モイラさんの家へ!
この間、ご飯がいつまで経っても炊けないと思っていたら、炊飯ボタンを押していなかったはらみです。
このようにぼけぼけな作者なので、おかしなところがあったら、感想に書いてくださるとうれしいです。
というわけで、着きました。モイラさんの家に!
私たちは今、モイラさんの家の前にいるの。
よくよく考えたら、連絡もせずに来たってことはアポなしってことで・・・。
私、今までアポなしで誰かの家に行ったことがないからちょっとドキドキ。
コンコン
「モイラさーん!いますかー?」
今日は、話すことがたくさんあるぞー。
聖霊様との闘いの報告とか、ここ最近の話とか、兎さんのこととかね。
「はあい」
あれ、この声は、モイラさんの声じゃない気がする。
一度しか聞いたことないからわかんないけど、なんか違う気がする・・・。
ガチャ
「いらっしゃい、私の恩人さんたち」
「聖霊様!?」
「どうしてここに!?」
「うふふ、ちゃんとお話しするわ。入って入って!」
聖霊様に促されるまま、中に入る。
そこには、モイラさんがお茶を淹れていた。
すごくいい匂い。
だけど、とてつもない不安を感じる。ティーカップが飛んできそうな予感。
「あ、チェリーさんに、ハナミズキさん!」
「モイラさん、こんにちは!」
「モイラさん、お邪魔してます!」
「ようこそ!・・・呼び方、さん付けに戻ってますよ。それに、敬語は使わなくていいって言ったじゃないですか」
「「あ」」
そういえば、そうだった。
モイラって呼び捨てにしてほしいって言われてたのに。
恥ずかしいっていうのもあるし、慣れてないってのもあるし、すぐにさん付けに戻ってしまうんだよね。
「うぅ・・・。わかったよ、モ、モイラ」
「はい」
うう、すっごくいい笑顔。
呼び捨てするのって慣れてないから、なんだかむずむずする!
「はいはい、いちゃつくのはそのくらいにして、お茶にしましょう」
「いちゃっ・・・!」
別にいちゃついてなんかないのに。
聖霊様のその言葉に、モイラが何事もなかったかのように、お茶の準備を再開する。
なんだか、私だけがドキドキしてるみたいじゃん。もう。
・・・ん?モイラがお茶の準備を再開?
「さあ、お茶の準備ができましたよ~。・・・あ」
モイラが何もないところで躓いた。
その手には、当然ティーセットがあるわけで。
私が、モイラさんのほうを向いた時には、盆にのせて運んでいたティーセットを放り投げていた。
熱いお茶が私たちのほうに飛んでくるのをみて、やっぱり・・・と思うと同時に、衝撃に備えて目を瞑る。
「・・・あれ?」
けど、しばらくしても衝撃は来なかった。
そっと目を開けると、そこには宙に浮くティーセットと中身のお茶。
一体どういう状況?これは、モイラの能力?
「全くもう、あなたって人は・・・」
「えへへ、ありがとうございます」
「フレーベルの遺したものが割れるところだったじゃないの」
「また、それですかぁ」
「それに、チェリーたちに飛んで行っていったもの」
聖霊様がパチンと指を鳴らすと、何事もなかったのように、元に戻った。
宙に浮いていたティーセットも、中身のお茶も元通りになっていた。
あれは、聖霊様が止めてくれたのか。
「さ、今度こそお茶にしましょう」
聖霊様は微笑んでそういった。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。
よろしくお願いします。