モイラさんって
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評価・ブクマ登録ありがとうございます。
これからも物語はのんびり進みます。ペース遅くてすみません。
手紙の最後の文章を読み終わる。
やっぱり、あの本の著者さんはエマンダ帝国の第一皇子だったんだ。
名前で何となく気づいてたんだけど、文官日記には亡くなったって書いてあったからちょっと自信がなかったんだよね。
「・・・あの、主様はなんと?」
「ここに住むことになった経緯とか、聖霊様への伝言とかですね。あとはモイラさんが家をうっかり壊していないかとか」
「え!?・・・そんなことはありえません!いくら私でも、うっかりで家なんて壊しませんよ」
「・・・」
これがありえそうなんだよね。
モイラさんがこけまくって、物を壊すのを見ていたらね。
出会ってあの短時間でよくあんなに物を壊せるねって思うんだ。
絶対に、あの皇子様が生きていたときはもっとすごかったと思うんだよね。
一緒に住んでたんだし、いつか家が壊されるかもと思ってしまったのかもしれない。
私、皇子様の気持ちがよくわかるなぁ。
「・・・どうしてそんな目で見るんですか?」
「いえ、別になんでもないですよ」
「そうですか?・・・あ、お茶いります?持ってきますね!」
「あ、ちょ!」
パタパタとキッチンへ行くモイラさん。
返事してないんだけど。・・・まあ、いただくけどね。
別に急いでないから走らなくたっていいのに。
それに、モイラさんが走ったら・・・
「きゃあ!」
ガッシャーン!パリーン!バキバキバキバキ!
すごい音がしたんですが。
キッチンに行ってお茶を入れにいっただけだよね?
なんか物壊すようなことってある?
「モイラさん!大丈夫ですか?」
「モイラさん、すごい音したよ!」
キッチンに駆けつけるとそこは大惨事だった。
お皿は割れてるし、コップも割れてる。なぜだかテーブルも割れてる。
一体何がどうなったんだろう。
「うう・・・痛い」
「モイラさん!」
「すみません。ちょっと転んじゃいました」
「ちょっと・・・?」
ちょっとの定義とは?
ものすごく破壊してますけど。
それともモイラさんにとって、これはちょっとなの?!
「すみません。また驚かせてしまいました。すぐに片付けますね」
「あ、いえ。急がなくても大丈夫です。ゆっくり片づけてください」
モイラさんが急いで片づけようとしたら、被害が広がりそうなんだよね。
これ以上は、ね。家が壊れるかもだし。
「いえ、大丈夫です」
「え」
「≪修復≫」
次の瞬間、壊れたものがあっという間に元に戻った。
お皿も、コップも、机も。
他にも壊れていたものが全部元に戻った。
これは一体・・・。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。
一章も終わってないのに二章の案を考えてしまう。・・・一章の案よ、降りてきて。
大まかなストーリーは出来てるんですけど、細かいのが、まだなんですよね。