聖霊様との闘い 3
また、短いです・・・。
もっと長くできるように頑張ります。
「おいおい、まじかよ!」
二体はまるで絶望の塊だった。
たった二体の魔獣なのに、放つ存在感は途轍もなかった。
逃げたい。戦わないと、と思うのに体が動かない。
状態異常:威圧
見たことない状態異常だね。大体の効果はわかるけど。
体が動かない今がチャンスのはずなのに、魔獣たちは襲ってこない。
まるで、何かを待っているかのように・・・。
『・・・お・・て・・?』
お手?まさか、聖霊様は私たちのことが犬みたいに見えてるってことなのかな。
冗談だよね。
『どうして・・・』
あ、どうしてか。やっぱりお手なわけないよね。
動けないから、くだらないことばっかり考えてしまう。
『どうしてあの子は死んでしまったの?私のかわいいあの子をどうして奪ったの?』
聖霊様・・・。
『醜い人間よ、私のかわいい子を返して!』
聖霊様がそういうやいなや体が動くようになる。
イベント系の状態異常でもあったのかも。
「おいおい、まじかよ」
「ガンテツさん、それ二回目」
「言いたくなる気持ちは分かるけどね」
「聖霊様とあの魔獣たちを相手にするのか・・・」
なんという無理ゲー・・・という声が皆から聞こえるような気がする。
やったね、皆の心がそろったね!あんまりうれしくない方向で。
・・・ふざけてる時間はないね。勝てる気はしないけど、もう後には引けない。
想像していたよりも敵が強そうだし、聖霊様しか想定していなかったからもう一度役割を急いで決めないといけない。
「私は聖霊様の相手をします」
「僕はお姉ちゃんのサポートをするよ」
「じゃあ、俺たちはあの魔獣たちだな」
「了解」
聖霊様、届けてみせます。
皇子様の気持ちを。私はまだまだ力不足で、聖霊様を元に戻すことはできないかもしれない。
けど、皇子様の気持ちだけは絶対に届けます。
待っていてください。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。