ハナミズキが口説くのは誰の影響?
ストーリーが遅々として進みません。
何で、花をもらうだけでこんなにかかるのか。
2021/7/27 兄の呼び方を変更
「カーネーションだ・・・」
「ね!綺麗だよね」
目の前には、花畑とは別のところにカーネーションが何輪か咲いていた。
カーネーションだけは鉢植えだった。
何でだろう?
確かに花畑で咲いているイメージの無い花だけど・・・。
なぜに、別の所に植えられてるの?
「この花は、主様が一番大事にしていた花です」
「そっか」
「いつもいつも、悲しそうに、愛おしそうに、懐かしそうに、見ておられました」
「うん」
「私はその姿をただ見ていることしかできませんでした。原因は分かっていたのに、何もできなかったのです。私は、主様の役に立てませんでした」
「・・・そんなことはないと思うよ。きっと、あの皇子様はそんなことを考えないよ。私は、皇子様の事を直接知ってるわけじゃないけど、手紙や日記から分かる限りの事しか知らない。だけど、モイラさんの事を役に立つ、立たないとかそんな風に考える人じゃないと思う。だからそんなことを言わないで?」
「・・・・そうですね。あの方はとてもお優しい方でした。誰よりも優しかったのです。役に立たないなんて考えないお方であることを私が一番わかっていましたのに。一番信じれていませんでした。すみません。先ほどの発言を取り消します」
「うん。モイラさんはすっごくドジだけど、そこがいいんだからね!」
「ハナミズキ、それはちょっと失礼だから・・・」
確かにそれが魅力なところだけど!
本人の前で言うのは、ちょっとね。人によっては嫌な思いをするかもだし。
「ふふ、ありがとうございます」
「あ、モイラさんが笑った!お姉ちゃん、見た?」
「見たよ~」
すっごくかわいかったです。
本人の前で、かわいいなんて照れくさくて言えないけど。
心の中で興奮してる。
何あの破壊力。ふわっと笑うとか素敵すぎない?
しかも、笑うとえくぼが!どれだけ計算されてるの?
何あの笑顔。今までの仕事用の笑顔とは違う、自然体の笑顔。
やばい。興奮しすぎて鼻血でそう。
「モイラさん、笑うとすっごく素敵だね!」
「ふへ?」
「もうずっとその笑顔でいて欲しいなぁ」
「ふにゃぁ!?」
「ね、もっと笑って?」
「ふみゅう・・・」
ちょっと目を離したすきに、ハナミズキが暴走してる。
あ、モイラさんの顔が赤くなって・・・
「きゅう・・・」
「え、モイラさん?!」
「・・・オーバーヒートを起こしたため、クールダウンを開始します」
「モイラさん!?モイラさん、大丈夫?」
処理落ちしてしまった。・・・ハナミズキ、なんて罪深い子。
というかあれ、素でやってるのかな?
誰があんなこと教えたんだろう?
私は違うし。・・・・まさかお兄ちゃん?
あり得るかも。
しょっちゅう女の人を口説いてるし。
高校の頃から女関係がひどかったから。
あのお兄ちゃんは、ハナミズキの教育に悪すぎる。見せないようにしてたのに。
お兄ちゃんが教えたんだろうか?だとしたら許せぬ所業だ。
かわいい私の弟はまだ綺麗でいて欲しい。せめて小学生の間だけでいいから。
「モイラさぁん!」
「・・・クールダウン実行中。しばらくお待ち下さい」
・・・とりあえず、この状況を何とかしようか。
お兄ちゃんの事は後回しだ。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。