神獣ってまじですか
セレネが神獣・・・?
このもふもふが・・・?
「神獣って・・・。ええ?」
まじっすか。
いけない、言葉が崩れた。
まじですか。
「きゅう~」
セレネがどや顔をかましてる。
かわいい。
けど、その横でヒスイがにらんでるよ。
「きゅきゅ!」
セレネがちらりとヒスイをみて、何か言ったみたい。
何を言ってるかはわかんないけど、多分煽ってるね。
「!」(バーカ!)
「暴言吐かないの」
「!」(でも!)
「でももだってもないよ。・・・それに、言葉は刃物なんだから。一度言った言葉はどれだけ後悔しても取り消せないんだからね。人を傷つけるようなこと言ってはダメだよ」
「・・・」(分かった)
「ならいいの。・・・セレネも人をバカにするような態度もダメだよ」
「きゅう・・・」
二人とも反省したみたいで何より。
一度言った言葉は後悔しても取り消せない。
だから、使う言葉には気を付けないと。
このことは心に刻み付けておかないと。
後悔しても遅いのだから。
「ふふ、チェリーは凄いわね」
「いえ・・・」
「謙遜しなくてもいいのに・・・。えっと話を戻すわね」
「はい」
「その兎は、月見兎という種族なの」
「月見兎・・・」
頭にお月様で、餅つきをしている兎が思い浮かぶ。
好物は餅かな?
「月見兎は、名前の通り、<月の女神>ルナリス様の神獣よ。クリーム色の毛皮に、澄んだ青色の瞳が特徴よ」
たしかに、その特徴はセレネに当てはまるね。
「そして、額の月の紋章。その紋章はルナリス様の紋章だわ」
なるほど。やっぱりあの時に・・・。
というか、どうして女神様たちはセレネを私に・・・?
「ちなみにその花は、ルナリス様の象徴の花でもあるスノウドロップよ」
「そうなんですね」
「月見兎は、主人のもとに幸運をもたらすといわれているのよ」
「すごい!」
「きゅきゅ!」
ほめてと言われんばかりに見つめられたので、思わずなでる。
うーん、もふもふ。いい毛皮。そんなに凄い存在だとは思わなかったよ。
・・・ヒスイがジトっとした目で見てくる。なので、ヒスイもぽよぽよ。気持ちいい。
「といっても、その子には戦闘能力はないのだけどね」
「え?」
「幸運を運ぶけど、戦闘はできないのよね。その子の種族」
「そうなんですか」
戦闘ができないとか、そういうのは、あんまり関係ないなあ。
このもふもふだけでも十分だし。
幸運を運ぶ、かあ。どんな幸運なんだろう。
お菓子が空から降ってくるとか・・・?
「お姉ちゃん・・・」
「チェリーさん、それはすごいですね!」
「私も、お菓子食べたいわ」
あれ?もしや私は頭の中の考えを口に出していた・・・?
「きゅう!」
「!!」(出してたよ!私もお菓子食べたい!)
セレネとヒスイが肯定する。
・・・・ふわああああ!恥ずかしい!恥ずかしすぎる!
穴があったら入りたいよぉ!
「ふふふ、かわいいわねぇ」
私が皆から生温かい視線が注がれてることに気づくまであと少し・・・。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください
よろしくお願いします。




