



え…ダーツ?


「あちらに見えるのは、マザーの世界地図です。

 私エリスを神とする「焔教」を国教として定めているランス王国は北大陸の中央を治めています。総本山である首都「リパ」は治安が良くおすすめですよ」


展開が早い!リパらしき場所が光ってる!

そして、この世界地図、あれだ。ユーラシア大陸と、アフリカじゃないか。アメリカとオーストラリアがハブられている。

というかダーツで選ぶの?!海の上とかいったらやばいじゃん。


常識さん、ランス王国って戦争とかしてない?大丈夫?国力ある?


――

ランス王国は世界で2番目の大国です。治安は世界一良いとされています。

仮想敵国は大陸東部を治めるシア帝国ですが、現在は国交もあり、

また山脈を隔てていることもあり小規模な小競り合いも発生しておらず、

ここ2,30年は友好国となっています。

――


おお、なら安心そうだ。

ならリパを目掛けて投げてみよう。



「信用してくださってありがとうございます。

 では、どうぞ」



緊張する。普段からダーツをやっていてよかった。

集中。あの赤い光がブルだと思って…。

えいっ。


あっ。緊張感にやられて右にずれた。



「あー…リパからは少しずれてしまいましたね。

 ですがここもランス王国です。最寄りの街は西側にいったところにあるボーンですね。

 見習い冒険者が多い街で、近くに強い敵も少なく、初心者向けのダンジョンもあるため、

 ここで力をつけてリパに向かう冒険者も多いです。

 ちょっとずれているので、頑張って向かってくださいね!

 では、マザーに、いってらっしゃい!」



「え、本当に早い、ちょっと待って、どっちに向か」



ヒュンッ。





「さて…これからどうなるでしょうか。

 神のみぞ知る…と言いたいところですが、私たちもわからないですからね…。

 冒険者ですが、頑張ってください。せめてまともな一生を送れますように。



こうして、俺は異世界マザーに降り立った。


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