水の大精霊
この話は、なんだか難産でした。
追記:水の精霊の名前の変更
「そういえば」
「ん?」
「ターシャさん、私が泊まってる宿の人が魔獣の様子がおかしいって言ってたんだよね」
「へ~。あ、掲示板でもそんなこと言ってる人いたかも」
「気を付けないとね」
「うん」
魔獣を倒しながら、サウス湿原をのんびり歩く。
今日は生憎の曇り空。天気はランダムで変わるらしい。
いい天気だったら、イースター草原でピクニックとかしたいな。
ハナミズキにも話したら楽しそうだねって今度一緒に行こうと約束した。
「着いた・・・」
そんなこんなで目的の場所に到着。
「お姉ちゃん、ここってエリアボスがいたところだよね」
「うん」
目の前にはエリアボスと再戦するかを尋ねるウィンドウが出てるけど、答えはNo!
今日はエリアボスじゃなくて、ここにある祭壇に用があるんだから。
「ここって・・・」
「水の大精霊が眠る場所・・なんだって」
「精霊!?」
「うん」
「どうやってそんなこと知ったの?」
「それは・・・」
「それは?」
「秘密!」
「えぇ~」
私が水の大精霊がいるって知ったのは昨日の神界でのお茶会。
アクアレリル様から教えてもらった話。
でも、女神様から聞いたなんて、なかなか言えないもんね。
しばらくは秘密にする予定。
「取り敢えず、中に入ってみよう?」
「うん」
中はとても静かな空間だった。
天井に絵が描いてあった。
何か黒くて大きいものと、たくさんの人たちが戦っている。
何の絵なんだろう?
「お姉ちゃん、何かお供えするの?」
「うん、この間作ったお菓子」
女神様達と作ったお菓子、ちょっと分けてもらった。
すっごく悲しそうな顔されたけど・・・。
「あれ、こんなの作ってたっけ?(ボソ」
えっとここに置けばいいのかな?
・・・これでよしっと。
後は、お祈りをして・・・
『わあ、美味しそうねぇ』
「誰!?」
目の前には水色の髪をした、綺麗なお姉さんが・・・。
『これ、食べていいの?』
「はい、どうぞ」
どうしよう。
このお姉さん、お胸がおっきい。
私、女の子なのに目がずっとそっちにいっちゃいそう・・・。
んん!失礼だよね。
『ふわ~、こんなに美味しいもの初めて食べたわぁ!』
「これは、お菓子です。他にもたくさんお菓子がありますよ」
『そうなの?もっと食べたいわ』
「実は今日はもうなくて・・・」
『残念だわぁ・・・。あらぁ?』
どうしたんだろう?
水の大精霊の視線の先は・・・ハナミズキ?
じっと見つめあってどうしたんだろう?
『あなた、私とおんなじねえ』
同じ?
あ、ハナミズキも大精霊だもんね。
ハナミズキは固まってるなぁ。
瑞樹は驚きすぎると固まるからね・・・。
『あなた、なんていう名前?』
「ハナミズキ・・・です」
『そう、ハナミズキ・・・。あなたは異世界からの旅人なのよね』
「はい」
『なるほど・・・』
「あの・・?」
『私、決めたわ!』
何を?
『私、あなたに着いていくわ!』
「え?」
『私は、ウィンディーネ。これからよろしくね』
ウィンディーネがそういった瞬間、
≪精霊を使役したプレイヤーが現れました。精霊についてヘルプに追加されます≫
ワールドアナウンスが流れた。
すごいね、ハナミズキ!
おめでとう!
ハナミズキは呆然としたままだった。
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。よろしくお願いします。




