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Eternal World Online ~のんびりVRMMO日誌~   作者: はらみ
第一章 「カーネーションをあなたに」
45/162

side運営

初の第三者視点。

ちょっとおかしいところもあるかもしれません。

ばしばし教えてください。


<side運営>




「ん?」



何かに気づいた一人の男がある画面を注視する。

その画面に映っているのは二人の女の子。

ただ、そこに映っている景色は普通じゃなかった。

一面に広がる、白色。




「おお!これは、行くか!?行くのか?!」

「どうした?」

「何かあったのか?」

「もしかしたら、特殊クエスト行くかもしれん」

「まじ?」



たくさんの人に見守られながら、画面の中の二人の少女は話し続ける。

一人の女の子は、ピンクの髪を持つ可愛らしい女の子。

もう一人の女の子は、金色の髪を持つ女の子。・・・いや女神。




「いやぁ。まさか、このルートに行けるとはな」

「まだ、決まったわけじゃないだろ」

「いや、でもこの子のログ見てみろ。多分、クエスト受けるぞ」

「・・・まあ、確かにな」



彼女たちが話していることはゲームの未来に関わる重要な話。

そのことを知っているのは運営のみ。

まあ、知る由もないという方が正しいが。




「お、これは・・・」

「クエスト受注するかどうか表示がでたな」

「この段階で、神に接触できるやつがいると思わなかったなぁ」

「最低でも、第二の街かと思ってた」

「俺も」

「今のプレイヤーの態度的にな」



運営の男たちが話している間にもゲームの時間が進む。

運営はゲーム内の時間加速よりも少し早い場所で過ごしている。

少し早い方が、バグの修正とかに便利だからだ。




「お」

「いったぁ!」

「特殊クエスト、どうなることやら」

「あれだろ、住民とのつながりがないと激ムズなんだろ?」

「ああ、普段住民たちを軽んじてるやつには難しいな」

「まあ、そういうやつにはそもそもこのクエストは発生しないだろ」

「確かに」



わちゃわちゃしながら画面を見続ける男たち。

仕事しろ、仕事。

誰も注意することがない現場は収まらない・・・。




「おいこら、お前ら。何してんだ?」

「げえ、主任!」



騒ぎまくっていた、男たちのもとに主任と呼ばれた男が現れる。



「げえ、とはなんだ。げえとは」

「主任、会議は?」

「もう終わった」

「「「お疲れ様でーす」」」

「・・・で、何騒いでんだ?」

「あ、いや。その、ワールドクエストの件なんですけど」

「ああ」

「特殊クエストが発生しまして」

「マジで?」

「マジです」

「で、どうなったんだ?」

「発生させたプレイヤーは受けました」

「ほう。・・・そのプレイヤーはどいつだ?」

「この子です」




主任が画面に映されたプレイヤーを確認する。

画面を見た主任は、にやりと笑った。

そのことに気づかない男たちは会話を始める。




「でも、このクエストが成功するとは思えないんだよな」

「ヒントがほぼねえし、少ないヒントもなかなか見つけられないしな」

「見つけても上手くいくとは思えないし。全部のヒントがないと難しいと思う」

「ああ、しかもヒントはほぼ図書館の奥深く。普通のプレイヤーには無理だろ」

「できるなら、廃人とかか?それでも難しいだろ」




その会話を聞き、主任は嗤った。

それはそれは、悪そうに。



「さあ、それはどうだろうな」

「え。主任何か言いました?」

「いーや。・・・お前ら、遊んでないでそろそろ作業に戻れよ」

「「「「はい!」」」



主任は今まで見ていた画面から目を離し、他の画面を見る。

運営がゲームを監視する部屋にはたくさんの画面があり、いろいろな場所を移す。

ある画面に映っているのは、住民に手を挙げるプレイヤーの姿。

また、ある画面に映っているのは、住民に手を貸すプレイヤーの姿。



「さあて、これからどうなることやら。・・・頑張れよ、桜」



主任がそう呟いたことに気づいたものはいなかった。




読んでいただきありがとうございます。

これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 桜父…運営sideで尚且つ主任かよ…
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