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Eternal World Online ~のんびりVRMMO日誌~   作者: はらみ
第一章 「カーネーションをあなたに」
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決戦前

やっとだぁ!


やること全部済まして、横になってログイン!

見慣れた天井だ。<豚の丸焼き亭>で借りてる部屋だ。

いよいよこの日がやってきた。

外に出ると、街がなんだかピリピリしてる気がする。



「ちょっとお待ち」

「ターシャさん」

「これを持っておゆき」



ターシャさんから渡されたのはお弁当。



「いつでもいいから、戦闘前に食べるんだよ」

「分かりました。ありがとうございます」

「頼んだよ」



ターシャさんと別れて、街を歩く。

そして、思い出す。集合場所の約束してない。どうしよう!

あ、フレンドチャットがあるね。便利な世の中だ。

えっと、『今、どこにいますか』っと。

いやぁ、うっかりしてたね。焦ってたこともあるし、ポーション作成で完全に忘れてた。

気をつけないと。



「装備の更新したぜ」

「ポーションないわ―」

「魔物っていつ来るんだ?」

「街の人も一緒に戦うのかぁ」

「邪魔しないでほしいなぁ」



ざわざわと今回のワールドクエストで浮足立っているプレイヤーたち。

まあ、住民たちと違って、プレイヤーにとってはイベントだもの。覚悟が違う。

大切な人を失うわけではなく、住む家を失うわけでもない。遊ぶ場所が無くなるだけだから。そして、気づくのかもしれない。住民たちもまた、この世界に生きている人たちだと。

自分たちと同じ、世界に生きる人々だと。もちろん、考えが変わらない人も居るだろうし、こういう考えをそもそもしないひともいるんだろうな。

プレイヤーたちにこのイベントがどんな影響を与えるかは置いといて、失敗できないからね。一回ぽっきりだもの。

そうこうしてたら、ヴァイスさんとガンテツさん達とも連絡が取れたので、北の門の外で合流する。

ちょっと門番さんに訝しまれたけど、気にしない気にしない。



「チェリー」

「ヴァイスさん、おはようございます。今日はよろしくお願いします」

「よろしくね」

「おいこら、チェリー。集合場所決めるの忘れるなんて、どういうつもりだ?」

「すみません、ガンテツさん!うっかりしてました。次はもうしません!」

「まったく、気をつけろよ」

「はい・・・」



面目ない。

誘ったのは私なのに。すみませんでした。



「お姉ちゃんって本当に、うっかりさんだね」

「ぐはっ!」



ハナミズキによる致命的な一撃。

決戦前なのに、再起不能はやめてくだせぇ。




「おら、ごちゃごちゃ話してないでさっさと行くぞ。時間がねえ」

「はい!」



ガンテツさんに言われて、森を見る。なんか、前来た時より怖く感じる。

でも、聖霊様を止めないといけない。皇子様の思いを伝えないと。

この悲しい怒りを鎮めないと。

さあ、行こう。聖霊様のもとへ。


読んでいただきありがとうございます。

これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 移動式キッチンがあるなら、持ち歩ける調合セットも欲しいよね~ ポーションは最悪、現地調達
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