聖霊
頑張りました。
建設したフラグを踏みまくり、新たなるフラグを建設完了。
出した覚えなんてないのに、一体いつ出てきたんだろう?
ていうか、どうやって出てきたの?
そんなことを考えている間に、宙に浮いた鍵は勝手にどこかに行こうとする。
「え、ちょっと待って!」
私の声なんて無視して、鍵はずんずんと図書館の中を進んでいく。
どうしたんだろう?どこに行きたいんだろう?
・・・なんかどんどん奥まったところに行くなぁ。
あ、この本面白そう!「この一冊があれば山で暮らせるサバイバル本」かあ。
って、ちょっと待って!おいていかないで!
暫く鍵に連れられて歩いて、なんだか薄暗いところに着いた。
ここら辺の本って何の本なんだろう?
あ、書いてある。えっと伝承?かな。その研究とかもあるね。
鍵が不意に止まる。
そして、本棚に近づき、一冊の本の前に行った。
私が近づいて、その本を手に取ると鍵が消えた。
「え!?」
びっくりして、本を落としかけてしまった。危ない、危ない。
インベントリを確認したら、ちゃんと入っていた。良かったぁ。
えっと、この本を教えたかったのかな?
タイトルは・・・「聖霊について―アルベルト・L・クラーク著」
『 この世界には光・闇・土・水・風・火の基本の属性の他、派生を含めた様々な精霊がいる。しかし、精霊に当てはめることができない、精霊に似た、しかし格が違う精神生命体が存在する。それは聖霊だ。聖霊は<創造の女神>ステラ様の力から生まれた唯一の存在だ。聖霊は他の精霊より強大な力を持ち、そして慈悲深い存在だった。そして、聖霊は他の精霊たちに愛され、崇拝されている。
私は過去一度だけ、その聖霊にお目にかかる機会があった。初めて見たとき、一瞬息が止まった。大げさだと思われるかもしれない。だが、それほどまでに美しい存在だった。聖霊は呆然とし礼儀を忘れた私に優しく微笑みかけ、私に声を掛けてくださったのだ。そして聖霊にお話を聞くことができたのだ。聖霊は、エマンダ帝国の帝都にあるアマリア大聖堂にいらっしゃった。聖霊は神々から加護を受けたエマンダ帝国を見守っていらっしゃるのだ。
聖霊様にお話を聞いた後、私は旅をした。そして旅から戻ってきた後、私が見たのは燃え落ち灰になった帝都だった。何が起きたのか分からなかった。わずかに生き残った者たちに話を聞いた。女神様達の怒りに触れたと皆口々に言う。
エマンダ帝国は腐敗していたのだ。嫌がる聖霊様を閉じ込め、力を絞りとり続け、その力で他の国々を攻めたのだ。聖霊は裏切られた悲しみと絶望から狂ったのだ。聖霊の狂った力は魔獣に影響を及ぼした。魔獣が狂化し、強くなった。帝国だけでなく他の国々も襲い始めた。そして人々が絶望したその時女神様達が現れたのだ。女神様達は罪を犯した帝国を滅ぼし、狂わされた聖霊を封印した。
私が生きている間に聖霊様がもとに戻られることはないだろう。
そして、狂わされた聖霊様は理性を失ったので、話が出来ないのだ。
深い悲しみと絶望に襲われたが、私はこの本を残すことに決めた。
もう二度とこのような過ちが起こらないように。
間違って、封印を解いてしまわないように。
今この本を読んでいるあなたに伝える。 』
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。
新型コロナにはお気をつけてください。
私は田舎に住んでいますが、ついには近くでも感染者が出たそうです。
ちょっと前までは遠い出来事だったのに、もう間近な出来事ですね。怖いです。
あ、小説を書くために練習作品を書こうと思っているのですが、大変過ぎて心が折れそうです。