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Eternal World Online ~のんびりVRMMO日誌~   作者: はらみ
第一章 「カーネーションをあなたに」
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あなたはだあれ?

ワールドアナウンスが鳴った。

これで、やっと終わったなぁ。

ほっとして、崩れ落ちそうになるけど我慢する。

くるっと振り返って皆のほうを向く。



「「「「お疲れ~~~!!!」」」



示し合わせたわけじゃないけど、声がそろう。

本当に頑張った。本当に疲れた。

心が折れそうになった。だけど、諦めなかった。

少しだけ、少しだけだけど、成長できたと思う。

前の私とは、少し違う。




「あ~、このまま寝ちゃいたい」

「そうだなあ。目を瞑ったら寝そうだ」

「もう動きたくない」

「もう、三人ともしっかりしなよ」



私やガンテツさん、ヴァイスさんが疲れ切ってぐでっとしてる中、ハナミズキだけはピンピンしてる。

元気だね。



「お前、元気だなぁ」

「もう、そんなこと言ってないではやく街に帰るよ。今は魔獣が出てきてないけど、そのうち魔獣が出てくるよ。ここは、北の森の中なんだから。寝るなら、街に帰って宿屋で寝なよ」

「はあい・・・」

「あと、掲示板がいろんな意味でお祭り騒ぎになってるね」



掲示板見る元気ないよ。

・・・というか、お祭り騒ぎ?



「ワールドクエストですっごく盛り上がってるよ。いろいろね」

「ふうん」

「はやく、帰るよ~!!」

「はいはい」



こうして、私たち四人は寝ぼけ眼をこすりながら街に帰りました。

そして、そのまま宿屋に戻って、ログアウトせずそのまま爆睡したのでした。

目が覚めると、またあの白い空間だった。

うん、もう慣れたね。




『チェリー』

「ステラ様」

『ありがとう、あの子を救ってくれて』

「はい。・・・あの時守ってくださってありがとうございます。女神の寵愛の証が壊れてしまいました。それにたくさん、私を導いてくれました」

『でも、あの子を救ったのはあなたの力よ』

「はい」

『・・・たくさん、苦しい思いをさせたわね』

「でも、苦しんだ分成長できたと思います」

『そうね、あなたはとても成長したわ。頑張ったわね。本当に、ありがとう。私たちにできなかったことを成し遂げてくれて』

「はい・・・」



思わず涙ぐむ。

なんか、すごくほっとする。お母さんみたい。




『どうか、あなたの旅路に多くの幸があらん事を』

「え?」

『この子は私たちからの感謝の気持ちです』



気が付くと、目の前に女神様たちが全員いた。

特殊クエストを受けた時みたいに。

そして、光が広がる。



・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・・・

・・・




目を開けるといつもの<豚の丸焼き亭>の部屋だった。

夢?いや、でもあれは・・・



「きゅ?」



何?今の声・・・。

ヒスイの声?嫌でも、ヒスイはきゅって言わないし。



「!」(そうだよ、私じゃないよ!)



そうだよね。だったら・・・



「きゅうきゅうう!」



私の布団の中から聞こえる。足のほうが不自然に膨らんでる。

まさか・・・!

がばっと布団をめくると



「きゅきゅ!」



薄いクリーム色をした小さな兎が、透き通った碧い瞳で私を見上げた。



読んでいただきありがとうございます。

これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。


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