神界にてお菓子づくり~女神様はお菓子がお好き~
まとめました
神殿までの道をのんびり歩く。
朝早いからか、人がまばらだね。
ほとんどプレイヤーだけど。
もうすぐ日が昇る。
日が昇ったら、お店は開きはじめる。
この世界には24時間営業なんてないからね。
まあ、そんなのがあったのも一昔前だけど。今は頼んだものがすぐ届く世界。
お店があっても、日中だけ。
夜にどうしても物が欲しくなったら、ドローンが持ってきてくれる。
なんて、便利。
そんなことを考えてたら、神殿に着いた。
開いてるかな?
「神殿は、いつでも礼拝を受け付けていますよ」
「わあ!」
いきなり後ろから声を掛けられる。
びっくりしたぁ。というか、この声・・・
「リヒトさん!」
「はい、おはようございます。チェリーさん」
「おはようございます。どうして考えてたことが分かったんですか?」
もしかして、エスパー?
「エスパーではありませんよ」
「はうっ、また読まれた!な、何でですか?」
「ふふ、秘密です」
「うぅ・・・」
どうしてなんだろう?
気になる・・・。
「ところで、チェリーさん。今日はどうされたんですか?」
「あ、礼拝をしに来ました」
「分かりました。では、中へどうぞ」
「ありがとうございます」
リヒトさんに連れられて神殿の中を歩く。
ここは、なんだか落ち着く場所だなあ。
あ、天井に絵が描いてある!
「ふふ・・・」
「リヒトさん、どうかしました?」
「いえ、天井画が気になりますか?」
「はい、これは何を表しているんですか?」
「これは、聖書に記されている話を描いたものです」
「へ~、聖書って読めますか?」
「読めますよ。礼拝が終わったら、書庫に行きますか?」
「はい!ぜひ!」
「分かりました。案内しますね」
「ありがとうございます!」
神殿の書庫かぁ。
どんな本があるんだろう?
楽しみだなぁ。
「着きましたよ」
いつの間にか、礼拝室に着いていた。
じゃあ、前回と同じように礼拝する。
最後に、果物のバター炒めとマドレーヌを捧げて、お祈りする。
女神様、どうぞ食べてください。
『えい!』
ん?今声が・・・
神像が急に光る。
まぶし!目を開けられないよ~!
ぎゅっと目を瞑っていたら、
『チェリー、目を開けて?』
『いつまで目を瞑ってるのよ』
この声・・・
目を開けると、ステラ様とシャイン様が。
あと、もう一人女の子が。
どちら様?っていっても、やっぱり女神様だよね・・・
『私は<月の女神>ルナリス。よろしくね、チェリー」
「はい、よろしくお願いします!」
ルナリス様は黒い髪を腰まで伸ばし、黒曜石みたいな瞳を持つ女神様。綺麗な女神様だなぁ。
穏やかで優しい声。
落ち着くなぁ。
でも、ルナリス様はどうしてここにいるんだろう?
『シャインが連れてきたのよ。いい迷惑ね』
『まあ!わたくしが、チェリーのお話をしていたら、そわそわしていたではありませんか』
『してないわ』
『してましたわ』
『してない』
シャイン様とルナリス様が口喧嘩を始めてしまった・・・
ええっと、私はどうすれば・・。
『ストップ!二人とも落ち着いて』
『『ステラお姉さま』』
『結局、二人ともチェリーのお菓子が食べたいのかしら?』
『『はい!』』
結局お菓子なんだね。
「でも、お菓子を捧げましたよね?」
『足りないわよぉ!』
『全然足りませんわ!』
『もっと食べたいわ』
もう食べ終わったの!?
速い・・・
「分かりました。今から作りますね」
『あ、足りないものがあったら言ってね!何でも作るわよ!』
「では、お言葉に甘えて・・・」
ステラ様に欲しいものをリクエストする。
たくさん作りたいからいろんなものを言う。
ケーキの型、タルト型、プリン型!
他にも色々・・・!って頼みすぎかな?
でも作ってもらえたし、たくさんあれば、作れるものが増えるからね。
ステラ様も喜んで作ってくれた。
「ステラ様!ありがとうございます!たくさん作りますね!」
『いいのよぉ!たくさんお菓子を作ってくれればね。材料はここに置いておくわね』
「はい!」
さあ、頑張って作ろう!
何を作ろうかな?
読んでいただきありがとうございます。
これからものんびり更新で頑張りますので、温かく見守ってください。
よろしくお願いします。